エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※4月22日更新
2025/04/22 09:36
宮田レポート(短期アップデート)/250422_miyata.pdf
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YouTube エリオットView 4月21日 [日経平均 最後の上昇? それとも…?]
[日経平均]
【当面の想定レンジ】 31,500~36,700円
[NYダウ・S&P500]
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 36,500~42,200ドル
(S&P500) 4600~5750
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 14,500~18,300
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 137.000~146.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 95.000~103.000
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
4月7日の安値(30,792円)は、インターミディエイト級(1)波高値(30,795円)を3円だけ侵犯し、1波と4波が重ならない「ノーオーバーラップ」の原則に抵触しました。一方TOPIXの1波と4波は重ならず、4月7日安値(2243)は24年8月底(2206)に対し切り上がりました。
このような、日経平均とTOPIXの間の「未確認」は底入れのサインとして大いに注目できます。
4月7日の東証プライム市場出来高は36億6374万株に急増し、24年8月底(40億9000万株)に次ぐ大きさでした。TOPIXはセリングクライマックス型の「二番底」を付けた可能性が高い、とみられます。
日経平均は、重要サポートとしての200週MAを週末値で維持しました。プライマリー上昇波は続いている、とみることができます。そうであれば、日経平均は今後数カ月内にインターミディエイト級第(5)波の上昇に移行する可能性があります。



【日足・時間足 エリオット波動分析】
4月7日の安値(30,792円)を以て、24年7月高値(42,426円)からのプライマリー➂波における、インターミディエイト級(4)波は、「フラット」調整で終わった可能性があります。
当面の上値レンジとして、[35,595円~36,728円](24年12月高値40,398円からの下げ半値戻り~61.8%戻り)が想定されます。これまでのところ、4月からの戻り高値は34,758円(4/18)です。
同レンジでは、大量の「やれやれの売り」が待ち構えていると思われます。4月7日に底打ちした可能性は高いと思われますが、(24年8月底直後のような)V字型回復は期待薄でしょう。戻り売りをこなし、上昇基調が強まるまで一定の時間が必要でしょう。
(オルタナティブ・カウント)
30,792円を下抜くと以下の波動カウントに切り替えます。
24年8月からの上昇第(5)波は40,398円(12/27高値)を以て終わり─”truncated fifth”(短縮された5波)─プライマリー級の➃波による調整が進行中とみられます。この場合日経平均は、いずれ2万7000円処(PBR1倍水準)を試す可能性があります。
[予想PER別の日経平均水準]
4月21日の日経平均予想PERは13.87倍、予想EPSは2471円でした。過去最高のEPSは2564円(2/13)です。
なお歴代3位の下げとなった4月7日のPER(12.59倍)は、24年8月5日「令和のブラックマンデー」の13.01倍を下回りました。

[NYダウ・S&P500]

【日足 エリオット波動分析】
昨年末に想定した通り、NYダウの調整規模は22年10月以降最大に拡大しています。4月7日には一時36,611ドルまで下げ、22年から上昇の半値押し[36,807ドル]に達しました。
足元の上昇は第(4)波、あるいは第(2)波によるリバウンド局面に位置付けられます。
200日MA(42,199ドル)付近までの戻り余地はあるものの─そのハードルは高くなった印象ですが─その後に到来する下落局面には引き続き注意が必要です。
なお200日MA水準まで戻る代わりに、横ばいの動き(トライアングルなど)が当面続く可能性もあります。もしそうなれば、現在は第(4)波であることの証左になります。
いずれにしても弱基調は続いており、今後数週間から数カ月の内に36,611ドルを下抜く展開が想定されます。
22年1月~10月の(A)波は22.4%下げました。(C)波はそれと同等か、より大きな下落スケールになると思われます。試みに最高値から22.4%下げる水準を求めると[34,977ドル]です。この付近には[34,930ドル](22年からの61.8%押し水準)があることからも、3万5000ドル処は中期下値目標として適当とみられます。

【S&P500週足 エリオット波動分析】
筆者の長期的な波動カウントは、22年1月高値(4818)以来、プライマリー級➃波による調整(A)-(B)-(C)が進行中というものです。そのうち(B)波は最高値を更新し続け、今年の高値を以て「イレギュラートップ」を終了しました。そこからは(C)波による下落が進行中とみられます。
➃波中の(A)波は27.84%下げました。(C)波も同率で下げるとすれば、下値メドは[4435]となります。
➃波が「エクスパンディッド・フラット」になる可能性にも留意しておかなければなりません。この場合には、(C)波安値は、(A)波安値[3491]を下抜くことになります。
(C)波の完了を以てプライマリー級➃波のすべてが完成し、数年単位の強気トレンド(プライマリー級の第➄波)が開始されるでしょう。ハイテク株で構成されるナスダックとは違い、ハイテク株と非ハイテク株のハイブリッドであるS&P500は、いずれ最高値を更新する可能性もありそうです。
4835(4/7安値)からのリバウンドのメドとして、[5491-5646](2月からの下落の50%-61.8%戻り)が注目されます(今のところは4月9日に付けた5481が戻り高値です)。現行リバウンドが仮に第(2)波とすれば、近々第(3)波による急落が始まることになります。
[ナスダック]

【ナスダック総合指数 週足 エリオット波動分析】
ナスダック総合指数(以下、ナスダック)は、24年12月安値(20,204)からサイクル級の調整が進行中とみられます。
21年~22年のプライマリー➃波の下げ率(37.77%)は、ほぼフィボナッチ比率(38.2%)でした。
今後1~2年という期間でみると、 [12,527] (24年12月高値から38%下げる水準)へ下押す可能性もあるでしょう。
さらに、先々➃波安値[10,088]への下値試しとなる可能性にも留意するべきでしょう。サイクル級の調整は、プライマリー級のそれよりも一つ上の波動等級(ディグリー)であり、ディグリーが大きくなるに従い調整スケールも大きくなります。
14,784(4/7安値)から第(2)波によるリバウンドが展開していますが、それはまだ続いているかもしれません。もっとも、リバウンド完了後には第(3)波の下落によって、14,784を下抜く可能性に注意が必要です。



【時間足 エリオット波動分析】
14,784(4/7安値)からは第(2)波によるリバウンドとみられます。
この第(2)波は、2月からの下げに対する50%-61.8%を引き返すとみられます。この見方によると、想定される上値レンジは[17,447-18,075]です。想定レンジ上限からやや上に、第(1)波のレッサー・ディグリー4波高値18,281(3/25)、200日MA(18,368)などがあります。今のところ4月安値からの戻り高値は17,202(4/9)にとどまっています。
この波動カウントによれば、第(2)波リバウンドを経て第(3)波の下落が続くことになります。そして、この第(3)波は14,784を明確に下抜く見込みです。
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
151.899円(22/10/21)からⓍ波「円高局面」が進行中です。このⓍ波により米ドル/円(ドル/円)は、2028年4月頃までレンジ相場を形成する、というのが基本シナリオ。24年7月の161.938円は、15年6月・125.860円から9年目に付けた「8年サイクル高値」とみられます。
22年10月以来のⓍ波が描くパターンとして大きくは、➀[ランニング・トライアングル]、➁[エクスパンディッド・フラット]、これら二通りの可能性があります。
➀の場合、現行C波はA波安値(127.158円)を下回りません。C波は三波で構成され、2011年からの上昇チャネルのセンターライン(➀)が強いサポートになるでしょう。
➀の水準は136.425円(4月)に位置します。
➁の場合は、現行C波(五波構成)はチャネル下限(➁)を目指すような、より大きなドル安・円高が見込まれます。➁の水準は116.800円(4月)です。

【週足 エリオット波動分析】
161.938円(24/7/3)からはC波によるドル安・円高トレンドです。月足分析で記したB波[トライアングル]説によれば、C波は三波構成(ⓐ-ⓑ-ⓒ)になります。158.825円(1/10)から、ⓒ波によるドル安・円高が進行中とみられます。
4月21日にドル円は141円をNY市場終値で割り込み、過去2年間にわたるチャネルから下放れ始めました。この動きにより、短期的には140円大台を、さらに24年9月の139.565円を試すでしょう。
今月から来月にかけて[138.517円-136.452円]を試すことになってもおかしくないでしょう。
[138.517円]…ⓐ波とⓒ波が等しく下がる水準
[136.452円]…24年7月から9月までドル/円下落幅と、今年1月からのドル/円下落幅が等しい
ヘッド・アンド・ショルダーズなら1ドル=125円~120円も
139.565円をNY市場終値で下回ると、ヘッド・アンド・ショルダーズ型天井完成が確認されます。
そうなると➀[ランニング・トライアングル]説の現実味が薄れ、それに代わり、今後は1ドル=125円~120円を目指す、という見方が優勢になります。

【日足 エリオット波動分析】
151.191円(3/28)から、第3波によるドル安・円高が進行中とみられます。
この波動カウントが正しければ、第3波は139.565円(9/16)を短期的にも試し、おそらくそれを下回るでしょう。なお第1波と第3波が等しく下がる水準は[138.859円]です。

金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[146.107円]です。

投機筋の円買い持ち高が過去最大に(2025年4月15日時点)
IMM通貨先物市場で、投機筋(非商業部門)の円買い持ち高は2週続けて急増しました。円買い持ちは前週の128.07億ドルから151.08億ドルと過去最大の水準を更新しました。

[ドルインデックス(ドル指数)]

【週足 エリオット波動分析】
4月21日、ドル指数は一時97.921と3年ぶりドル安水準をさらに更新しました。チャート節目の[97.939](08年からのドル高に対する38.2%戻り水準)に達しており、ドル安はいったん小休止する可能性があります。この場合、C波中マルiv波のリバウンド局面を迎えるでしょう。
もっともC波自体はまだ続いているとみられ、遠からずC波中マルv波のドル安が到来するでしょう。
22年9月~23年7月のA波において、ドル指数は10カ月で13.2%減価しました。C波も同様と仮定すると、今年11月頃にドル指数が[95.632]まで下げる可能性を指摘できます(時期は速まるかもしれません)。
なおA波とC波が同幅下げるとすると[94.976]が得られます。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
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【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 36,500~42,200ドル
(S&P500) 4600~5750
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 14,500~18,300
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 137.000~146.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 95.000~103.000
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
4月7日の安値(30,792円)は、インターミディエイト級(1)波高値(30,795円)を3円だけ侵犯し、1波と4波が重ならない「ノーオーバーラップ」の原則に抵触しました。一方TOPIXの1波と4波は重ならず、4月7日安値(2243)は24年8月底(2206)に対し切り上がりました。
このような、日経平均とTOPIXの間の「未確認」は底入れのサインとして大いに注目できます。
4月7日の東証プライム市場出来高は36億6374万株に急増し、24年8月底(40億9000万株)に次ぐ大きさでした。TOPIXはセリングクライマックス型の「二番底」を付けた可能性が高い、とみられます。
日経平均は、重要サポートとしての200週MAを週末値で維持しました。プライマリー上昇波は続いている、とみることができます。そうであれば、日経平均は今後数カ月内にインターミディエイト級第(5)波の上昇に移行する可能性があります。



【日足・時間足 エリオット波動分析】
4月7日の安値(30,792円)を以て、24年7月高値(42,426円)からのプライマリー➂波における、インターミディエイト級(4)波は、「フラット」調整で終わった可能性があります。
当面の上値レンジとして、[35,595円~36,728円](24年12月高値40,398円からの下げ半値戻り~61.8%戻り)が想定されます。これまでのところ、4月からの戻り高値は34,758円(4/18)です。
同レンジでは、大量の「やれやれの売り」が待ち構えていると思われます。4月7日に底打ちした可能性は高いと思われますが、(24年8月底直後のような)V字型回復は期待薄でしょう。戻り売りをこなし、上昇基調が強まるまで一定の時間が必要でしょう。
(オルタナティブ・カウント)
30,792円を下抜くと以下の波動カウントに切り替えます。
24年8月からの上昇第(5)波は40,398円(12/27高値)を以て終わり─”truncated fifth”(短縮された5波)─プライマリー級の➃波による調整が進行中とみられます。この場合日経平均は、いずれ2万7000円処(PBR1倍水準)を試す可能性があります。
[予想PER別の日経平均水準]
4月21日の日経平均予想PERは13.87倍、予想EPSは2471円でした。過去最高のEPSは2564円(2/13)です。
なお歴代3位の下げとなった4月7日のPER(12.59倍)は、24年8月5日「令和のブラックマンデー」の13.01倍を下回りました。

[NYダウ・S&P500]

【日足 エリオット波動分析】
昨年末に想定した通り、NYダウの調整規模は22年10月以降最大に拡大しています。4月7日には一時36,611ドルまで下げ、22年から上昇の半値押し[36,807ドル]に達しました。
足元の上昇は第(4)波、あるいは第(2)波によるリバウンド局面に位置付けられます。
200日MA(42,199ドル)付近までの戻り余地はあるものの─そのハードルは高くなった印象ですが─その後に到来する下落局面には引き続き注意が必要です。
なお200日MA水準まで戻る代わりに、横ばいの動き(トライアングルなど)が当面続く可能性もあります。もしそうなれば、現在は第(4)波であることの証左になります。
いずれにしても弱基調は続いており、今後数週間から数カ月の内に36,611ドルを下抜く展開が想定されます。
22年1月~10月の(A)波は22.4%下げました。(C)波はそれと同等か、より大きな下落スケールになると思われます。試みに最高値から22.4%下げる水準を求めると[34,977ドル]です。この付近には[34,930ドル](22年からの61.8%押し水準)があることからも、3万5000ドル処は中期下値目標として適当とみられます。

【S&P500週足 エリオット波動分析】
筆者の長期的な波動カウントは、22年1月高値(4818)以来、プライマリー級➃波による調整(A)-(B)-(C)が進行中というものです。そのうち(B)波は最高値を更新し続け、今年の高値を以て「イレギュラートップ」を終了しました。そこからは(C)波による下落が進行中とみられます。
➃波中の(A)波は27.84%下げました。(C)波も同率で下げるとすれば、下値メドは[4435]となります。
➃波が「エクスパンディッド・フラット」になる可能性にも留意しておかなければなりません。この場合には、(C)波安値は、(A)波安値[3491]を下抜くことになります。
(C)波の完了を以てプライマリー級➃波のすべてが完成し、数年単位の強気トレンド(プライマリー級の第➄波)が開始されるでしょう。ハイテク株で構成されるナスダックとは違い、ハイテク株と非ハイテク株のハイブリッドであるS&P500は、いずれ最高値を更新する可能性もありそうです。
4835(4/7安値)からのリバウンドのメドとして、[5491-5646](2月からの下落の50%-61.8%戻り)が注目されます(今のところは4月9日に付けた5481が戻り高値です)。現行リバウンドが仮に第(2)波とすれば、近々第(3)波による急落が始まることになります。
[ナスダック]

【ナスダック総合指数 週足 エリオット波動分析】
ナスダック総合指数(以下、ナスダック)は、24年12月安値(20,204)からサイクル級の調整が進行中とみられます。
21年~22年のプライマリー➃波の下げ率(37.77%)は、ほぼフィボナッチ比率(38.2%)でした。
今後1~2年という期間でみると、 [12,527] (24年12月高値から38%下げる水準)へ下押す可能性もあるでしょう。
さらに、先々➃波安値[10,088]への下値試しとなる可能性にも留意するべきでしょう。サイクル級の調整は、プライマリー級のそれよりも一つ上の波動等級(ディグリー)であり、ディグリーが大きくなるに従い調整スケールも大きくなります。
14,784(4/7安値)から第(2)波によるリバウンドが展開していますが、それはまだ続いているかもしれません。もっとも、リバウンド完了後には第(3)波の下落によって、14,784を下抜く可能性に注意が必要です。



【時間足 エリオット波動分析】
14,784(4/7安値)からは第(2)波によるリバウンドとみられます。
この第(2)波は、2月からの下げに対する50%-61.8%を引き返すとみられます。この見方によると、想定される上値レンジは[17,447-18,075]です。想定レンジ上限からやや上に、第(1)波のレッサー・ディグリー4波高値18,281(3/25)、200日MA(18,368)などがあります。今のところ4月安値からの戻り高値は17,202(4/9)にとどまっています。
この波動カウントによれば、第(2)波リバウンドを経て第(3)波の下落が続くことになります。そして、この第(3)波は14,784を明確に下抜く見込みです。
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
151.899円(22/10/21)からⓍ波「円高局面」が進行中です。このⓍ波により米ドル/円(ドル/円)は、2028年4月頃までレンジ相場を形成する、というのが基本シナリオ。24年7月の161.938円は、15年6月・125.860円から9年目に付けた「8年サイクル高値」とみられます。
22年10月以来のⓍ波が描くパターンとして大きくは、➀[ランニング・トライアングル]、➁[エクスパンディッド・フラット]、これら二通りの可能性があります。
➀の場合、現行C波はA波安値(127.158円)を下回りません。C波は三波で構成され、2011年からの上昇チャネルのセンターライン(➀)が強いサポートになるでしょう。
➀の水準は136.425円(4月)に位置します。
➁の場合は、現行C波(五波構成)はチャネル下限(➁)を目指すような、より大きなドル安・円高が見込まれます。➁の水準は116.800円(4月)です。

【週足 エリオット波動分析】
161.938円(24/7/3)からはC波によるドル安・円高トレンドです。月足分析で記したB波[トライアングル]説によれば、C波は三波構成(ⓐ-ⓑ-ⓒ)になります。158.825円(1/10)から、ⓒ波によるドル安・円高が進行中とみられます。
4月21日にドル円は141円をNY市場終値で割り込み、過去2年間にわたるチャネルから下放れ始めました。この動きにより、短期的には140円大台を、さらに24年9月の139.565円を試すでしょう。
今月から来月にかけて[138.517円-136.452円]を試すことになってもおかしくないでしょう。
[138.517円]…ⓐ波とⓒ波が等しく下がる水準
[136.452円]…24年7月から9月までドル/円下落幅と、今年1月からのドル/円下落幅が等しい
ヘッド・アンド・ショルダーズなら1ドル=125円~120円も
139.565円をNY市場終値で下回ると、ヘッド・アンド・ショルダーズ型天井完成が確認されます。
そうなると➀[ランニング・トライアングル]説の現実味が薄れ、それに代わり、今後は1ドル=125円~120円を目指す、という見方が優勢になります。

【日足 エリオット波動分析】
151.191円(3/28)から、第3波によるドル安・円高が進行中とみられます。
この波動カウントが正しければ、第3波は139.565円(9/16)を短期的にも試し、おそらくそれを下回るでしょう。なお第1波と第3波が等しく下がる水準は[138.859円]です。

金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[146.107円]です。

投機筋の円買い持ち高が過去最大に(2025年4月15日時点)
IMM通貨先物市場で、投機筋(非商業部門)の円買い持ち高は2週続けて急増しました。円買い持ちは前週の128.07億ドルから151.08億ドルと過去最大の水準を更新しました。

[ドルインデックス(ドル指数)]

【週足 エリオット波動分析】
4月21日、ドル指数は一時97.921と3年ぶりドル安水準をさらに更新しました。チャート節目の[97.939](08年からのドル高に対する38.2%戻り水準)に達しており、ドル安はいったん小休止する可能性があります。この場合、C波中マルiv波のリバウンド局面を迎えるでしょう。
もっともC波自体はまだ続いているとみられ、遠からずC波中マルv波のドル安が到来するでしょう。
22年9月~23年7月のA波において、ドル指数は10カ月で13.2%減価しました。C波も同様と仮定すると、今年11月頃にドル指数が[95.632]まで下げる可能性を指摘できます(時期は速まるかもしれません)。
なおA波とC波が同幅下げるとすると[94.976]が得られます。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
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