米FOMCは据え置き、パウエル議長は多くを語らずも・・・
2026/01/29 07:35
【ポイント】
・景気は改善、失業率は安定したとし、当面の据え置きを示唆
・トランプ関税の影響が26年半ばに消えれば、利下げは可能だとの考え
・FRBの独立性が重要だとし、次期議長には「政治に関わるな」とアドバイス
米FOMCが27-28日に開催され、政策金利を3.50-3.75%に据え置きました。
OIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場の利下げ観測はやや後退。それでも、次期FRB議長就任後初めての6月FOMCでの利下げがメインシナリオ(OISの確率5割超)であることに変わりはありませんでした。市場の反応も限定的でした。
*******
FOMCの票決は10対2。ミラン理事とウォラー理事が0.25%の利下げを主張して反対票を投じました。
声明文では、冒頭の景況判断が前回(12月10日)に比べて上方修正されました。「景気はしっかりしたペースで(前回は緩やかなペースで)拡大している」、「失業率は安定化の兆候をみせている(同、失業率は9月までに上昇した)」など。
金融政策に関しては前回の声明文と同一。先行きについて、前回と同じく「追加的な調節(利下げのこと)の規模とタイミングを検討するにあたって、今後のデータ、変化する見通し、リスクのバランスを注意深く精査する」とされました。
なお、量的な金融調節に関しての記述はなく、前回の「準備(金融機関が中央銀行に預ける資金のこと、市場の流動性の一指標)は十分な水準に落ち着いたので、それを維持するために必要に応じて短期国債の購入を開始する」は削除されました。
*******
パウエル議長の会見で興味深かった点は以下。
景気について、前回12月時点から明確に改善したとの判断を示しました。そして、政策金利はやや緩和的、あるいは中立だとして、景気と物価のリスクに対して対応できる好位置にあるとしました。
ただし、物価に対するトランプ関税の影響は26年半ばには出尽くすとの見方を示し、そうであれば利下げが可能になると述べました。
米ドルに関して、トランプ大統領は「好調だ、大きく下落したとは考えていない」と述べましたが、パウエル議長は直接のコメントを差し控えました。ただ、外国人投資家が米ドルを売りヘッジしているとの報道に関して、そうしたデータはほとんどないと反論しました。
パウエル議長は、自身が議長退任後に理事として残るかどうかには答えませんでした。また、トランプ政権からの利下げ圧力については、1月11日の動画(※)以上に話すことはないとしました。
※1月9日に司法省から大陪審への召喚状を受け取り、それについてトランプ政権が金融政策に影響を与えようとする「威嚇」だと述べ、政治的な圧力に屈せずに金融政策を運営するとの強い意思を表明しました。
もっとも、クック理事の解任に関する最高裁判断はFRBの歴史上でも重要だとし、次期議長へのアドバイスとして、「政治には関わるな」と述べたことは、忸怩たる思いの発露でしょう。
・景気は改善、失業率は安定したとし、当面の据え置きを示唆
・トランプ関税の影響が26年半ばに消えれば、利下げは可能だとの考え
・FRBの独立性が重要だとし、次期議長には「政治に関わるな」とアドバイス
米FOMCが27-28日に開催され、政策金利を3.50-3.75%に据え置きました。
OIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場の利下げ観測はやや後退。それでも、次期FRB議長就任後初めての6月FOMCでの利下げがメインシナリオ(OISの確率5割超)であることに変わりはありませんでした。市場の反応も限定的でした。
*******
FOMCの票決は10対2。ミラン理事とウォラー理事が0.25%の利下げを主張して反対票を投じました。
声明文では、冒頭の景況判断が前回(12月10日)に比べて上方修正されました。「景気はしっかりしたペースで(前回は緩やかなペースで)拡大している」、「失業率は安定化の兆候をみせている(同、失業率は9月までに上昇した)」など。
金融政策に関しては前回の声明文と同一。先行きについて、前回と同じく「追加的な調節(利下げのこと)の規模とタイミングを検討するにあたって、今後のデータ、変化する見通し、リスクのバランスを注意深く精査する」とされました。
なお、量的な金融調節に関しての記述はなく、前回の「準備(金融機関が中央銀行に預ける資金のこと、市場の流動性の一指標)は十分な水準に落ち着いたので、それを維持するために必要に応じて短期国債の購入を開始する」は削除されました。
*******
パウエル議長の会見で興味深かった点は以下。
景気について、前回12月時点から明確に改善したとの判断を示しました。そして、政策金利はやや緩和的、あるいは中立だとして、景気と物価のリスクに対して対応できる好位置にあるとしました。
ただし、物価に対するトランプ関税の影響は26年半ばには出尽くすとの見方を示し、そうであれば利下げが可能になると述べました。
米ドルに関して、トランプ大統領は「好調だ、大きく下落したとは考えていない」と述べましたが、パウエル議長は直接のコメントを差し控えました。ただ、外国人投資家が米ドルを売りヘッジしているとの報道に関して、そうしたデータはほとんどないと反論しました。
パウエル議長は、自身が議長退任後に理事として残るかどうかには答えませんでした。また、トランプ政権からの利下げ圧力については、1月11日の動画(※)以上に話すことはないとしました。
※1月9日に司法省から大陪審への召喚状を受け取り、それについてトランプ政権が金融政策に影響を与えようとする「威嚇」だと述べ、政治的な圧力に屈せずに金融政策を運営するとの強い意思を表明しました。
もっとも、クック理事の解任に関する最高裁判断はFRBの歴史上でも重要だとし、次期議長へのアドバイスとして、「政治には関わるな」と述べたことは、忸怩たる思いの発露でしょう。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
- 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
- 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。
