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米雇用統計発表! 結果に市場が反応しそう

2024/08/02 08:42

【ポイント】
・米雇用統計でFRBの利下げ観測が強まるか
・主要国の株価動向。株価が大きく下落すればリスクオフの可能性も

(欧米市場レビュー)

1日、欧米時間の外為市場では、英ポンドが軟調に推移。一時、英ポンド/円は190.278円、英ポンド/米ドルは1.27257ドルへと下落し、ユーロ/英ポンドは0.84683ポンドへと上昇しました。BOE(英中銀)は0.25%利下げすることを決定。政策金利を5.25%から5.00%へと引き下げました。“利下げ”と“据え置き”の確率は五分五分に近いと市場ではみられていたため、BOEの利下げを受けて英ポンド安圧力が加わりました。

※BOEの政策会合については、本日2日の『ファンダメ・ポイント』[英中銀が利下げ、欧米中銀vs日銀の違いが鮮明に]にて詳しく解説していますので、ご覧ください。

(本日の相場見通し)

本日は、米国の7月雇用統計が発表されます(日本時間21:30)。その結果が材料になりそうです。

雇用統計の市場予想は以下の通り。( )は前回6月の実績です。
・非農業部門雇用者数(前月比):17.5万人増(20.6万人増)
・失業率:4.1%(4.1%)
・平均時給(前月比):0.3%(0.3%)
・平均時給(前年比):3.7%(3.9%)

雇用統計が市場予想と比べて弱い結果になれば、市場ではFRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ観測が強まりそうです。その場合には米ドルが軟調に推移して、米ドル/円や米ドル/カナダドルは下落し、一方でユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは上昇する可能性があります。

米国など主要国の株価動向にも注目です。

1日の米株式市場では、主要3株価指数がいずれも下落。ダウは前日比494.82ドル安(-1.21%)の40,347.97ドル、ナスダックは同405.26ポイント安(-2.30%)の17,194.15ポイント、S&P500は同75.62ポイント安(-1.37%)の5,446.68ポイントで取引を終えました。米国のISM製造業景況指数・新規失業保険申請件数の市場予想よりも弱い結果や企業決算などが、米国株下落の要因となりました。7月のISM製造業景況指数の結果は46.8、先週分の新規失業保険申請件数の結果は24.9万件。市場予想はそれぞれ48.8と23.6万件でした。

米雇用統計も弱い結果になれば、米景気減速への懸念が一段と強まるとともに、主要国の株価に対して下押し圧力が加わるかもしれません。主要国の株価が大きく下落する場合、リスクオフ(リスク回避)の動きとなって「円高」が進む可能性があります。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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