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米国とカナダの雇用統計に注目!

2026/01/09 09:03

【ポイント】
・雇用統計で市場のFRBBOCの金融政策見通しがどう変化するか
・米連邦制高裁はトランプ関税の合法性について判断を示すか

(欧米市場レビュー)

8日、欧米時間の外為市場ではカナダドルノルウェークローネが堅調に推移。一時米ドル/カナダドルは1.38491カナダドルへと下落し、カナダドル/円は113.326円、ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは0.91414スウェーデンクローナへと上昇しました。原油価格が反発したことが、カナダドルやノルウェークローネにとってのプラス材料となりました。ノルウェークローネ/スウェーデンクローナに関しては、スウェーデンの25年12月CPI速報値が市場予想を下回った(スウェーデンクローナにとってマイナス)ことも上昇要因になったとみられます。

米WTI原油先物の中心限月である2月物は前日比1.77ドル高(3.2%)の1バレル=57.76ドルで取引を終了。共和党のグラム上院議員は7日、自身のSNSに「トランプ大統領が超党派の対ロシア制裁法案にゴーサインを出した」と投稿。制裁法案にはロシア産の原油や天然ガスなどを購入した国に対して最大500%の関税を課すことが盛り込まれています。ロシア産以外の原油需要が増加するとの観測などが原油価格の上昇要因となったようです。

スウェーデンのCPIの結果は、総合が前年比0.3%、住宅ローン金利変動の影響を除外したCPIFが同2.1%。市場予想はそれぞれ0.5%と2.5%でした。

米ドルも堅調。一時米ドル/円は157.023円、米ドル/シンガポールドルは1.28519シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.16424ドル、英ポンド/米ドルは1.34162ドルへと下落しました。米国の先週分の新規失業保険申請件数が20.8万件と市場予想の21.2万件と比べて強い結果だったことや、同国の長期金利(10年物国債利回り)が上昇したことが、米ドルの支援材料となりました。

(本日の相場見通し)

米国の25年12月雇用統計が本日発表されます(日本時間22:30)。その結果が相場材料になりそうです。

雇用統計の市場予想は、失業率が4.5%、非農業部門雇用者数が7.0万人増。失業率は前月の4.6%から改善し、非農業部門雇用者数は前月の6.4万人から増加ペースが高まるとみられています。

CMEのFedWatchツールによると、8日時点で市場が織り込むFRB(米連邦準備制度理事会)による追加利下げ確率は、次回1月27-28日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で約11%、次々回3月17-18日までで約4割、その次の4月28-29日までで5割強です。

雇用統計が市場予想と比べて強い結果になれば、FRBの追加利下げ観測が後退するとともに米ドルが堅調に推移しそう。その場合、米ドル/円や米ドル/シンガポールドルは上値を試し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは下値を試す展開になると考えられます。米ドル/シンガポールドルは、200日移動平均線(9日時点で1.29235シンガポールドル)が上値メドです。

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米連邦最高裁は米東部時間9日に現在審理中の訴訟について判決を出す予定です。具体的にどの訴訟について判決を出すか連邦最高裁は明らかにしていないものの、複数のメディアが、トランプ政権がIEEPA(国際緊急経済権限法)に基づいて発動した関税(※)の合法性をめぐる訴訟が対象になる可能性があると報じています。トランプ政権による関税の合法性について判決が出れば、市場が反応しそうです。

※「相互関税」と「フェンタニル関税(合成麻薬フェンタニルの米国への流入を理由としたカナダやメキシコ、中国に対する追加関税)」

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米国と同時刻にカナダの12月雇用統計が発表されます。

カナダの雇用統計の市場予想は、失業率が6.7%、雇用者数が前月比0.25万人減。失業率は24年7月以来の低水準だった前月の6.5%から悪化し、雇用者数は減少するとみられています。雇用者数は25年9月が前月比6.04万人増、10月が同6.66万人増、11月が同5.36万人増と、3カ月連続で高い伸びでした。

市場では、BOC(カナダ中銀)による利下げサイクルは終了し、次の動きは利上げになるとの見方が大勢。早ければ26年終盤に利上げが行われるとの観測があります。カナダの雇用統計が市場予想を比べて強い結果になれば、その観測が強まるとともに、カナダドルにとってのプラス材料になりそうです。

米ドル/カナダドルのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[ドルカナダ、米国&カナダ雇用統計結果が相場動意となりそう]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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