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【株価指数】主要株価指数の相関関係は?

2025/04/09 08:49

【ポイント】
・8日の日経平均は上昇、NYダウは下落
・ただし、やや長い目でみれば日米株価指数の連動性は高い
・「トランプ関税」を主な材料にしており、今後も変動は大きそう⁉

8日の東京市場で日経平均は1,876円高で引けました。一方、NYダウは一時1,400ドル上昇したものの、320ドル安で引けました。

NYダウが下落に転じたのは、ホワイトハウスが相互関税の実施を明言したため。USTR(米通商代表部)のグリア代表は「トランプ大統領は相互関税に例外はないことを明確にしている」と発言(日本時間9日午前0時ごろ)。この辺りから株価が下げに転じ、やや落ち着き始めていたVIX指数も急上昇しました(※後述)。さらに、レビット報道官が中国に対する相互関税が104%になると明言(同午前1時45分ごろ)、株価の下落に拍車をかけたようです。

8日の日米株価の動きは終わってみれば真逆でした(日経平均は上昇、NYダウは下落)。もっとも、やや長い目でみれば、日米の株価指数には高い相関があります。

23年以降の週足での相関係数は、日経平均とNYダウで0.86、S&P500で0.90、ナスダックで0.94(日経平均がハイテク株にけん引されている証し?)。FTSE100と日米の主要株価指数との相関係数に比べれば、いずれも高いと言えそうです。

主要株価指数 相関係数

なお、23年1月以降の主要株価のパフォーマンスは、24年半ばまでは日経平均がNYダウやS&P500をアウトパフォームしていましたが、昨年8月の日経平均急落でS&P500に対するアドバンテージが消滅。その後は日経平均とS&P500はほぼ重なった動きとなっています(23年1月6日=100とすれば、25年4月8日時点の日経平均は127.1、S&P500は127.9)。

主要株価指数

※8日のVIX指数は終値ベースでは、7日や前営業日の4日の水準を上回りました。あらゆるマーケットが「トランプ関税」という共通の材料で動いており、まだしばらくはボラティリティ(変動)の大きい状況が続きそうです。

VIX
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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