米ドル/円は約2週間にわたりレンジ内で上下動
2025/08/18 08:54
【ポイント】
・米ドル/円は146円台前半~148円台半ばの動きが続く
・ジャクソンホール会議を控え、米ドル/円は引き続き方向感が乏しい?
・原油価格が一段と下落する場合、資源国通貨が軟調に推移する可能性も
(欧米市場レビュー)
15日、欧米時間の外為市場では米ドルが軟調に推移。一時米ドル/円は146.740円、米ドル/カナダドルは1.37864カナダドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.17098ドル、英ポンド/米ドルは1.35699ドルへと上昇しました。週末ということもありポジション調整が中心とみられます。
米国の経済指標は強弱マチマチの結果だったことで、米経済指標に対する市場の反応は限定的でした。
各経済指標の結果は以下のとおり。( )は市場予想です。
・小売売上高(前月比):0.5%(0.5%)
・小売売上高(自動車を除く。前月比):0.3%(0.3%)
・ミシガン大学消費者信頼感指数:58.6(62.0)
・NY連銀製造業景気指数:11.9(0.0)
(本日の相場見通し)
米ドル/円は8月4日以降の約2週間にわたり、146円台前半~148台半ばのレンジで上下動を繰り返しており、目先の方向感が失われているように見えます。
今週は21-23日に「ジャクソンホール会議(米カンザスシティ連銀主催の年次経済シンポジウム)」が開催されます。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は22日に講演する予定です。
本日は米国の主要な経済指標の発表はありません。米ドル/円は引き続き上述のレンジ内で推移しそうです。
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原油価格の代表的な指標である米WTI原油先物は13日に一時1バレル61.94ドルへと下落し、6月2日以来の安値をつけました(15日は62.80ドルでNY市場を終了)。
米国の景気減速によって原油の需要が減少するとの観測やOPECプラスによる供給増などが、原油価格への下押し圧力になっているようです。OPECプラスのうち原油の自主減産を行っている有志8カ国は3日のオンライン会合で、9月に原油の生産量を日量54.7万バレル増やすことで合意しました。
原油安はノルウェークローネやカナダドルなどの資源国通貨にとってマイナス材料になると考えられます。原油価格が一段と下落する場合、資源国通貨は軟調に推移する可能性があります。
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トランプ米大統領とゼレンスキー・ウクライナ大統領が18日にワシントンで会談する予定です。ウクライナとロシアの停戦交渉についてニュースが出てくれば、材料になるかもしれません。
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