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【株価指数】期初でニューマネーは?

2024/04/01 07:19

※本日4月1日より、毎週月曜日のファンダメ・ポイントでは株価指数を取り上げます。レポート検索用の通常タグに「#株価指数」を新設しました。なお、必要に応じて従来通りのFX版ファンダメ・ポイントも月曜日に並行して配信する可能性があります。

【ポイント】
・先週は、主要中銀の会合通過後でもあり、やや材料不足
・今週は、期初や年度初めで新規の買い(ニューマネー)が入ってくるか
・日銀短観や米雇用統計が相場材料となりそう

先週(3/25- )のレビュー

先々週(3/18- )に日銀やFRBの政策会合を「無事」に乗り切って、FTSE100を除く主要株価指数は最高値を更新。先週は、日銀の「緩和的な金融環境の継続」など相場環境の良好さが引き続き株価のプラス材料となる一方で、株式相場に過熱感があり、また期末・年度末のポジション調整(利益確定売りなど)もあって、主要株価指数は比較的動きが鈍い展開でした。

日経平均は為替相場の動きに一喜一憂する展開。米ドル/円が22年10月の高値を超えて34年ぶりの水準に上昇したことで輸出関連株を中心に上昇する場面もありました。その後、27日に財務省・金融庁・日銀による3者会合が開催されて、介入警戒感から米ドル/円が下落すると、日経平均に重石となりました。

一方、米国では消費者信頼感など景気堅調を示唆する経済指標もあり、米国株は週後半に反発。S&P500は28日に5,254.35、NYダウは同じく39,807.37ドルと終値ベースで最高値を更新して短い1週間を終えました(3/29はグッドフライデーで休場)。ナスダック100は先々週末に高値をつけた後、今週は揉み合いでした。

FTSE100は3日連騰で週を終えましたが、23年2月の高値には届きませんでした。


今週(4/1- )の相場材料

主要株価指数については引き続き高値警戒感もあるなかで、期初・年度初めでどれだけ新規の買い(ニューマネー)が入ってくるかが重要なカギを握りそう。日経平均は米ドル/円の動きや為替介入の可能性に引き続き神経質になるかもしれません。

日本では1日発表の日銀短観(1-3月期)が注目されます。好調なインバウンドもあって非製造業は堅調が予想されます。製造業は半導体関連が上向きとなる一方で、自動車メーカーの生産停止が重石となりそう。大型半導体工場の建設や人手不足に対応した省力化投資などで設備投資は比較的堅調な結果が予想されます。

米国では5日の3月雇用統計。24年に入っても雇用の力強い伸びは続いており、一時の景気失速懸念は後退しています。賃金も高めの伸びが続いています。一方で、失業率は2月に3.9%と約2年ぶりの高水準で、労働市場の変調の兆候とも受け取れます。3月雇用統計の結果がどうなって、FRBがそれをどう解釈するか(と市場が判断するか)が大いに注目されます。

パウエルFRB議長が3日にスタンフォード大学で経済見通しについて講演するなど、計13人のFOMC参加者の発言機会があります。金融政策に関して新しいヒントが出てくるかもしれません。

その他、米国のISM製造業・非製造業景況指数、ドイツやユーロ圏の3月CPI(速報値)などが各国・地域の金融政策見通しの変化を通じて株価にも影響しそうです。また、3日のOPECプラス閣僚監視委員会では協調減産が継続される見通しで、原油価格は堅調が続きそうです。


西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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