米大統領選挙:新大統領就任までのタイムライン
2024/10/30 07:11
選挙直前号の最後に、投開票から新大統領の就任までのタイムラインを確認しておきましょう。過去の例では、投票日の当日に勝者が判明するケースもあれば、2000年のように36日後というケースもありました。今回もすぐには勝者が判明しないかもしれません。
■29日付け「米大統領選挙の仕組み」
■10月25日配信のM2TV(YouTube)グローバルView「米大統領選挙:結果判明はいつ? マーケットの反応は?」もご覧ください。
投開票のスケジュール
投開票日は11月の第1月曜日の翌日と決められており、24年は11月5日。投票時間は州により異なります。通常は、現地時間午前6時/7時から午後7時/8時まで(一部でそれより遅い州も)。米国内でも時差があるので、投票時間は日本時間5日午後8時から6日午後2時ごろまでです。
東部の州の投票終了(日本時間6日午前9時ごろ)直後から出口調査の結果が順次明らかになり、それを基に各メディアが各州の結果を判定します(接戦の場合は公式結果を待つ場合あり)。
早ければ、日本時間6日午後1時ごろ(※1)に各メディアがどちらかの候補に「当確」を出します。各メディアの報道、あるいは公式の結果を受けて、それぞれの候補が勝利宣言か敗北宣言を行い、それをもって事実上、大統領選の結果が確定します。
(※1)今回は接戦が予想され、もう少し時間がかかりそうです(↓過去の例)。
なお、期日前投票・不在者投票・海外居住者や軍人の投票などは、各州によってルールが微妙に異なります。それらが郵便による投票の場合は、投票日までの消印があれば、数日後まで有効とする州もあり、僅差の場合はそれらの投票分がカウントされるまで勝者が判明しないケースもあり得ます。
選挙結果の確定はいつか:投票日当日から最長36日後!?
20年の選挙(投票日11/3)で、バイデン氏の勝利が最初に報じられたのは、日本時間8日1時20分ごろ。接戦州の結果がなかなか判明せず、時間がかかりました。そして、トランプ氏は敗北を認めず、敗北宣言をしませんでした。
16年の選挙(投票日11/8)でトランプ氏の勝利が最初に報じられたのは、日本時間9日15時40分ごろ。その約1時間後にクリントン氏がトランプ氏に電話で敗北を認めました。
12年の選挙(投票日11/6)でオバマ大統領の再選が報じられたのは、日本時間7日13時30分ごろでした。オバマ氏とロムニー氏の差(選挙人332対206)が大きかったこともあり、これは相当に早いタイミングでした。
近年で結果確定まで最も時間がかかったのが00年の選挙(投票日11/7)。僅差だったフロリダ州で再集計が続けられ、最高裁の裁定でブッシュ氏勝利が確定したのが12月12日。翌13日にゴア氏が敗北宣言を行いました(※2)。投票日から36日後でした。
(※2)フロリダ州の最終的な得票差はわずかに537。これはフロリダでの投票総数約596万票の0.009%でした。全国の得票率ではブッシュ氏47.9%に対して、ゴア氏が48.4%でした。
選挙人投票から新大統領就任まで
538人の選挙人による形式的な投票は12月17日に実施されます。そして、25年1月6日に議会(上下合同会議)で選挙人投票が開票され、上院議長(=副大統領)が結果を公式発表します(※3)。そして、1月20日に新しい正副大統領が宣誓して正式に就任します。
(※3)21年1月6日の議会襲撃事件はまさにこのタイミングで起きました。この時、ペンス副大統領は、トランプ大統領の要求を拒否してバイデン氏の勝利を宣言しました。
なお、選挙人の票が同数(269 vs 269)など(※4)、選挙人の過半数の票を獲得する候補がいない場合、下院が大統領を選びます(詳細は29日付け「米大統領選の仕組み」で解説しています)。
(※4)同数の他にも、当該州で最多得票の候補以外に投票する「不誠実な選挙人(faithless elector)」によって一般投票と結果が異なるケースがあり得ます。16年の選挙では、一般投票による獲得選挙人数はトランプ氏306、クリントン氏232でしたが、「不誠実な選挙人」が7人いたため、選挙人投票の結果はトランプ氏304、クリントン氏227でした。
■29日付け「米大統領選挙の仕組み」
■10月25日配信のM2TV(YouTube)グローバルView「米大統領選挙:結果判明はいつ? マーケットの反応は?」もご覧ください。
投開票のスケジュール
投開票日は11月の第1月曜日の翌日と決められており、24年は11月5日。投票時間は州により異なります。通常は、現地時間午前6時/7時から午後7時/8時まで(一部でそれより遅い州も)。米国内でも時差があるので、投票時間は日本時間5日午後8時から6日午後2時ごろまでです。
東部の州の投票終了(日本時間6日午前9時ごろ)直後から出口調査の結果が順次明らかになり、それを基に各メディアが各州の結果を判定します(接戦の場合は公式結果を待つ場合あり)。
早ければ、日本時間6日午後1時ごろ(※1)に各メディアがどちらかの候補に「当確」を出します。各メディアの報道、あるいは公式の結果を受けて、それぞれの候補が勝利宣言か敗北宣言を行い、それをもって事実上、大統領選の結果が確定します。
(※1)今回は接戦が予想され、もう少し時間がかかりそうです(↓過去の例)。
なお、期日前投票・不在者投票・海外居住者や軍人の投票などは、各州によってルールが微妙に異なります。それらが郵便による投票の場合は、投票日までの消印があれば、数日後まで有効とする州もあり、僅差の場合はそれらの投票分がカウントされるまで勝者が判明しないケースもあり得ます。
選挙結果の確定はいつか:投票日当日から最長36日後!?
20年の選挙(投票日11/3)で、バイデン氏の勝利が最初に報じられたのは、日本時間8日1時20分ごろ。接戦州の結果がなかなか判明せず、時間がかかりました。そして、トランプ氏は敗北を認めず、敗北宣言をしませんでした。
16年の選挙(投票日11/8)でトランプ氏の勝利が最初に報じられたのは、日本時間9日15時40分ごろ。その約1時間後にクリントン氏がトランプ氏に電話で敗北を認めました。
12年の選挙(投票日11/6)でオバマ大統領の再選が報じられたのは、日本時間7日13時30分ごろでした。オバマ氏とロムニー氏の差(選挙人332対206)が大きかったこともあり、これは相当に早いタイミングでした。
近年で結果確定まで最も時間がかかったのが00年の選挙(投票日11/7)。僅差だったフロリダ州で再集計が続けられ、最高裁の裁定でブッシュ氏勝利が確定したのが12月12日。翌13日にゴア氏が敗北宣言を行いました(※2)。投票日から36日後でした。
(※2)フロリダ州の最終的な得票差はわずかに537。これはフロリダでの投票総数約596万票の0.009%でした。全国の得票率ではブッシュ氏47.9%に対して、ゴア氏が48.4%でした。
選挙人投票から新大統領就任まで
538人の選挙人による形式的な投票は12月17日に実施されます。そして、25年1月6日に議会(上下合同会議)で選挙人投票が開票され、上院議長(=副大統領)が結果を公式発表します(※3)。そして、1月20日に新しい正副大統領が宣誓して正式に就任します。
(※3)21年1月6日の議会襲撃事件はまさにこのタイミングで起きました。この時、ペンス副大統領は、トランプ大統領の要求を拒否してバイデン氏の勝利を宣言しました。
なお、選挙人の票が同数(269 vs 269)など(※4)、選挙人の過半数の票を獲得する候補がいない場合、下院が大統領を選びます(詳細は29日付け「米大統領選の仕組み」で解説しています)。
(※4)同数の他にも、当該州で最多得票の候補以外に投票する「不誠実な選挙人(faithless elector)」によって一般投票と結果が異なるケースがあり得ます。16年の選挙では、一般投票による獲得選挙人数はトランプ氏306、クリントン氏232でしたが、「不誠実な選挙人」が7人いたため、選挙人投票の結果はトランプ氏304、クリントン氏227でした。
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