米経済指標や米長期金利、主要国株価が材料になりそう
2023/11/27 08:35
【ポイント】
・米長期金利が上昇すれば、米ドルが堅調に推移しそう
・主要国の株価動向次第では材料になる可能性も
(欧米市場レビュー)
24日の欧米時間の外為市場では、カナダドルが堅調に推移。米ドル/カナダドルは一時1.35924カナダドルへと下落し、10月12日以来の安値を記録。カナダドル/円は109.919円へと上昇する場面がありました。カナダの9月小売売上高が前月比0.6%、自動車を除いた小売売上高が同0.2%と、いずれも市場予想(0.0%とマイナス0.2%)を上回ったことが、カナダドルの支援材料となりました。
米ドルは軟調。一時、ユーロ/米ドルは1.09447ドル、英ポンド/米ドルは1.26099ドル、豪ドル/米ドルは0.65853米ドルへと下落。英ポンド/米ドルは、9月5日以来の高値をつけました。米国の11月の総合PMI(購買担当者景気指数)で雇用指数が49.7と、10月改定値の51.3から低下したことが、米ドルの重石となりました。
(本日の相場見通し)
本日は、米国の10月新築住宅販売件数が発表されます(日本時間24:00)。新築住宅販売件数の市場予想は年率換算で72.3万件と、9月の75.9万件から減少するとみられています。市場予想からかい離する結果になれば、材料になる可能性があります。
米国の長期金利(10年物国債利回り)の動向にも注目です。米長期金利は24日に上昇し、NY市場を4.47%で終えました(22日終値は4.41%。23日はサンクスギビングデーで休場)。米長期金利が一段と上昇すれば、米ドルが堅調に推移して、米ドル/円や米ドル/カナダドルは上昇し、一方でユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは下落しそうです。
※米ドル/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[米ドル/円、再度「150円」超えとなるか]をご覧ください(マイページへのログインが必要です)。
24日の米株式市場でダウは、前営業日比117.12ドル(0.33%)高の35,390.15ドルで取引を終了。終値としては8月7日以来の高値をつけました。FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げが終了したとの観測が、ダウの支援材料となりました。
米国など主要国の株価が大きく変動する場合、株価の動向が強く意識されるかもしれません。株価が上昇すれば、リスクオン(リスク選好)の動きが強まるとともに、ユーロ/円や豪ドル/円などのクロス円に対して上昇圧力が加わる可能性があります。
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