米ドルやカナダドルが軟調
2026/01/06 09:00
【ポイント】
・米国のPMIが弱い結果なら、同国景気への懸念が市場で高まる可能性も
・南米の地政学リスクの高まりには要注意
(欧米市場レビュー)
5日、欧米時間の外為市場では米ドルが軟調に推移。一時米ドル/円は156.103円、米ドル/シンガポールドルは1.28207シンガポールドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.17233ドル、英ポンド/米ドルは1.35449ドルへと上昇しました。米国の25年12月ISM製造業景況指数が47.9と市場予想の48.3を下回ったことや、同国の長期金利(10年物国債利回り)が低下したことが、米ドルの重石となりました。
カナダドルも軟調。一時カナダドル/円は113.440円へと下落し、米ドル/カナダドルは1.38107カナダドルへと上昇しました。米国がベネズエラのマドゥロ大統領を拘束したことで、米企業がベネズエラの石油資源にアクセスできるようになるとの見方が浮上。今後、米国がベネズエラ産原油の輸入を増やせば(※)、そのぶんカナダからの原油輸入は減少するとの観測がカナダドルに対する下押し圧力となりました。カナダ産原油の輸出は約9割が米国向けで、米国の原油輸入量全体の約6割を占めます。
(※)ただし、米国は現在ベネズエラ産原油の禁輸措置をとっています。
(本日の相場見通し)
本日は、米国の25年12月のS&Pグローバルサービス部門PMI(購買担当者景気指数)改定値が発表されます(日本時間23:45)。市場予想は52.9と、速報値と同じになるとみられています。PMIは50が業況判断の分かれ目です。
昨日発表された米国のISM製造業景況指数に続いて本日のサービス部門PMIも市場予想を下回る結果になれば、同国の景気減速が市場で意識されて米ドルが軟調に推移する可能性があります。その場合、米ドル/円や米ドル/シンガポールドルは下値を試し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは上値を試す展開になりそうです。
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トランプ米大統領は4日、記者団に対して「コロンビアはコカインを製造して米国に売るのを好む男が統治している。長くは続かないだろう」と述べました。記者団からコロンビアに対する軍事作戦の可能性を問われると、トランプ大統領は「良い考えだと思う」と答えました。ベネズエラを含めて南米の地政学リスクが一段と高まる場合、リスクオフ(リスク回避)が強まるかもしれません。リスクオフは、ユーロ/円や豪ドル/円など対円の通貨ペアの上値を抑える要因になると考えられます。
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