豪ドルが対円で36年ぶり、対米ドルで4年ぶり、対NZドルで13年ぶりの高値
2026/03/12 09:10
【ポイント】
・原油価格が一段と上昇するか
・中東情勢がどうなるか
・米ドル/円が上昇するなか、本邦当局の反応
・トルコ中銀は先行きの金融政策についてどのようなヒントを提供するか
(欧米市場レビュー)
11日、欧米時間の外為市場では前日に続いて豪ドルが堅調に推移し、一時豪ドル/円は113.899円、豪ドル/米ドルは0.71848米ドル、豪ドル/NZドルは1.21049NZドルへと上昇。それぞれ90年10月以来、22年6月以来、13年5月以来の高値をつけました。10日のハウザーRBA(豪中銀)副総裁のタカ派的な発言によって市場では16-17日のRBA会合での追加利上げ観測が高まっており、そのことが引き続き豪ドルの上昇要因となりました。
※ハウザー副総裁の発言を含めRBA会合について詳しくは、11日収録の『M2TV 資源・新興国マーケットView』[17日の豪中銀会合に注目! 豪ドルは一段高も!?]をご覧ください。
米ドルも堅調。一時米ドル/円は158.932円、米ドル/カナダドルは1.36004カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.27441シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.15597ドル、英ポンド/米ドルは1.33937ドルへと下落しました。中東情勢をめぐる懸念が安全資産と位置付けられる米ドルの支援材料となったと考えられます。
ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは一時0.95595スウェーデンクローナへと上昇しました。原油価格が上昇したことが、ノルウェークローネにとってプラスになりました。
(本日の相場見通し)
本日は、原油価格の動向に引き続き目を向ける必要がありそうです。
米WTI原油先物の中心限月4月物は11日、前日比3.80ドル高(4.55%)の1バレル=87.25ドルで取引を終えました。
IEA(国際エネルギー機関)は「加盟32カ国が合計4億バレルの石油備蓄を放出することで合意した」と発表。それを受けてWTI原油先物は一時82ドル付近まで下落したものの、その後反発しました。4億バレルでは、ホルムズ海峡閉鎖による供給減を補うには不十分との見方もあるようです。
WTI原油先物は米東部時間11日午後(日本時間12日午前)の時間外取引で一段高となっており、一時94ドル台をつけました(日本時間09:00時点)。
原油価格が今後さらに上昇した場合、ノルウェークローネやカナダドルなど産油国の通貨が堅調に推移する可能性があります。
※カナダドル/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[カナダドル/円、『原油高』『有事の米ドル買い』で強含みの相場展開]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。
中東情勢にも要注意です。中東情勢が一段と緊迫するようなら、リスクオフ(リスク回避)が強まるとともに、米ドルが堅調に推移すると考えられます。
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米ドル/円は2月12日の153.712円を直近の底として上昇傾向にあり、本日東京時間午前に159円台をつけました(日本時間09:00時点)。対米ドルで円安が進行するなか、本邦当局の反応が注目されます。
片山財務相は3日に為替の動向について「非常に高度の緊張感を持ってウォッチしている」、「各国と緊密な連携を取って情勢を見極めながら、必要であれば必要な対応を取っていく」と発言。4日には「ファンダメンタルズを反映して安定的に推移するのが望ましい」と語りました。
片山財務相ら本邦当局者が“円安(米ドル/円の上昇)”をけん制するトーンをこれまでよりも強めた場合、米ドル/円はいったん下落する可能性があります。
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TCMB(トルコ中銀)の政策会合が本日開かれます。会合の結果は日本時間20時に判明し、カラハンTCMB総裁の会見は予定されていません。
TCMBは前回1月まで5会合連続で利下げを実施しており、現在の政策金利は37.00%です。前回会合の声明では25年10月と12月と同じく「(政策)措置の規模は、インフレ見通しを重視しつつ会合ごとに慎重に見直す」と表明。追加利下げに含みを持たせました。
本日の会合で政策金利は現行の37.00%に据え置かれそうです。トルコの2月CPI(消費者物価視指数)は前年比31.53%と、上昇率は前月の30.65%から高まりました。また、足もとの原油価格上昇の影響によってインフレ圧力は今後さらに強まる可能性があります。
政策金利が据え置かれた場合、TCMBの声明で先行きの金融政策についてどのようなヒントが提供されるのかに注目です。声明が政策金利は当面据え置かれると市場が受け止める内容になれば、トルコリラにとってのプラス材料になりそうです。
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