FRBは9月に利下げできるのか
2024/05/21 07:36
【ポイント】
・市場は24年中に2回の利下げを織り込むものの・・・
・2回目の利下げの確率は6割程度
・今後の状況次第では利下げが遅れ、年内1回も
米ドル/円は15日の4月米CPIを受けて一時153円台まで下落したものの、その後はジリジリと上昇し、20日の欧米市場では156円台に乗せました。米利下げ観測が後退し、日米金利差が米ドル/円にプラスに働くとの思惑があるためでしょう。
20日のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場のメインシナリオ(確率5割超)は、FRBが年内9月と12月の2回利下げを行うというもの。昨年末には6回超の利下げが織り込まれていたので、市場予想が大きく変化したと言えます。しかも、9月利下げ確率は7割ちょっと、12月の利下げ確率は6割ちょっとなので、今後の状況次第では、利下げ予想が11月以降に後ズレしたり、年内の利下げ予想が1回だけになったりする可能性もありそうです。
一方、日銀は年内に2-3回の利上げが予想されています。ただ、1回につき0.10%幅を想定しているので、日本の政策金利はせいぜい0.30%程度上昇するだけ。日銀の金融政策のサイドからは日米金利差はさほど縮小しないでしょう。引き続きFRBの金融政策に要注目でしょう。
・市場は24年中に2回の利下げを織り込むものの・・・
・2回目の利下げの確率は6割程度
・今後の状況次第では利下げが遅れ、年内1回も
米ドル/円は15日の4月米CPIを受けて一時153円台まで下落したものの、その後はジリジリと上昇し、20日の欧米市場では156円台に乗せました。米利下げ観測が後退し、日米金利差が米ドル/円にプラスに働くとの思惑があるためでしょう。
20日のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場のメインシナリオ(確率5割超)は、FRBが年内9月と12月の2回利下げを行うというもの。昨年末には6回超の利下げが織り込まれていたので、市場予想が大きく変化したと言えます。しかも、9月利下げ確率は7割ちょっと、12月の利下げ確率は6割ちょっとなので、今後の状況次第では、利下げ予想が11月以降に後ズレしたり、年内の利下げ予想が1回だけになったりする可能性もありそうです。
一方、日銀は年内に2-3回の利上げが予想されています。ただ、1回につき0.10%幅を想定しているので、日本の政策金利はせいぜい0.30%程度上昇するだけ。日銀の金融政策のサイドからは日米金利差はさほど縮小しないでしょう。引き続きFRBの金融政策に要注目でしょう。

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