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【PM】RBAは政策金利の据え置きを決定、タカ派的な政策スタンスに変化なし!?

2024/11/05 14:25

【ポイント】
・RBA(豪中銀)は「何も決定しておらず、何も排除していない」と改めて表明
・「金融政策は十分に景気抑制的である必要」との認識も変わらず

本日、RBA(豪中銀)は政策会合を開き、政策金利を4.35%に据え置くことを決定しました。据え置きは8会合連続です。

RBAの声明やブロック総裁の会見ではタカ派的な金融政策スタンスに変化がないことが示されたものの、豪ドル/米ドルや豪ドル/NZドルに大きな反応はみられませんでした。豪ドル/円については、米ドル/円の上昇にけん引されて堅調に推移しました。

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豪州の7-9月期CPI(消費者物価指数)は前年比2.8%と、4-6月期の3.8%から上昇率が鈍化して、RBAのインフレ目標レンジ(1~3%)に戻りました。7-9月期のCPI上昇率の鈍化は、主に豪政府による電力料金への補助金の影響によるものでした。

CPI全体から変動の大きい項目を除いたCPIトリム平均値は3.5%と、上昇率は4-6月期の4.0%から鈍化したものの、RBAの目標レンジを引き続き上回りました。

RBAは声明でインフレについて、「総合インフレ率(CPI上昇率)は大幅に鈍化しており、当面は低い水準にとどまる」との見方を示しました。その一方で、コアインフレ率(CPIトリム平均値)に関しては「依然として高過ぎる」との認識を示しました。

声明はまた、これまでと同様に「インフレの上振れリスクに引き続き警戒する必要がある」と指摘。先行きの金融政策に関する文言もこれまでと同じ。「何も決定しておらず、何も排除していない、「インフレ率が目標レンジに向かって持続的に鈍化しているとの確信が得られるまで、政策は十分に(景気)抑制的である必要がある」とされました。

ブロックRBA総裁は会合後の会見で、「(政策)金利は当面、抑制的であるべきだと確信している」、「インフレの上振れリスクはまだある」、「現時点で政策金利は適切な設定だ」との認識を示しました。ブロック総裁はまた、「豪経済が予想以上に落ち込む場合、行動する(利下げする)用意がある」としつつも、「(利下げするには)コアインフレ率が目標レンジ内に戻ると確信する必要がある」と述べました。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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