米雇用統計は比較的堅調、それでも3月利下げあり?
2024/01/06 07:10
【ポイント】
・昨年12月のNFPは前月比21.6万人増(市場予想は17.5万人増)
・失業率は横ばい、賃金は前年比4.1%と伸びが加速
・市場は引き続き3月の利下げを織り込む
5日に発表された米国の昨年12月の雇用統計はやや強め。FRBの利下げ観測はやや後退しました。OIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、雇用統計発表後の市場のメインシナリオ(確率50%超)は「24年3月、5月、6月、9月、11月、12月にそれぞれ0.25%の利下げ」ですが(※)、依然として利下げ観測はやや行き過ぎかもしれません。
(※)OISに基づけば、市場が織り込む24年3月の利上げ確率は5日時点で73%。
米長期金利(10年物国債利回り)は雇用統計の発表直後に4.10%近くまで上昇した後に低下、その後は4.00%近辺で推移。米ドル/円は一時146円近辺まで上昇しました。
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米国の昨年12月の雇用統計はNFP(非農業部門雇用者数)が前月比21.6万人増と、前月(19.9万人増から17.3万人増に修正)や市場予想(17.5万人増)を上回りました。3カ月移動平均は16.5万人増。年初来では22.6万人増。NFPはコロナ前5年間(15-19年)の平均19.0万人増を上回るペースで増加しており、引き続き堅調だと判断できそうです。

時間当たり賃金は前年比4.1%増で、伸びはジリジリと鈍化していますが、インフレ率(11月PCEコアは前年比3.2%)を上回りました(=実質賃金の伸びはプラス)。<雇用者数×週平均労働時間×時間当たり賃金>で求められる総賃金指数は前年比5.4%と、比較的高い伸びを維持しました。


家計調査に基づく失業率は3.7%と前月と、引き続き低水準を維持しました。(家計調査上は)雇用が68.3万人減少し、失業者は0.6万人増加しました。労働参加率は62.5%と前月から0.3%低下し、昨年2月以来の低水準を記録しました。
・昨年12月のNFPは前月比21.6万人増(市場予想は17.5万人増)
・失業率は横ばい、賃金は前年比4.1%と伸びが加速
・市場は引き続き3月の利下げを織り込む
5日に発表された米国の昨年12月の雇用統計はやや強め。FRBの利下げ観測はやや後退しました。OIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、雇用統計発表後の市場のメインシナリオ(確率50%超)は「24年3月、5月、6月、9月、11月、12月にそれぞれ0.25%の利下げ」ですが(※)、依然として利下げ観測はやや行き過ぎかもしれません。
(※)OISに基づけば、市場が織り込む24年3月の利上げ確率は5日時点で73%。
米長期金利(10年物国債利回り)は雇用統計の発表直後に4.10%近くまで上昇した後に低下、その後は4.00%近辺で推移。米ドル/円は一時146円近辺まで上昇しました。
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米国の昨年12月の雇用統計はNFP(非農業部門雇用者数)が前月比21.6万人増と、前月(19.9万人増から17.3万人増に修正)や市場予想(17.5万人増)を上回りました。3カ月移動平均は16.5万人増。年初来では22.6万人増。NFPはコロナ前5年間(15-19年)の平均19.0万人増を上回るペースで増加しており、引き続き堅調だと判断できそうです。

時間当たり賃金は前年比4.1%増で、伸びはジリジリと鈍化していますが、インフレ率(11月PCEコアは前年比3.2%)を上回りました(=実質賃金の伸びはプラス)。<雇用者数×週平均労働時間×時間当たり賃金>で求められる総賃金指数は前年比5.4%と、比較的高い伸びを維持しました。


家計調査に基づく失業率は3.7%と前月と、引き続き低水準を維持しました。(家計調査上は)雇用が68.3万人減少し、失業者は0.6万人増加しました。労働参加率は62.5%と前月から0.3%低下し、昨年2月以来の低水準を記録しました。

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