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【PM】RBNZ会合でNZドルが急落

2024/07/10 16:16

【ポイント】
RBNZNZ中銀)の声明や議事要旨はハト派的な内容
市場ではRBNZの利下げ観測が強まる

RBNZは本日政策会合を開き、政策金利を5.50%に据え置くことを決定しました。据え置きは8会合連続です。

政策会合の結果発表後にNZドルが急落。NZドル/円とNZドル/米ドルは下落し、豪ドル/NZドルは上昇しました。RBNZの声明や会合の議事要旨がハト派的な内容だったことで利下げ観測が強まったためと考えられます。

NZの4-6月期のCPI(消費者物価指数)が来週水曜日(17日)に発表されます。その結果次第でRBNZの利下げ観測は一段と強まるかもしれません。

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RBNZは声明で「金融政策は引き続き(景気)抑制的である必要がある」としつつも、今回「抑制の程度は、予想されるインフレ圧力の鈍化に合わせて時間とともに緩和されるだろう」を追加。利下げ方向へとシフトしたことが示されました。

声明や議事要旨では、以下のようなハト派的な文言もありました。
<声明>
・抑制的な金融政策が(NZの)CPI上昇率を大幅に鈍化させた
・国内で生じたインフレ圧力の一部は依然として強いものの、生産能力への圧力や企業の価格設定志向の低下に伴ってインフレの持続性が和らぐ兆候がみられる

<議事要旨>
・CPI上昇率は今年後半に1~3%の目標に戻ると確信している(*24年1-3月期のCPIは前年比4.0%でした)
・過剰生産能力が顕在化している証拠が増えている
・さまざまな企業調査や消費者調査などは(経済)活動の低下を示唆している
抑制的な金融政策が予想以上に強く内需に波及していることを示すリスクについて議論した
・国内経済における過剰生産能力の拡大により、インフレが持続的に鈍化する確実性が高まっている

前回5月の会合時の議事要旨では「利上げの可能性についても議論した」とありましたが、今回は利上げについて言及されませんでした。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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