ベージュブック:株価は中東有事よりも景気⁉
2026/03/05 08:18
【ポイント】
・ベージュブックは製造業の改善を報告
・ISM非製造業景況指数やADPを好感して株価は上昇
・「戦争慣れ」で中東有事よりも米景気を重視?
4日欧米市場で株価は堅調に推移しました。イランが米国に接触したとの報道を受けて、戦争の早期終結が期待されたことがきっかけでした(イランは報道を否定)。2月の米ISM非製造業景況指数が22年7月以来の水準に上昇したこと、ADP雇用統計が市場予想を上回ったこと、ベージュブック(地区連銀経済報告)で製造業の改善が示されたことなどが米株の上昇要因となりました。
イランが発射したミサイルをトルコが迎撃、米潜水艦が公海上でイラン軍艦を撃沈するなど、戦火は広がりをみせているようです。それでも、株価は中東の地政学リスクよりも米景気を重視したようです。
ロシア・ウクライナ戦争が丸4年を経過し、その間にも25年6月の12日間戦争(イスラエルがイラン核施設を攻撃)、今年1月の米国のベネズエラ攻撃などを経験し、市場は「戦争慣れ」しているのかもしれません。しかし、今後の中東情勢(とくに原油価格)次第では世界経済や市場に大きなダメージが加えられる可能性に引き続き警戒する必要はあるでしょう。
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ベージュブックによれば、経済活動は12地区のうち7地区で緩やかに、あるいはわずかに拡大。変化なし、あるいはわずかに縮小との報告が5地区で、前回の4地区から増えました。

出所:FRB資料より抜粋
経済活動:製造業が改善
個人消費は全体としてみればわずかに増加しましたが、2地区で減少。多くの地区で、経済の不透明性、価格意識の高まり、低所得層の買い控えが重石になっていると報告しました。大雪の影響を受けた地区では客足が減り、1地区では移民取締まりによって消費が悪影響を受けました。自動車販売はほとんどの地区で減少しました。
製造業活動は総じて改善。8地区が程度の差はあるものの拡大を報告、2地区が縮小でした。多くの地区で新規受注が増加し、データセンターやそれに関連したエネルギーインフラの需要増加を報告した地区もありました。
住宅不動産や建築はやや弱め。商業建設はマチマチながら総合すればやや増加でした。
全体としてみれば、先行きに関して楽観的で、ほとんどの地区で経済活動の拡大が予想されていました。
労働市場:雇用は弱め、賃金の伸びは緩やか
雇用はほぼ横ばいで、12地区のうち7地区で採用に変化なしとの報告でした。労働以外の投入コストの上昇、需要の軟化、先行きの不透明感が背景として指摘されました。効率化のためにAI利用や自動化を進める企業が様々なセクターでみられました。賃金はほとんどの地区で、わずかに、あるいは緩やかに上昇しました。
物価:関税コストは価格に転嫁⁉
大部分の地区で物価が緩やかに上昇。8地区で「緩やか」、4地区で「ごくわずか」と報告されました。多くの地区で、保険、エネルギー、金属やその他の原材料などのコスト上昇が報告されました。9地区が関税によるコスト上昇を報告。関税コストを顧客に転嫁している企業もあれば、これからそうすると回答した企業もありました。一方で、顧客の価格意識が高いのでコストを吸収しているとの企業もありました。
・ベージュブックは製造業の改善を報告
・ISM非製造業景況指数やADPを好感して株価は上昇
・「戦争慣れ」で中東有事よりも米景気を重視?
4日欧米市場で株価は堅調に推移しました。イランが米国に接触したとの報道を受けて、戦争の早期終結が期待されたことがきっかけでした(イランは報道を否定)。2月の米ISM非製造業景況指数が22年7月以来の水準に上昇したこと、ADP雇用統計が市場予想を上回ったこと、ベージュブック(地区連銀経済報告)で製造業の改善が示されたことなどが米株の上昇要因となりました。
イランが発射したミサイルをトルコが迎撃、米潜水艦が公海上でイラン軍艦を撃沈するなど、戦火は広がりをみせているようです。それでも、株価は中東の地政学リスクよりも米景気を重視したようです。
ロシア・ウクライナ戦争が丸4年を経過し、その間にも25年6月の12日間戦争(イスラエルがイラン核施設を攻撃)、今年1月の米国のベネズエラ攻撃などを経験し、市場は「戦争慣れ」しているのかもしれません。しかし、今後の中東情勢(とくに原油価格)次第では世界経済や市場に大きなダメージが加えられる可能性に引き続き警戒する必要はあるでしょう。
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ベージュブックによれば、経済活動は12地区のうち7地区で緩やかに、あるいはわずかに拡大。変化なし、あるいはわずかに縮小との報告が5地区で、前回の4地区から増えました。

出所:FRB資料より抜粋
経済活動:製造業が改善
個人消費は全体としてみればわずかに増加しましたが、2地区で減少。多くの地区で、経済の不透明性、価格意識の高まり、低所得層の買い控えが重石になっていると報告しました。大雪の影響を受けた地区では客足が減り、1地区では移民取締まりによって消費が悪影響を受けました。自動車販売はほとんどの地区で減少しました。
製造業活動は総じて改善。8地区が程度の差はあるものの拡大を報告、2地区が縮小でした。多くの地区で新規受注が増加し、データセンターやそれに関連したエネルギーインフラの需要増加を報告した地区もありました。
住宅不動産や建築はやや弱め。商業建設はマチマチながら総合すればやや増加でした。
全体としてみれば、先行きに関して楽観的で、ほとんどの地区で経済活動の拡大が予想されていました。
労働市場:雇用は弱め、賃金の伸びは緩やか
雇用はほぼ横ばいで、12地区のうち7地区で採用に変化なしとの報告でした。労働以外の投入コストの上昇、需要の軟化、先行きの不透明感が背景として指摘されました。効率化のためにAI利用や自動化を進める企業が様々なセクターでみられました。賃金はほとんどの地区で、わずかに、あるいは緩やかに上昇しました。
物価:関税コストは価格に転嫁⁉
大部分の地区で物価が緩やかに上昇。8地区で「緩やか」、4地区で「ごくわずか」と報告されました。多くの地区で、保険、エネルギー、金属やその他の原材料などのコスト上昇が報告されました。9地区が関税によるコスト上昇を報告。関税コストを顧客に転嫁している企業もあれば、これからそうすると回答した企業もありました。一方で、顧客の価格意識が高いのでコストを吸収しているとの企業もありました。
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