エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※10月22日更新
2024/10/22 11:53
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[日経平均]
【当面の想定レンジ】 34,000~40,250円
[NYダウ]
【当面の想定レンジ】 41,600~43,500ドル
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 16,900~18,700
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 137.000~152.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 99.578~104.087
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
42,426円(7/11高値)以来の第(4)波(インターミディエイト級)中A波は、31,156円(8/5安値)を以て終わったとみられます。それは20年3月以来の4年サイクル底に相当します。
中長期タームでの強気見通しは変わりません。来年の日経平均は、第(5)波の上昇によって42,426円を上抜き最高値を更新する可能性が高い、とみています。日経平均予想EPSが初めて一時2500円台に増えるなど、好調な企業業績は続いており、4万5000円も十分射程内にあります。
第(5)波上昇はいつまで続くでしょうか?
今月のマンスリー(10/3発行)で書いたように、それは最短で2025年2月、最長2026年12月までであり、特に2025年末頃までを、第(5)波による上昇期間として注目しています。

【日足 エリオット波動分析】
足元、日経平均予想EPSは2500円付近にあります(10月15日は2514円と最高水準を更新しています)。EPS2500円・PER18倍から得られる4万5000円という水準は、25年の日経平均ターゲット候補として要注目です。
もっとも、31,156円(8/5安値)から続いていた、第(4)波中B波によるリバウンドは、40,257円(10/15高値)を以て終了したとみられます。10月15日のローソク足『流星』と、翌16日のギャップダウンによって生じた『アイランド・リバーサル』は、トレンド下方転換を強く暗示するものです。
ちなみに時価総額上位銘柄で構成されるTOPIXコア30が、8月以降の戻り高値を付けたのは9月3日であり、日経平均より1カ月以上も前です。このようなコア30と日経平均の『未確認』は、主力株への売り圧力の強さ、相場全般の潜在的弱さを示唆するものです。
日経平均は40,257円を起点にC波の下落局面が進行中とみられます。そうであれば日経平均は、11月にも35,247円(9/9安値)を下回り、8月の「一番底」に次ぐ「二番底」を形成するでしょう。

【時間足 エリオット波動分析】
短期的な日経平均の見方には、以下の「メインシナリオ」と「サブシナリオ」があります。
[メインシナリオ] 35,247円を下回り、「二番底」を形成
7月高値以来の第(4)波は[トライアングル(A-B-C-D-E)]を形成中です。
31,156円(8/5安値)からのB波(ⓐ-ⓑ-ⓒ)によるリバウンドは40,257円(10/15高値)で終わり─ⓐ波とⓒ波はほぼ1:0.618 [計算値40,145円]でした─そこからC波(ⓐ-ⓑ-ⓒ)による下げが進行中です。C波は35,247円を下回り、10月~11月に「二番底」を付けるとみられます。37,651円を割れることで、当シナリオの現実味は一層強まります。
[サブシナリオ] 第(5)波入り~年内にも高値更新へ
31,156円(8/5安値)以来、第(5)波による強気相場が進行中です。40,257円を上抜くと(日足分析で書いた)複数の弱気パターンが解消され、上値追いが期待できるでしょう。
この見方によれば、35,247円(9/9安値)以来の上昇は第(5)波-第3波に相当し、それによって年内にも42,426円を上回り高値更新の可能性があります。
[NYダウ]

【日足 エリオット波動分析】
22年10月安値(28,660ドル)以来の上昇は(B)波とカウントされ、(B)波のパターンは[ダブル・ジグザグ(W-X-Y)]を想定しています。
23年10月安値(32,327ドル)からのY波は [ジグザグ(a)-(b)-(c)]編成となります。
さらに37,611ドル(4/18安値)からの上昇はY波中(c)波であり、この(c)波を筆者は、上昇局面の最後に現れる[(エクスパンディング)ダイアゴナル]とみています。この見方によれば、近いうちに(c)-iv波の下落が始まる見通しです。
(オルタナティブ・カウント)
32,327ドル(23年10月安値)⇒39,889ドル(3/21高値)…(a)波
39,889ドル⇒38,499ドル(8/5安値)…(b)波
38,499ドルからは(c)波による上昇です。この見方によるとY波の天井は既に付けたか付けつつあり、X波による下落局面が控えていることになります。

【時間足 エリオット波動分析】
23年10月安値・32,327ドルからのY波は、(a)-(b)-(c)[ジグザグ]編成となります。
37,611ドル(4/18安値)を(c)波の起点とすると、(c)波は[(エクスパンディング)ダイアゴナル]を形成中です。38,499ドル(8/5安値)からは(c)-ⅲ波に位置付けられ、その上値は5月と7月の高値同士を通るレジスタンスラインを越えない程度でしょう。同ラインは今週43,648ドルに位置しますが、それは直近高値43,325ドル(10/18)からほんの少し離れているに過ぎません。
一方38,499ドル(8/5安値)を(c)波起点に置いてみると、(c)波はこれまでのところ五波構成となっており、(c)波完了の条件のひとつを備えています。
いずれにしても、NYダウは近いうちに、調整局面に入る可能性が高い、とみています。
[ナスダック]

【週足 エリオット波動分析】
22年12月安値(10,207)以来、(B)波による上昇が進行中です。この(B)波は[トリプル・ジグザグ(W-X-Y-X-Z)]を形成し、25年まで続くでしょう。
18,671(7/11高値)より、X波による調整が進行中とみられます。X波は[トライアングル]か、[フラット]を形成中と思われます。8月安値からはX波中ⓑ波のリバウンドに当たり、それは終わったか終わりつつあります。
ⓑ波終了後はⓒ波による下落となりますが、この下落によっても、23年10月安値(12,543)と24年8月安値(15,708)を通る、上昇サポートライン※は維持されると思われます。
※10月第4週(10/21~10/25)のサポートライン水準…[16,562]
その反面、サポートラインを終値で明確に下抜くと、18,671(7/11高値)から既に(C)波による下落トレンドに入っている、という見方が台頭し、ナスダックは中期的に[12,547]を目指す可能性があります。

【時間足 エリオット波動分析】
7月高値からのX波は[フラット]か、あるいは[トライアングル](ⓐ-ⓑ-ⓒ-ⓓ-ⓔ)を形成中と思われます。
15,708(8/5安値)からは、三波構成によるⓑ波のリバウンドに位置付けられます。今後18,017(8/22高値)を割り込むと、ⓑ波完了およびⓒ波による下落に入った、という見方が強められます。
ⓒ波は当面、16,668(9/7安値)を目指す展開となりそうです。
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
151.899円(22/10/21)からはⓍ波の「円高局面」が進行中です。このⓍ波により米ドル/円(ドル/円)は、2028年4月頃までレンジ相場を形成していくでしょう。161.938円(7/3)は、15年6月・125.860円から9年目に付けた「8年サイクル高値」とみられます。
22年10月以来のⓍ波が描くパターンとして大きくは、➀[ランニング・トライアングル]、➁[エクスパンディッド・フラット]、これら二通りの可能性があります。なお➀のもうひとつのパターンとして[ランニング・フラット]もあげられましょう。
➀の場合、現行C波はA波安値(127.158円)を下回りません。C波は三波で構成され、2011年からの上昇チャネルのセンターライン(↑➀)が強いサポートになるでしょう。10月を通じ➀の水準は134.885円です。
一方➁の場合には、現行C波(五波構成)はチャネル下限(↑➁)を目指し、より大きなドル安・円高になることが見込まれます。10月中、➁の水準は115.260円となっています。

【週足 エリオット波動分析】
161.938円(7/3)からは、C波によるドル安・円高です。ちなみにC波の長さはA波と同等か、フィボナッチ比率関係を反映します。
[137.197円]…A波の長さ(24.741円)=C波の長さ
[131.358円]…A波の長さ×1.236=C波の長さ(30.579円) (※)この時点でドル/円は月足サポート➀を明確に下回り、以下の水準を目指す可能性が高まります。
[127.745円]…A波の長さ×1.382=C波の長さ(34.192円)
[121.907円]…A波の長さ×1.618=C波の長さ(40.030円)
ちなみに23年後半からのパターンが、140円処をネックラインとする『ヘッド・アンド・ショルダーズ(三尊天井)』だとすると、近いうちに天井パターンにおける右肩トップを付け終わり、ドル/円は下落に転じるでしょう。さらにはネックライン割れをきっかけに、ドル安・円高の流れが強まると想定されます。

【時間足 エリオット波動分析】
141.630円(8/5)からⓑ波によるリバウンドが進行中ですが、そのパターンとして「エクスパンディッド・フラット」を想定しています。
足元の水準は以下の節目に近づいており、ⓑ波はいつ終わってもおかしくありません。
[150.751円]…161.938円(7/3)→139.565円(9/16)の半値戻り (10月21日、この水準に達しました)
[151.784円]…ⓐ波によるドル安・円高の半値戻り
[151.957円]…ⓒ波の長さがⓐ波の1.618倍になる水準
ⓑ波完了後にはⓒ波のドル安・円高基調が続くとみられ、それはまず[137.197円]を試すでしょう。
円買いポジションは3週続けて縮小
IMM通貨先物市場での非商業部門(投機筋&ヘッジファンド)による円買い持ちポジションは、10月15日時点で3.41万枚(28.5億ドル)と3週連続で縮小しました。
9月24日時点に比べ買い持ちは半分近くに減少しました。(石破ショックによる)短期的な円高を見込んだポジションは、ある程度解消された模様です。
もっとも、現在の円買い持ちが円売り持ちに替わるには、今後ドル/円が26週MA(151.910円)を
─投機筋にとってドル/円強弱感の目安─明確に上回ることが必要です。

[ドルインデックス(ドル指数)]

【週足 エリオット波動分析】
22年9月高値(114.778)以来、ドルインデックス(ドル指数)はⒷ波による下落局面にあります。Ⓑ波は三波構成(A-B-C)です。
106.130(6/26)以来、C波によるドル安基調が進行中です。このC波は五波構成(マルi~マルv)となります。
足元はC波中マルii波によるリバウンドとみられますが、水準的にはフィボナッチ・レジスタンス(103.900処)に達しています。ドル高は目先的に終わってもおかしくありません。
近々マルⅲ波によるドル安が始まるとみられ、それは23年安値(99.578)を下抜くでしょう。
Ⓑ波は最終的に、[90.930]、[89.209]を試す可能性があります。前者はA波とC波が等しく下がる水準、後者は21年1月に付けた、Ⓐ波のレッサー・ディグリー(4)波安値です。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
☆こちらもオススメ
YouTube エリオットView 10月21日 [米ドル/円 円高リスク再燃は近い?]
[日経平均]
【当面の想定レンジ】 34,000~40,250円
[NYダウ]
【当面の想定レンジ】 41,600~43,500ドル
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 16,900~18,700
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 137.000~152.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 99.578~104.087
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
42,426円(7/11高値)以来の第(4)波(インターミディエイト級)中A波は、31,156円(8/5安値)を以て終わったとみられます。それは20年3月以来の4年サイクル底に相当します。
中長期タームでの強気見通しは変わりません。来年の日経平均は、第(5)波の上昇によって42,426円を上抜き最高値を更新する可能性が高い、とみています。日経平均予想EPSが初めて一時2500円台に増えるなど、好調な企業業績は続いており、4万5000円も十分射程内にあります。
第(5)波上昇はいつまで続くでしょうか?
今月のマンスリー(10/3発行)で書いたように、それは最短で2025年2月、最長2026年12月までであり、特に2025年末頃までを、第(5)波による上昇期間として注目しています。

【日足 エリオット波動分析】
足元、日経平均予想EPSは2500円付近にあります(10月15日は2514円と最高水準を更新しています)。EPS2500円・PER18倍から得られる4万5000円という水準は、25年の日経平均ターゲット候補として要注目です。
もっとも、31,156円(8/5安値)から続いていた、第(4)波中B波によるリバウンドは、40,257円(10/15高値)を以て終了したとみられます。10月15日のローソク足『流星』と、翌16日のギャップダウンによって生じた『アイランド・リバーサル』は、トレンド下方転換を強く暗示するものです。
ちなみに時価総額上位銘柄で構成されるTOPIXコア30が、8月以降の戻り高値を付けたのは9月3日であり、日経平均より1カ月以上も前です。このようなコア30と日経平均の『未確認』は、主力株への売り圧力の強さ、相場全般の潜在的弱さを示唆するものです。
日経平均は40,257円を起点にC波の下落局面が進行中とみられます。そうであれば日経平均は、11月にも35,247円(9/9安値)を下回り、8月の「一番底」に次ぐ「二番底」を形成するでしょう。

【時間足 エリオット波動分析】
短期的な日経平均の見方には、以下の「メインシナリオ」と「サブシナリオ」があります。
[メインシナリオ] 35,247円を下回り、「二番底」を形成
7月高値以来の第(4)波は[トライアングル(A-B-C-D-E)]を形成中です。
31,156円(8/5安値)からのB波(ⓐ-ⓑ-ⓒ)によるリバウンドは40,257円(10/15高値)で終わり─ⓐ波とⓒ波はほぼ1:0.618 [計算値40,145円]でした─そこからC波(ⓐ-ⓑ-ⓒ)による下げが進行中です。C波は35,247円を下回り、10月~11月に「二番底」を付けるとみられます。37,651円を割れることで、当シナリオの現実味は一層強まります。
[サブシナリオ] 第(5)波入り~年内にも高値更新へ
31,156円(8/5安値)以来、第(5)波による強気相場が進行中です。40,257円を上抜くと(日足分析で書いた)複数の弱気パターンが解消され、上値追いが期待できるでしょう。
この見方によれば、35,247円(9/9安値)以来の上昇は第(5)波-第3波に相当し、それによって年内にも42,426円を上回り高値更新の可能性があります。
[NYダウ]

【日足 エリオット波動分析】
22年10月安値(28,660ドル)以来の上昇は(B)波とカウントされ、(B)波のパターンは[ダブル・ジグザグ(W-X-Y)]を想定しています。
23年10月安値(32,327ドル)からのY波は [ジグザグ(a)-(b)-(c)]編成となります。
さらに37,611ドル(4/18安値)からの上昇はY波中(c)波であり、この(c)波を筆者は、上昇局面の最後に現れる[(エクスパンディング)ダイアゴナル]とみています。この見方によれば、近いうちに(c)-iv波の下落が始まる見通しです。
(オルタナティブ・カウント)
32,327ドル(23年10月安値)⇒39,889ドル(3/21高値)…(a)波
39,889ドル⇒38,499ドル(8/5安値)…(b)波
38,499ドルからは(c)波による上昇です。この見方によるとY波の天井は既に付けたか付けつつあり、X波による下落局面が控えていることになります。

【時間足 エリオット波動分析】
23年10月安値・32,327ドルからのY波は、(a)-(b)-(c)[ジグザグ]編成となります。
37,611ドル(4/18安値)を(c)波の起点とすると、(c)波は[(エクスパンディング)ダイアゴナル]を形成中です。38,499ドル(8/5安値)からは(c)-ⅲ波に位置付けられ、その上値は5月と7月の高値同士を通るレジスタンスラインを越えない程度でしょう。同ラインは今週43,648ドルに位置しますが、それは直近高値43,325ドル(10/18)からほんの少し離れているに過ぎません。
一方38,499ドル(8/5安値)を(c)波起点に置いてみると、(c)波はこれまでのところ五波構成となっており、(c)波完了の条件のひとつを備えています。
いずれにしても、NYダウは近いうちに、調整局面に入る可能性が高い、とみています。
[ナスダック]

【週足 エリオット波動分析】
22年12月安値(10,207)以来、(B)波による上昇が進行中です。この(B)波は[トリプル・ジグザグ(W-X-Y-X-Z)]を形成し、25年まで続くでしょう。
18,671(7/11高値)より、X波による調整が進行中とみられます。X波は[トライアングル]か、[フラット]を形成中と思われます。8月安値からはX波中ⓑ波のリバウンドに当たり、それは終わったか終わりつつあります。
ⓑ波終了後はⓒ波による下落となりますが、この下落によっても、23年10月安値(12,543)と24年8月安値(15,708)を通る、上昇サポートライン※は維持されると思われます。
※10月第4週(10/21~10/25)のサポートライン水準…[16,562]
その反面、サポートラインを終値で明確に下抜くと、18,671(7/11高値)から既に(C)波による下落トレンドに入っている、という見方が台頭し、ナスダックは中期的に[12,547]を目指す可能性があります。

【時間足 エリオット波動分析】
7月高値からのX波は[フラット]か、あるいは[トライアングル](ⓐ-ⓑ-ⓒ-ⓓ-ⓔ)を形成中と思われます。
15,708(8/5安値)からは、三波構成によるⓑ波のリバウンドに位置付けられます。今後18,017(8/22高値)を割り込むと、ⓑ波完了およびⓒ波による下落に入った、という見方が強められます。
ⓒ波は当面、16,668(9/7安値)を目指す展開となりそうです。
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
151.899円(22/10/21)からはⓍ波の「円高局面」が進行中です。このⓍ波により米ドル/円(ドル/円)は、2028年4月頃までレンジ相場を形成していくでしょう。161.938円(7/3)は、15年6月・125.860円から9年目に付けた「8年サイクル高値」とみられます。
22年10月以来のⓍ波が描くパターンとして大きくは、➀[ランニング・トライアングル]、➁[エクスパンディッド・フラット]、これら二通りの可能性があります。なお➀のもうひとつのパターンとして[ランニング・フラット]もあげられましょう。
➀の場合、現行C波はA波安値(127.158円)を下回りません。C波は三波で構成され、2011年からの上昇チャネルのセンターライン(↑➀)が強いサポートになるでしょう。10月を通じ➀の水準は134.885円です。
一方➁の場合には、現行C波(五波構成)はチャネル下限(↑➁)を目指し、より大きなドル安・円高になることが見込まれます。10月中、➁の水準は115.260円となっています。

【週足 エリオット波動分析】
161.938円(7/3)からは、C波によるドル安・円高です。ちなみにC波の長さはA波と同等か、フィボナッチ比率関係を反映します。
[137.197円]…A波の長さ(24.741円)=C波の長さ
[131.358円]…A波の長さ×1.236=C波の長さ(30.579円) (※)この時点でドル/円は月足サポート➀を明確に下回り、以下の水準を目指す可能性が高まります。
[127.745円]…A波の長さ×1.382=C波の長さ(34.192円)
[121.907円]…A波の長さ×1.618=C波の長さ(40.030円)
ちなみに23年後半からのパターンが、140円処をネックラインとする『ヘッド・アンド・ショルダーズ(三尊天井)』だとすると、近いうちに天井パターンにおける右肩トップを付け終わり、ドル/円は下落に転じるでしょう。さらにはネックライン割れをきっかけに、ドル安・円高の流れが強まると想定されます。

【時間足 エリオット波動分析】
141.630円(8/5)からⓑ波によるリバウンドが進行中ですが、そのパターンとして「エクスパンディッド・フラット」を想定しています。
足元の水準は以下の節目に近づいており、ⓑ波はいつ終わってもおかしくありません。
[150.751円]…161.938円(7/3)→139.565円(9/16)の半値戻り (10月21日、この水準に達しました)
[151.784円]…ⓐ波によるドル安・円高の半値戻り
[151.957円]…ⓒ波の長さがⓐ波の1.618倍になる水準
ⓑ波完了後にはⓒ波のドル安・円高基調が続くとみられ、それはまず[137.197円]を試すでしょう。
円買いポジションは3週続けて縮小
IMM通貨先物市場での非商業部門(投機筋&ヘッジファンド)による円買い持ちポジションは、10月15日時点で3.41万枚(28.5億ドル)と3週連続で縮小しました。
9月24日時点に比べ買い持ちは半分近くに減少しました。(石破ショックによる)短期的な円高を見込んだポジションは、ある程度解消された模様です。
もっとも、現在の円買い持ちが円売り持ちに替わるには、今後ドル/円が26週MA(151.910円)を
─投機筋にとってドル/円強弱感の目安─明確に上回ることが必要です。

[ドルインデックス(ドル指数)]

【週足 エリオット波動分析】
22年9月高値(114.778)以来、ドルインデックス(ドル指数)はⒷ波による下落局面にあります。Ⓑ波は三波構成(A-B-C)です。
106.130(6/26)以来、C波によるドル安基調が進行中です。このC波は五波構成(マルi~マルv)となります。
足元はC波中マルii波によるリバウンドとみられますが、水準的にはフィボナッチ・レジスタンス(103.900処)に達しています。ドル高は目先的に終わってもおかしくありません。
近々マルⅲ波によるドル安が始まるとみられ、それは23年安値(99.578)を下抜くでしょう。
Ⓑ波は最終的に、[90.930]、[89.209]を試す可能性があります。前者はA波とC波が等しく下がる水準、後者は21年1月に付けた、Ⓐ波のレッサー・ディグリー(4)波安値です。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
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