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NZ中銀の政策決定は!? 本日政策会合

2024/08/14 08:55

【ポイント】
RBNZNZ中銀)が利下げするかどうか
RBNZの政策金利見通しはどの程度修正されるか
・米CPIで市場のFRB金融政策見通しが変化するか
・英CPIBOE利下げ観測が強まるか

(欧米市場レビュー)

13日、欧米時間の外為市場では、米ドルが軟調に推移。一時、米ドル/円は146.600円、米ドル/カナダドルは1.37026カナダドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.09942ドル、英ポンド/米ドルは1.28674ドルへと上昇しました。米国の7月PPI(生産者物価指数)が市場予想を下回ったことが、米ドルの重石となりました。

米PPIの結果は以下の通り。( )は市場予想です。
・総合指数(前月比):0.1%(0.2%)
・総合指数(前年比):2.2%(2.3%)
・コア指数(前月比):0.0%(0.2%)
・コア指数(前年比):2.4%(2.7%)

(本日の相場見通し)

本日は、RBNZ(NZ中銀)の政策会合が開かれます。会合の結果は日本時間午前11時に発表され、その1時間後の正午からオアRBNZ総裁が会見する予定です。

RBNZは前回7月の会合まで8回連続で政策金利を5.50%に据え置きました。前回会合時の声明では、「金融政策は引き続き(景気)抑制的である必要がある」としつつも、「抑制の程度は、予想されるインフレ圧力の鈍化に合わせて時間とともに緩和されるだろう」が追加され、将来的な利下げの可能性が示されました。

本日の会合については、市場の見方は“政策金利は据え置かれる”“0.25%の利下げが行われる”とで分かれています。そのため、政策金利がいずれの結果になっても、NZドルが反応しそう。据え置きの場合、初期反応はNZドルが堅調に推移して、NZドル/円は上昇し、豪ドル/NZドルは下落すると考えられます。

RBNZが四半期に一度公表する金融政策報告の中で示される「政策金利見通し」にも注目です。前回5月には、政策金利は“25年後半”に現行水準を下回り(利下げ開始時期を示唆)、25年10-12月期には四半期平均5.14%、26年10-12月期には同3.70%へと低下するとの見通しが示されました。今回の会合で政策金利が据え置かれたとしても、RBNZの政策金利見通しが5月時点から大幅に下方修正されれば、NZドルの堅調は長続きしない可能性もあります。

※NZドル/円のテクニカル分析は、『本日のテクニカル・ポイント』[注目のNZ中銀会合!NZドル/円の相場動意となるか]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。

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本日、米国の7月CPI(消費者物価指数)が発表されます(日本時間21:30)。

CPIの市場予想は以下の通り。( )は前回6月の実績です。
・総合指数(前月比):0.2%(-0.1%)
・総合指数(前年比):3.0%(3.0%)
・コア指数(前月比):0.2%(0.1%)
・コア指数(前年比):3.2%(3.3%)

市場では、FRB(米連邦準備制度理事会)は次回9月17-18日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利下げを行うと予想されています。利下げ幅について市場の見方は分かれており、CMEのFedWatchツールによると、市場が織り込む利下げの確率は、0.25%幅が46.5%、50%幅が53.5%です。

CPIが市場予想を下回る結果になれば、0.50%幅の利下げ観測が強まるとともに、米ドルが軟調に推移しそう。米ドル/円や米ドル/カナダドルは下落し、一方でユーロ/米ドルや豪ドル/米ドルは上昇すると考えられます。

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英国の7月CPIが本日発表されます(日本時間15:00)。その結果に英ポンドが反応する可能性があります。

英CPIの市場予想は、総合指数が前年比2.3%、エネルギー・食料品・タバコを除いたコア指数は同3.4%です。上昇率は総合指数が6月の2.0%から高まるとみられる一方、コア指数は6月の3.5%から鈍化するとみられています。

市場では、BOE(英中銀)は次回9月19日の政策会合で
追加利下げを行うとの観測があります。英CPIが市場予想を下回る結果になれば、BOEの追加利下げ観測が強まりそう。その場合には英ポンドが軟調に推移して、英ポンド/円には下落圧力が、ユーロ/英ポンドには上昇圧力が加わる可能性があります。ユーロ/英ポンドは、0.86395ポンド(4/23高値)が上値メドです。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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