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米国の長期金利の動向が材料になりそう

2024/07/29 08:57

【ポイント】
・米長期金利(10年物国債利回り)が低下すれば、米ドルが軟調に推移しそう
・主要国の株価動向も材料になる可能性あり

(欧米市場レビュー)

26日、欧米時間の外為市場では、米ドルが弱含み。一時、米ドル/円は153.115円へと下落し、ユーロ/米ドルは1.08631ドル、英ポンド/米ドルは1.28760ドルへと上昇しました。米国の6月PCE(個人消費支出)デフレーターではコア指数が前年比2.6%と、市場予想の2.5%を上回ったものの、PCEデフレーターの結果発表後に米国の長期金利(10年物国債利回り)が低下。米長期金利が低下したことが、米ドルの重石となりました。

(本日の相場見通し)

本日は、日本や米国・ユーロ圏・英国の主要な経済指標の発表はなく、米国の長期金利の動向が材料になりそうです。

米長期金利は26日に4.19%へと低下し、19日以来1週間ぶりの低い水準を記録。FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ観測が米長期金利の重石となっているようです。米長期金利が一段と低下すれば、米ドルが軟調に推移して、米ドル/円は下値を試し、一方でユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは上値を試す展開になりそうです。

主要国の株価に大きな動きがみられれば、株価動向も材料になる可能性があります。主要国の株価が堅調に推移する場合、リスクオン(リスク選好)の動きが強まるとともに、円安圧力が加わる可能性があります。

本日の『ファンダメ・ポイント』は[【株価指数】日経平均や米ハイテク株は本格的な調整局面か]です。

※日本N225のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[日本N225、下値固め模索のチャート形状!]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。

シュナーベルECB専務理事は26日、「サービスインフレは高止まりが続いており、インフレとの戦いは最後の1マイルが特に難しいことが示されている」、「いくつかのデータは、6月時点のECBの予測と完全には一致していない」などと述べ、追加利下げに慎重な姿勢を示しました。シュナーベル専務理事の発言が市場で意識されれば、ユーロの支援材料になりそうです。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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