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豪ドルが対円で35年4カ月ぶり、対NZドルで12年7カ月ぶりの高値

2026/02/10 09:06

【ポイント】
3日のRBA会合の結果や6日の総裁発言が豪ドルを押し上げ
・市場ではRBA5月に追加利上げを行うとの見方が有力
・中国当局は米国債の保有を抑制するように勧告!?
・ノルウェーCPIで市場のノルゲバンク金融政策見通しが変化するか

(欧米市場レビュー)

9日、欧米時間の外為市場では米ドルが軟調に推移。豪ドル/米ドルは一時0.70949米ドルへと上昇し、23年2月以来3年ぶりの高値を記録。一時米ドル/円は155.491円、米ドル/カナダドルは1.35520カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.26453シンガポールドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.19231ドル、英ポンド/米ドルは1.36947ドルへと上昇しました。「中国当局が米国債の保有を抑制するように中国の銀行に勧告している」との報道が、米ドルに対する下押し圧力となりました。

一時豪ドルは対円で110.749円、対NZドルで1.17189NZドルへと上昇し、それぞれ90年10月以来35年4カ月ぶり、13年7月以来12年7カ月ぶりの高値をつけました。3日のRBA(豪中銀)によるタカ派的な利上げや6日のブロック総裁のタカ派的な発言が、引き続き豪ドルの上昇要因となりました。市場では、RBAは次々回5月4-5日の会合で0.25%の追加利上げを行うとの見方が優勢です(次回3月16-17日の会合は政策金利の据え置きを予想)。

※RBA会合について詳しくは、3日の『デイリーフラッシュ』[【PM】RBAは0.25%の利上げ! 豪ドルが急伸]をご覧ください。

ブロック総裁は6日に議会で証言し、「経済の供給側がもう少し急速に拡大しない限り、需要の伸びを抑える必要がある」「(豪州の)労働市場は引き続き非常に堅調だ」、「RBAは(現在の)インフレ率(※1)とその低下見通し(※2)に満足していない」などと述べました。

(※1)豪州の25年10-12月期CPI(消費者物価指数)トリム平均値は前年比3.4%。上昇率は7-9月期の3.0%から加速し、RBAのインフレ目標(2~3%)を1年ぶりに上回りました。

(※2)RBAは3日に3カ月ごとの金融政策報告を公表し、28年6月までのCPIトリム平均値について以下の見通しを示しました。

・26年6月:3.7%
・26年12月:3.2%
・27年6月:2.8%
・27年12月:2.7%
・28年6月:2.6%

(本日の相場見通し)

本日は引き続き昨日の「中国当局が米国債の保有を抑制するように中国の銀行に勧告している」との報道が市場で意識されるかもしれません。その場合、米ドルが軟調に推移しそうです。

米国の
25年12月小売売上高25年10-12月期雇用コスト指数が発表されます(いずれも日本時間22:30)。それらの結果も相場材料になる可能性があります。

市場予想は以下のとおり。( )は前回の実績です。
・小売売上高(前月比):0.4%(0.6%)
・自動車を除く小売売上高(前月比):0.4%(0.5%)
・雇用コスト指数(前期比)0.8%(0.8%)

小売売上高や雇用コスト指数が市場予想を下回る結果になれば、米ドルにとってさらなるマイナス材料になると考えられます。

***

ノルウェーの1月CPIが本日発表されます(日本時間16:00)。CPIの市場予想は、総合が前年比3.1%、エネルギーや税制改革の影響を除いたCPI-ATEが同3.0%。上昇率はいずれも前月(3.2%と3.1%)から鈍化するものの、ノルゲバンク(ノルウェー中銀)が目標とする2%を引き続き上回るとみられています。

ノルゲバンクは前回1月22日の政策会合で政策金利を4.00%に据え置くことを決定。その時の声明では、「経済情勢が現在の想定通りに展開すれば、政策金利は年内にさらに引き下げられる」としつつも、「追加利下げは急いでいない」と改めて表明されました。また、「インフレ率は依然として高過ぎる」との認識が示されました。

市場では、ノルゲバンクの政策金利は当面現行水準に据え置かれて、26年後半に利下げが行われるとの観測があります。CPIが市場予想を上回る結果になれば、利下げ観測が後退しそう。その場合にはノルウェークローネが堅調に推移しそうです。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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