米ドル/円は1年8カ月ぶり、ノックセックは1年1カ月ぶりの高値
2026/03/16 08:57
【ポイント】
・中東情勢がどうなるか
・原油価格はさらに上昇するか
・本邦当局は“円安(米ドル/円の上昇)”けん制のトーンを強めるか
(欧米市場レビュー)
13日、欧米時間の外為市場では米ドルが堅調に推移。一時米ドル/円は159.696円、米ドル/カナダドルは1.37369カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.28368シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.14083ドル、英ポンド/米ドルは1.32141ドルへと下落。米ドル/円は24年7月以来の高値をつけ、ユーロ/米ドルは25年8月上旬以来、英ポンド/米ドルは25年12月上旬以来の安値を記録しました。中東情勢の緊迫化が安全資産とされる米ドルを押し上げました。
ノルウェークローネ/スウェーデンクローナ(ノックセック)は一時0.96929スウェーデンクローナへと上昇し、25年2月以来およそ1年1カ月ぶりの高値を記録。原油価格の上昇が産油国の通貨であるノルウェークローネにとってのプラス材料となりました。米WTI原油先物の中心限月4月物は13日、前日比2.98ドル高(3.1%)の1バレル=98.71ドルで取引を終了。原油輸送の要衝であるホルムズ海峡の封鎖が長期化するとの懸念がWTI原油先物の上昇要因となりました。
(本日の相場見通し)
本日は引き続き中東情勢や原油価格の動向に目を向ける必要がありそうです。
中東情勢が一段と緊迫する場合、米ドル/円や米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルは堅調に推移し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは軟調に推移すると考えられます。米ドル/カナダドルは、200日移動平均線(本日時点で1.37989カナダドル)が上値メドです。
WTI原油先物は米東部時間15日午後(日本時間16日午前)の時間外取引で一時102ドル台へと上昇しました。トランプ米大統領が13日に「米軍がイランのカーグ島の軍事施設を爆撃した」と発表したことが、WTI原油先物のさらなる上昇要因となっているようです。カーグ島はイランの原油輸出の拠点であり、イラン産原油の約9割が同島を経由して輸出されます。
原油価格が引き続き堅調に推移すれば、ノルウェークローネ/スウェーデンクローナ(ノックセック)は上値を試す展開になりそう。ノックセックの目先の上値メドとして、200週移動平均線(本日時点で0.98658スウェーデンクローナ)が挙げられます。
***
米ドル/円が160円に接近するなか、本邦当局の反応にも引き続き注目です。
片山財務相は13日の閣議後の会見で為替について「国民生活への影響を念頭に、いかなる時も万全の対応をとる」、「米国の当局とは日頃以上に緊密に連絡をとり合っている」と述べ、足もとの“円安(米ドル/円の上昇)”をけん制。14日の日韓財務相対話終了後の会見では、「(日韓財務相は)最近の急速な韓国ウォン安や円安に関して深刻な懸念を共有した」と語りました。
片山財務相や三村財務官ら本邦当局者がこれまでよりも“円安”をけん制するトーンを強めるようなら、米ドル/円はいったん下落する可能性があります。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
- 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
- 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。
