豪ドルが対円で1年半ぶり、対NZドルで12年4カ月ぶりの高値
2026/01/07 08:52
【ポイント】
・豪ドル高の背景には、RBAの早期利上げ観測やリスクオン、堅調なコモディティ価格
・豪CPIでRBAの早期利上げ観測が一段と高まるか
・米経済指標で市場のFRB金融政策見通しがどのように変化するか
(欧米市場レビュー)
6日、欧米時間の外為市場では豪ドルが堅調に推移。一時豪ドル/円は105.537円、豪ドル/米ドルは0.67363米ドル、豪ドル/NZドルは1.16563NZドルへと上昇し、豪ドル/円は24年7月以来、豪ドル/米ドルは24年10月以来、豪ドル/NZドルは13年9月以来の高値をつけました。RBA(豪中銀)による早期の利上げ観測のほか、米国などの株価上昇(リスクオン)や堅調なコモディティ価格(金など)が、豪ドルの上昇要因となりました。
市場では、RBAは早ければ次回2月2-3日の政策会合で利上げを行うとの観測があります。豪政府は25/26年度(25年7月~26年6月)にコモディティ(一次産品)の輸出において、金(ゴールド)が金額ベースでLNG(液化天然ガス)を抜いて鉄鉱石に次ぐ第2位になるとの見通しを示しています。
米ドルも堅調。一時米ドル/円は156.749円、米ドル/カナダドルは1.38110カナダドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.16833ドル、英ポンド/米ドルは1.34924ドルへと下落しました。米国の長期金利(10年物国債利回り)が上昇したことが、米ドルの支援材料となりました。
(本日の相場見通し)
本日は、米国の25年12月ADP雇用統計や11月JOLTS(労働動態調査)、12月ISM非製造業景況指数が発表されます。それらの結果に市場が反応しそうです。
市場予想は以下のとおり。( )は前回の実績です。
・ADP雇用統計(前月比):5.0万人増(3.2万人減)
・JOLTS求人件数:760.0万件(767.0万件)
・ISM非製造業景況指数:52.2(52.6)
ADP雇用統計はプラスに転じるものの、JOLTS求人件数は前月から減少し、ISM非製造業景況指数は業況判断の50は引き続き上回るものの前月から低下するとみられています。
市場では、FRB(米連邦準備制度理事会)は早ければ3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で追加利下げを行うとの観測があります。CMEのFedWatchツールによると、6日時点で市場が織り込む利下げ確率は、次回1月27-28日のFOMCで2割弱、次々回3月17-18日までで5割弱です。
ADP雇用統計などが市場予想を下回る結果になれば、FRBによる追加利下げ観測が高まると考えられます。その場合には米ドルが軟調に推移して、米ドル/円や米ドル/シンガポールドルには下落圧力が、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルには上昇圧力が加わりそうです。
※米ドル/シンガポールドルのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[ドルシンガ、典型的な下降トレンドを示すチャート形状!]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。
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ユーロ圏の25年12月CPI(消費者物価指数)速報値が本日発表されます(日本時間19:00)。その結果にユーロが反応する可能性があります。
ユーロ圏CPIの市場予想は、総合が前年比2.0%、食品・エネルギー・アルコール飲料・たばこを除いたコアが同2.4%。上昇率は総合が前月(改定値)の2.1%から若干鈍化し、コアは前月(同)と同じになるとみられています。ECB(欧州中銀)のインフレ目標は2%です。
市場では、ECBの利下げは打ち止めとなり、次の一手は利上げになると予想されています。CPIが市場予想を上回る結果になれば、その見方が高まるとともにユーロにとってのプラス材料になりそうです。
※本日の『ファンダメ・ポイント』は[ユーロ圏は物価目標達成へ!? ECBは据え置き継続か]です。
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豪州の25年11月CPIが本日発表されます(日本時間09:30)。豪CPIの市場予想は、総合が前年比3.6%、変動の大きい品目を除外したトリム平均値が同3.3%。上昇率は総合が前月の3.8%から鈍化する一方で、トリム平均値は前月と同じになるとみられています。RBAのインフレ目標は2~3%です。
RBAはインフレ指標として、当面は四半期CPIを重視する姿勢を示しています。それでも本日発表の11月CPIが市場予想を上回る結果になれば、RBAによる早期利上げ観測が市場で高まるとともに、豪ドルが堅調に推移しそうです。25年10-12月期(四半期)CPIは1月28日に発表されます。
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