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欧州GDPや米JOLTSに注目!

2024/07/30 08:38

【ポイント】
・欧米経済指標でECBFRBの利下げ観測が強まるか

(欧米市場レビュー)

29日、欧米時間の外為市場では、米ドルが堅調に推移。一時、米ドル/円は154.309円、米ドル/カナダドルは1.38602カナダドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.07998ドルへと下落しました。米国の長期金利(10年物国債利回り)は一時4.15%へと低下した後、低下幅を縮小(NY市場の終値は4.17%)。米長期金利が持ち直したことが米ドルの支援材料となりました。

(本日の相場見通し)

本日は、ユーロ圏・ドイツ・フランスの4-6月期GDP速報値ドイツの7月CPI(消費者物価指数)が発表されます。それらの結果にユーロが反応しそうです。

市場予想は以下の通り。( )は前回の実績です。

<GDP>
・ユーロ圏:前期比0.2%(0.3%)
・ドイツ:前期比0.1%(0.2%)
・フランス:前期比0.2%(0.2%)

<ドイツCPI>
・EU基準:前年比2.5%(2.5%)
・国内基準:前年比2.2%(2.2%)

ECB(欧州中銀)は7月18日の理事会で政策金利を据え置くことを決定。ラガルドECB総裁は理事会後の会見で、次回9月12日の理事会で追加利下げを行うかどうかは経済データ次第との姿勢を示しました。

ユーロ圏などのGDPやドイツのCPIが市場予想と比べて弱い結果になれば、9月の追加利下げ観測が市場で強まるとともに、ユーロが軟調に推移する可能性があります。

米国の6月JOLTS(労働動態調査)にも注目です(日本時間23:00発表)。JOLTSの求人件数の市場予想は800万件と、5月の814万件から減少するとみられています。市場予想を下回る結果になれば、FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ観測が強まる可能性があります。その場合には米ドルが軟調に推移して、米ドル/円や米ドル/カナダドルは下値を試し、一方で英ポンド/米ドルや豪ドル/米ドルは上値を試す展開になりそうです。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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