ユーロが軟調、対円で2カ月半ぶり安値
2024/12/03 08:53
【ポイント】
・米JOLTSで市場のFRB金融政策見通しが変化するか
・フランス政治が一段と混迷する場合、ユーロにはさらなる下押し圧力も
・トランプ次期大統領の発言には要注意
(欧米市場レビュー)
2日、欧米時間の外為市場では、ユーロが軟調に推移。ユーロ/円は一時156.350円へと下落し、9月17日以来およそ2カ月半ぶりの安値を記録。ユーロ/米ドルは1.04597ドル、ユーロ/英ポンドは0.82687ポンドへと下落する場面がありました。フランスでは野党が内閣不信任案を提出しました。内閣不信任案は早ければ4日に採決されるもようです。フランス政治への懸念がユーロに対する下押し圧力となりました。
※本日3日の『ファンダメ・ポイント』は、[フランス政治の混迷がユーロの重石に]です。
円は堅調に推移。一時、米ドル/円は149.075円、英ポンド/円は188.422円、豪ドル/円は96.237円、NZドル/円は87.610円へと下落。米ドル/円は10月16日以来、英ポンド/円と豪ドル/円は9月19日以来、NZドル/円は9月18日以来の安値をつけました。日銀が18-19日の金融政策決定会合で追加利上げを行うとの観測が引き続き、円の支援材料となりました。
米ドル/円については、FRB(米連邦準備制度理事会)のウォラー理事の発言も下押し圧力となりました。ウォラー理事は講演で「現在の金融政策は依然として(景気)抑制的なことは明らかであり、追加利下げを行ったとしても、それはブレーキペダルの踏み込みを弱めることを意味するだけだ」と指摘。「12月(17-18日)の会合で利下げを支持する方向へと傾いている」と述べました。
(本日の相場見通し)
米国の10月JOLTS(労働動態調査)が本日発表されます(日本時間24:00)。この結果が材料になる可能性があり注目です。
FRBは12月17-18日に次回FOMC(米連邦公開市場委員会)を開きます。市場では0.25%利下げすることが決定されるとの見方が優勢となっており、CMEのFedWatchツールによると、市場が織り込む次回FOMCの確率は、0.25%の利下げが76%、政策金利の据え置きが24%です(日本時間08:00時点)。
JOLTS求人件数の市場予想は747.5万件と、9月の744.3万件から増加するとみられています。市場予想を上回る結果になれば、次回FOMCでの利下げ観測が後退するとともに、米ドルが堅調に推移する可能性があります。
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フランスの政治動向にも注目です。フランス政治がますます混迷する場合、ユーロに対する下押し圧力はさらに強まるかもしれません。ユーロ/英ポンドの下値メドとして、0.82588ポンド(11/11安値)が挙げられます。
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米国のトランプ次期大統領が関税などに関して言及すれば、材料になりそうです。例えば最近では、以下のような内容がSNSに投稿されました。
・「(大統領就任日の)25年1月20日に、メキシコとカナダから輸入するすべての製品に25%の関税を課し、中国からの輸入品すべてに追加で10%の関税を課す」(11月25日)
・「新たな通貨を作らず、米ドルに代わる他の通貨を支持しないという約束をBRICS諸国に求める。さもなければ、100%の関税に直面する」(11月30日)
トランプ次期大統領による高率関税への懸念が強まる場合、その国の通貨には下押し圧力が加わりそうです。
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