エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※11月18日更新
2025/11/18 09:24
宮田レポート(短期アップデート) 251118_miyata.pdf
☆こちらもオススメ
YouTube エリオットView(11月17日) [仮想通貨急落!リスクオフ本番か!?]
(おしらせ)次回号リリースは11月25日(火)を予定しております。
[日経平均]
【当面の想定レンジ】 46,000~52,500円
[NYダウ・S&P500]
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 46,000~48,000ドル
(S&P500) 6500~7000
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 (ナスダック100) 24,500~26,200
(ナスダック総合) 22,500~24,000
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 130.000~155.500円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 95.000~102.000
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
今年4月7日安値(30,792.74円)からインターミディエイト級第(5)波の上昇にあり、この第(5)波完成を以て、コロナショック底(16,358.19円、20年3月)からのプライマリー第➂波は完成します。
10月以降の足は、21年2月以来の上チャネルライン水準を上回っています。このような強い動きは、強気相場の最終最後の局面における吹き上がり=スローオーバー(throw-over)とみられます。
最高値52,636円を付けた11月4日は、4月7日週から30週目でした。週次トレンドは半年(26週)程度で一巡することが珍しくありません。ピークアウトのタイミングとして適当であり、もし天井を付けたのなら、当面2026年2月頃(※)まで下押しへの力が働き続けるでしょう。
(※)週次サイクルの間隔(安値から安値)は42週程度です。これによると、現行サイクルの終了は、今年4月7週から42週程度を経過する2026年2月頃と想定できます。

[TOPIX]
9月安値(3042)からの上昇波は、4月からの上昇トレンド中第5波とカウントされます。この第5波内の副次波には重複が目立っており、「エンディング・ダイアゴナル」としての特長を備えています。
さらに3200(11/5安値)からは、第(5)波の第5波のマルv波とカウントされ、それは3389(11/13高値)を以て完了した可能性があります。11月13日の日足と、前後(12日、14日)の日足にはマドが空いており、これら「アイランド・リバーサル・ギャップ」がTOPIXのピークアウトを暗示しています。
3323(11/6高値)を下回ると最初の弱気トリガーが発動され、当面3200を試すことでしょう。
さらに3200をも終値で下回ると、上昇トレンドの終わりと調整局面への基調転換が鮮明になるでしょう。
ひとたび調整がスタートすれば、まずは3049(ダイアゴナル始点)まで速やかに下落する展開が想定されます。
一方、3323を維持しつつ上記ギャップを埋める動きがあると─3367でギャップ埋めです─上記の弱気見通しはいったんキャンセルされます。


[日経平均]
39,850円(8/4安値)以来の上昇はマイナー級・第5波です。
46,544円(10/14安値)以来の、第5波中マルv波による上昇波は、52,636円(11/4高値)を以て終わったと思われます。
49,073円(11/5安値)からは第(ⅱ)波によるリバウンドとみられます。
この第(ii)波の上値メドは[51,275円~51,815円]─第(ii)波中のa波とc波が等倍になる水準を含みます─ですが、このレンジ内に11日高値(51,513円) は入っています。
11月17日は一時49,845円まで下げたものの下げ渋り、終値では5万円台を維持しました。
今月は5日・7日・そして17日と、取引時間中に5万円を割れても終値では回復しており、大台割れでの押し目買い意欲の強さが感じられます。逆にみれば、終値で5万円を下回ると、買いエネルギーの衰退を示すものとみることができそうです。
[予想PER別の日経平均水準]
11月17日の日経平均予想PERは18.86倍、予想EPSは2668円です。過去最高の予想EPSは2687円(10/29)です。

[NYダウ・S&P500]

【NYダウ日足 エリオット波動分析】
11月12日の最高値(48,431ドル)は、他の主要インデックスにより確認されておらず「未確認」となっています。強気相場は完了した可能性があります。
(プリファード・カウント)
22年10月安値(28,660ドル)からの上昇は、プライマリー級の第➄波です。今年4月安値からの上昇はインターミディエイト級第(5)波に当たり、それを以て第➄波は終了します。
第➄波完了後に訪れる弱気相場は、控えめにみても高値から20%安となるでしょう。
(オルタナティブ・カウント)
4月からの上昇は「ランニング・トライアングル」におけるB波とカウントされます。このシナリオによれば、今後の下げ局面でも、最終的に4月安値(36,611ドル)は維持されます。その後1~2年程度のもみ合いが続いた後に、新たな高値へ向かう展開があるでしょう。

【S&P500日足 エリオット波動分析】
6920(10/29高値)を以て強気相場は終了した可能性があります。
そうであれば、今後辿りそうな展開として以下の2通りが考えられます。
【S&P500 長期エリオット波動分析】
(プリファード・カウント)
4月安値(4835) からのインターミディエイト級第(5)波は完了し、数年間にわたる調整となります。その過程で4月安値を大きく下回ることが予想されます。

(オルタナティブ・カウント)
今年2月からの第(4)波「ランニング・トライアングル」(A波~E波)中、B波の高値を付けたとみられます(B波の上げ幅は、A波の下げ幅に対しおよそ1.618です)。この見方通りなら、C波の下落がスタートしたことになります。C波は少なくともA波と同じ下げ幅になるとみられ、ここからは5600処が下値目標として導かれます。

[ダウ輸送株平均] ダブル・トップか

[マグニフィセント7] サポートライン割れ(一段と下振れか)

[ナスダック]

【ナスダック100 週足 エリオット波動分析】
(プリファード・カウント)
4月安値(16,542)からの上昇はインターミディエイト級第(5)波の上昇に相当し、この第(5)波は26,182(10/29高値)を以て終わったかもしれません。それは2002年10月底を起点とする、プライマリー級の5波動(➀波~➄波)すべてが完了したことを意味します。
調整局面が始まったのであれば、それは今後おそらく数年間続く、長く大きなものになるでしょう。
(オルタナティブ・カウント)
4月からの上昇は「(ランニング)トライアングル」中B波に当たります。これはS&P500のオルタナティブ・カウントと同様であり、遠からずC波の下落に入る見通しです。これによると今後の調整規模は、想定されるシナリオではもっとも小さいと想定されます。

【ナスダック100 時間足 エリオット波動分析】
22,673(8/1安値)からのマイナー級第5波は、26,182(10/29高値)を以て完成した可能性が高い、とみられます。これから本格的なリスクオフ局面(弱気相場)への備えが必要とされるでしょう。
11月14日に一時24,534まで下げ、注目節目の24,603(11/8安値)を下回りました。24,603からのマルii波によるリバウンドは、25,663(11/12高値)で終わったとみられます。
もしそうなら、25,663からマルiiiの下落に入っていることになります。
マルiii波のターゲットは[24,084-23,109]です。
[24,084-23,109]…マルiii波の下げ幅が、マルi波と等倍~1.618倍になる価格帯
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
16年半サイクルによれば、米ドル/円(ドル/円)は2028年4月頃まで「円高の時間帯」が続きます。この時間帯においてドル/円の上値は抑えられるでしょう。筆者は28年4月頃までのどこかの時点で、1ドル=125円~120円へのドル安・円高になる可能性をみています。
4月下旬からドル/円はじり高が続いてきましたが、それも終わりつつあります。これからはドル安・円高トレンドがいつ再開してもおかしくありません。
おそらく26年前半にもドル/円は、139円処のネックラインを明確に割り込むでしょう。
それをきっかけに、「サード・オブ・サード」の強いドル安・円高トレンドが鮮明になるでしょう。

【週足 エリオット波動分析】
今年1月(158.825円)からは第3波によるドル安・円高に当たります。
この第3波を構成する副次波のうち、139.877円(4/22)からの上昇は、マルii波に相当します。
足元の水準は、筆者の目標水準に既に達し、さらに2024年の円買い介入ゾーン(157円~161円)に近づいてもいます。今後の円買い介入の有無にかかわらず、マルii波完成後のマルiii波による下落(ドル安・円高)に対する備えが必要といえます。
第1波と第3波が黄金分割(1:1.618)比率関係になると仮定すれば、 [122.625円]という目標値が得られます。ヘッド・アンド・ショルダーズに基づく垂直目標値は1ドル=120円割れです。
(オルタナティブ・カウント)
足元では9カ月ぶりに155円台に乗せ、24年7月と今年1月を通るレジスタンスラインを上回っています。なおも上値を試す展開が続く場合、現行の波動カウントには疑問符が付きます。
代替カウントは、昨年9月安値からの第2波が「フラット」を形成中というもので、今年4月からは第2波中マルc波によるドル高・円安です。それは158.825円付近で第2波を完成し、以降は第3波によるドル安・円高が始まるでしょう。

【日足 エリオット波動分析】
4月からのマルii波によるドル高・円安「トリプル・ジグザグ(w)-(x)-(y)-(x)-(z)」は、足元水準で終了したか、しつつあります。
11月17日には、2月上旬以来となる、1ドル=155円台に乗せました。1月からの円高に対し、フィボナッチ78.6%戻り水準[154.770円]は既に十分に達成されています。
149.375円(10/17)からのドル高・円安は、上昇「ダイアゴナル」を形成しています。このパターンは、半年にわたるドル/円修正波の終わりを暗示するとともに、近々円高方向へ急変するポテンシャルを秘めています。
目先的に153.606円を下回ると最初の円高トリガーが発動されます。そうなれば当面は150円処、200日MA(147.79円)、そして146.575円(10/1)を順次、試す展開となりそうです。
金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[140.510円]です。

[ドルインデックス(ドル指数)]


【エリオット波動分析】
A波の最終局面(マルiv波-マルv波)とC波の最終局面は相似しており(フラクタル)、A波完了後の持続的なドル高(当時は23年7月中旬~10月上旬まで12週間のドル高でした)が、再現されようとしています。
96.218(9/17)を以て22年高値からのジグザグ(A-B-C)は終わり、そこから大きなリバウンド局面が続いています。
リバウンドはここまでのところ、「ダブル・ジグザグ」のようです。足元のⓧ波を経て、次は3番目のジグザグにより[101.550]を試す展開かもしれません(リバウンド全体はトリプル・ジグザグ想定)。
[101.550]…C波のドル安に対する38.2%戻り水準
A波終了後にみられた持続的ドル高(ⓐ波)は、A波のちょうど半分を戻しました。今回も同様なら、遠からずC波の半値戻り水準[103.197]に達する可能性があります。
もっとも長期的にはドル安(Ⓑ波)基調は継続し、2026年には一段とドル安が強まるでしょう。
筆者は、ドル安Ⓑ波は短くとも2028年頃まで続くとみています。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
☆こちらもオススメ
YouTube エリオットView(11月17日) [仮想通貨急落!リスクオフ本番か!?]
(おしらせ)次回号リリースは11月25日(火)を予定しております。
[日経平均]
【当面の想定レンジ】 46,000~52,500円
[NYダウ・S&P500]
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 46,000~48,000ドル
(S&P500) 6500~7000
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 (ナスダック100) 24,500~26,200
(ナスダック総合) 22,500~24,000
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 130.000~155.500円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 95.000~102.000
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
今年4月7日安値(30,792.74円)からインターミディエイト級第(5)波の上昇にあり、この第(5)波完成を以て、コロナショック底(16,358.19円、20年3月)からのプライマリー第➂波は完成します。
10月以降の足は、21年2月以来の上チャネルライン水準を上回っています。このような強い動きは、強気相場の最終最後の局面における吹き上がり=スローオーバー(throw-over)とみられます。
最高値52,636円を付けた11月4日は、4月7日週から30週目でした。週次トレンドは半年(26週)程度で一巡することが珍しくありません。ピークアウトのタイミングとして適当であり、もし天井を付けたのなら、当面2026年2月頃(※)まで下押しへの力が働き続けるでしょう。
(※)週次サイクルの間隔(安値から安値)は42週程度です。これによると、現行サイクルの終了は、今年4月7週から42週程度を経過する2026年2月頃と想定できます。

[TOPIX]
9月安値(3042)からの上昇波は、4月からの上昇トレンド中第5波とカウントされます。この第5波内の副次波には重複が目立っており、「エンディング・ダイアゴナル」としての特長を備えています。
さらに3200(11/5安値)からは、第(5)波の第5波のマルv波とカウントされ、それは3389(11/13高値)を以て完了した可能性があります。11月13日の日足と、前後(12日、14日)の日足にはマドが空いており、これら「アイランド・リバーサル・ギャップ」がTOPIXのピークアウトを暗示しています。
3323(11/6高値)を下回ると最初の弱気トリガーが発動され、当面3200を試すことでしょう。
さらに3200をも終値で下回ると、上昇トレンドの終わりと調整局面への基調転換が鮮明になるでしょう。
ひとたび調整がスタートすれば、まずは3049(ダイアゴナル始点)まで速やかに下落する展開が想定されます。
一方、3323を維持しつつ上記ギャップを埋める動きがあると─3367でギャップ埋めです─上記の弱気見通しはいったんキャンセルされます。


[日経平均]
39,850円(8/4安値)以来の上昇はマイナー級・第5波です。
46,544円(10/14安値)以来の、第5波中マルv波による上昇波は、52,636円(11/4高値)を以て終わったと思われます。
49,073円(11/5安値)からは第(ⅱ)波によるリバウンドとみられます。
この第(ii)波の上値メドは[51,275円~51,815円]─第(ii)波中のa波とc波が等倍になる水準を含みます─ですが、このレンジ内に11日高値(51,513円) は入っています。
11月17日は一時49,845円まで下げたものの下げ渋り、終値では5万円台を維持しました。
今月は5日・7日・そして17日と、取引時間中に5万円を割れても終値では回復しており、大台割れでの押し目買い意欲の強さが感じられます。逆にみれば、終値で5万円を下回ると、買いエネルギーの衰退を示すものとみることができそうです。
[予想PER別の日経平均水準]
11月17日の日経平均予想PERは18.86倍、予想EPSは2668円です。過去最高の予想EPSは2687円(10/29)です。

[NYダウ・S&P500]

【NYダウ日足 エリオット波動分析】
11月12日の最高値(48,431ドル)は、他の主要インデックスにより確認されておらず「未確認」となっています。強気相場は完了した可能性があります。
(プリファード・カウント)
22年10月安値(28,660ドル)からの上昇は、プライマリー級の第➄波です。今年4月安値からの上昇はインターミディエイト級第(5)波に当たり、それを以て第➄波は終了します。
第➄波完了後に訪れる弱気相場は、控えめにみても高値から20%安となるでしょう。
(オルタナティブ・カウント)
4月からの上昇は「ランニング・トライアングル」におけるB波とカウントされます。このシナリオによれば、今後の下げ局面でも、最終的に4月安値(36,611ドル)は維持されます。その後1~2年程度のもみ合いが続いた後に、新たな高値へ向かう展開があるでしょう。

【S&P500日足 エリオット波動分析】
6920(10/29高値)を以て強気相場は終了した可能性があります。
そうであれば、今後辿りそうな展開として以下の2通りが考えられます。
【S&P500 長期エリオット波動分析】
(プリファード・カウント)
4月安値(4835) からのインターミディエイト級第(5)波は完了し、数年間にわたる調整となります。その過程で4月安値を大きく下回ることが予想されます。

(オルタナティブ・カウント)
今年2月からの第(4)波「ランニング・トライアングル」(A波~E波)中、B波の高値を付けたとみられます(B波の上げ幅は、A波の下げ幅に対しおよそ1.618です)。この見方通りなら、C波の下落がスタートしたことになります。C波は少なくともA波と同じ下げ幅になるとみられ、ここからは5600処が下値目標として導かれます。

[ダウ輸送株平均] ダブル・トップか

[マグニフィセント7] サポートライン割れ(一段と下振れか)

[ナスダック]

【ナスダック100 週足 エリオット波動分析】
(プリファード・カウント)
4月安値(16,542)からの上昇はインターミディエイト級第(5)波の上昇に相当し、この第(5)波は26,182(10/29高値)を以て終わったかもしれません。それは2002年10月底を起点とする、プライマリー級の5波動(➀波~➄波)すべてが完了したことを意味します。
調整局面が始まったのであれば、それは今後おそらく数年間続く、長く大きなものになるでしょう。
(オルタナティブ・カウント)
4月からの上昇は「(ランニング)トライアングル」中B波に当たります。これはS&P500のオルタナティブ・カウントと同様であり、遠からずC波の下落に入る見通しです。これによると今後の調整規模は、想定されるシナリオではもっとも小さいと想定されます。

【ナスダック100 時間足 エリオット波動分析】
22,673(8/1安値)からのマイナー級第5波は、26,182(10/29高値)を以て完成した可能性が高い、とみられます。これから本格的なリスクオフ局面(弱気相場)への備えが必要とされるでしょう。
11月14日に一時24,534まで下げ、注目節目の24,603(11/8安値)を下回りました。24,603からのマルii波によるリバウンドは、25,663(11/12高値)で終わったとみられます。
もしそうなら、25,663からマルiiiの下落に入っていることになります。
マルiii波のターゲットは[24,084-23,109]です。
[24,084-23,109]…マルiii波の下げ幅が、マルi波と等倍~1.618倍になる価格帯
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
16年半サイクルによれば、米ドル/円(ドル/円)は2028年4月頃まで「円高の時間帯」が続きます。この時間帯においてドル/円の上値は抑えられるでしょう。筆者は28年4月頃までのどこかの時点で、1ドル=125円~120円へのドル安・円高になる可能性をみています。
4月下旬からドル/円はじり高が続いてきましたが、それも終わりつつあります。これからはドル安・円高トレンドがいつ再開してもおかしくありません。
おそらく26年前半にもドル/円は、139円処のネックラインを明確に割り込むでしょう。
それをきっかけに、「サード・オブ・サード」の強いドル安・円高トレンドが鮮明になるでしょう。

【週足 エリオット波動分析】
今年1月(158.825円)からは第3波によるドル安・円高に当たります。
この第3波を構成する副次波のうち、139.877円(4/22)からの上昇は、マルii波に相当します。
足元の水準は、筆者の目標水準に既に達し、さらに2024年の円買い介入ゾーン(157円~161円)に近づいてもいます。今後の円買い介入の有無にかかわらず、マルii波完成後のマルiii波による下落(ドル安・円高)に対する備えが必要といえます。
第1波と第3波が黄金分割(1:1.618)比率関係になると仮定すれば、 [122.625円]という目標値が得られます。ヘッド・アンド・ショルダーズに基づく垂直目標値は1ドル=120円割れです。
(オルタナティブ・カウント)
足元では9カ月ぶりに155円台に乗せ、24年7月と今年1月を通るレジスタンスラインを上回っています。なおも上値を試す展開が続く場合、現行の波動カウントには疑問符が付きます。
代替カウントは、昨年9月安値からの第2波が「フラット」を形成中というもので、今年4月からは第2波中マルc波によるドル高・円安です。それは158.825円付近で第2波を完成し、以降は第3波によるドル安・円高が始まるでしょう。

【日足 エリオット波動分析】
4月からのマルii波によるドル高・円安「トリプル・ジグザグ(w)-(x)-(y)-(x)-(z)」は、足元水準で終了したか、しつつあります。
11月17日には、2月上旬以来となる、1ドル=155円台に乗せました。1月からの円高に対し、フィボナッチ78.6%戻り水準[154.770円]は既に十分に達成されています。
149.375円(10/17)からのドル高・円安は、上昇「ダイアゴナル」を形成しています。このパターンは、半年にわたるドル/円修正波の終わりを暗示するとともに、近々円高方向へ急変するポテンシャルを秘めています。
目先的に153.606円を下回ると最初の円高トリガーが発動されます。そうなれば当面は150円処、200日MA(147.79円)、そして146.575円(10/1)を順次、試す展開となりそうです。
金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[140.510円]です。

[ドルインデックス(ドル指数)]


【エリオット波動分析】
A波の最終局面(マルiv波-マルv波)とC波の最終局面は相似しており(フラクタル)、A波完了後の持続的なドル高(当時は23年7月中旬~10月上旬まで12週間のドル高でした)が、再現されようとしています。
96.218(9/17)を以て22年高値からのジグザグ(A-B-C)は終わり、そこから大きなリバウンド局面が続いています。
リバウンドはここまでのところ、「ダブル・ジグザグ」のようです。足元のⓧ波を経て、次は3番目のジグザグにより[101.550]を試す展開かもしれません(リバウンド全体はトリプル・ジグザグ想定)。
[101.550]…C波のドル安に対する38.2%戻り水準
A波終了後にみられた持続的ドル高(ⓐ波)は、A波のちょうど半分を戻しました。今回も同様なら、遠からずC波の半値戻り水準[103.197]に達する可能性があります。
もっとも長期的にはドル安(Ⓑ波)基調は継続し、2026年には一段とドル安が強まるでしょう。
筆者は、ドル安Ⓑ波は短くとも2028年頃まで続くとみています。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
- 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
- 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。
