米景気先行指数やFRB理事の発言が材料になりそう
2024/08/19 09:05
【ポイント】
・米景気先行指数で米景気への懸念が強まるかどうか
・ウォラー理事はFRBの金融政策についてのヒントを提供するか
・主要国の株価が堅調に推移すれば、リスクオフが後退する可能性あり
(欧米市場レビュー)
16日、欧米時間の外為市場では、米ドルが軟調に推移。一時、米ドル/円は147.567円、米ドル/カナダドルは1.36760カナダドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.10206ドル、英ポンド/米ドルは1.29438ドル、豪ドル/米ドルは0.66657米ドルへと上昇しました。米国の住宅着工件数と建設許可件数(いずれも7月分)が市場予想を下回ったことが、米ドルの重石となりました。結果は住宅着工件数が年率換算123.8万件、建設許可件数が同139.6万件。市場予想はそれぞれ133.0万件と142.5万件でした。
オアRBNZ(NZ中銀)総裁はウェリントンで講演し、「(NZの)インフレは低く安定した環境に戻ったと確信している」と述べました。「インフレ期待や(企業の)価格設定行動が引き続き固定されていることを望む」とし、「クリスマスまでにあと2回利下げする機会があり、データと我々が話していることが全てうまくいけば、利下げを実現したい」と発言。10月9日と11月27日の政策会合で利下げを行う可能性を示しました。
(本日の相場見通し)
本日は、米国の7月景気先行指数が発表されます(日本時間23:00)。その結果が材料になる可能性があります。
景気先行指数の市場予想は前月比マイナス0.3%と、5カ月連続でマイナスになるとみられています。景気先行指数が市場予想と比べて弱い結果になれば、米景気の先行きへの懸念が強まるかもしれません。その場合には米ドルが軟調に推移して、米ドル/円や米ドル/カナダドルは下値を試し、一方でユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは上値を試す展開になる可能性があります。
本日はまた、ウォラーFRB(米連邦準備制度理事会)理事がFRB主催のイベントで開会のあいさつをします。ウォラー理事がFRBの金融政策の先行きについて新たなヒントを提供すれば、市場が反応しそうです。
主要国の株価にも注目です。主要国の株価が堅調に推移する場合、リスクオフ(リスク回避)の動きが後退するとともに、円安材料になる可能性があります。
※本日の『ファンダメ・ポイント』は[【株価指数】主要株価指数は高値更新をうかがうか]です。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
- 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
- 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。