日銀金融政策決定会合に注目!
2024/01/23 08:56
【ポイント】
・日銀は金融政策の現状維持を決定するか
・植田総裁の会見などで早期のマイナス金利解除の観測が後退するか
(欧米市場レビュー)
22日の欧米時間の外為市場では、円が強含み。一時、米ドル/円は147.608円、ユーロ/円は160.727円、豪ドル/円は97.198円、NZドル/円は89.831円へと下落しました。米国の長期金利(10年物国債利回り)の低下が米ドル/円の重石になったほか、日銀金融政策決定会合を控えてのポジション調整が中心との見方があります。
(本日の相場見通し)
本日は、日銀の金融政策決定会合に注目です。会合の結果は通常日本時間正午頃に発表され、15時30分から植田日銀総裁が会見します。今回は「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」も公表されます。
会合では、金融政策の現状維持が決定されると考えられます。その通りの結果になれば、日銀の声明や植田総裁の会見、展望レポートが材料になりそうです。展望レポートに関しては、24年度の消費者物価指数上昇率(生鮮食品を除く)の見通しが23年10月時点の前年度比2.8%から2%台半ばへと下方修正されるとの報道があります。
市場では、日銀は4月にマイナス金利を解除するとの観測があります。植田総裁が会見で粘り強く金融緩和を続ける姿勢を改めて示すなどして、早期のマイナス金利解除の観測が市場で後退する場合、円が全般的に売られて、米ドル/円やユーロ/円、豪ドル/円は上昇しそうです。米ドル/円の上値メドとして、150.000円(心理的な節目)が挙げられます。
※本日の『ファンダメ・ポイント』は、[日銀金融政策決定会合:米ドル/円の初期反応は?]です。
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日本や米国など主要国の株価が堅調に推移しています。22日の東京株式市場では日経平均が前営業日比583.68円高(1.6%)の36,546.95円で取引を終了し、90年2月以来、およそ34年ぶりの高値を記録。米株式市場では、ダウとS&P500が史上最高値を更新し、ナスダックは22年1月以来、2年ぶりの高値をつけました。
主要国の株価に大きな動きがみられれば、株価の動向が材料になるかもしれません。株価が一段と上昇する場合、リスクオン(リスク選好)の動きが強まるとともに、円が軟調に推移する可能性があります。
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