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リスクオフで円が堅調

2025/03/31 08:58

【ポイント】
・主要国の株価が軟調に推移すれば、リスクオフは一段と強まる可能性も
・トランプ政権による関税について追加報道が出てくるか

(欧米市場レビュー)

28日、欧米時間の外為市場ではが堅調に推移。一時米ドル/円は149.649円、ユーロ/円は162.041円、豪ドル/円は94.077円、NZドル/円は85.476円へと下落しました。米国株が下落するなか、リスクオフ(リスク回避)が強まったことが円のプラス材料になりました。

(本日の相場見通し)

28日の米株式市場では主要な株価指数が総じて下落。ダウは前日比715.80ドル安(-1.69%)の41,583.90ドル、ナスダックは同481.04ポイント安(-2.70%)の17,322.99ポイント、S&P500は同112.37ポイント安(-1.97%)の5,580.94ポイントで取引を終えました。トランプ政権による関税や米国のスタグフレーションへの懸念が米国株への下押し圧力となり、ダウは一時770ドル近く下落しました。

本日の『ファンダメ・ポイント』は、[【株価指数】4月2日、トランプ関税発動へ]です。

本日は、米国など主要国の株価動向が材料になりそうです。日経平均や中国株、欧州や米国株が軟調に推移すれば、リスクオフが一段と強まるとともに、が堅調に推移する可能性があります。その場合、米ドル/円やユーロ/円、豪ドル/円などは下値を試す展開が考えられます。

米国の3月シカゴ購買部協会景気指数3月ダラス連銀製造業景況指数が本日発表されます(それぞれ日本時間22:45と23:30)。

市場予想は以下の通り。( )は前月の実績です。業況判断の分かれ目はそれぞれ、50とゼロです。
・シカゴ購買部協会景気指数:45.0(45.5)
・ダラス連銀製造業景況指数;なし(マイナス8.30)

シカゴ購買部協会景気指数などが市場予想と比べて弱い結果になれば、米景気の先行きへの懸念が市場で強まる可能性があります。その場合、リスクオフにつながるかもしれません。

トランプ政権による関税について追加報道が出てくるかにも注目です。トランプ政権は4月2日に相互関税の詳細を発表するとしています。また、米国製以外の全ての自動車に対して25%の関税を課す措置を4月2日に発動し、3日午前0時1分(日本時間同日午後1時1分)から新たな関税の徴収を開始する予定です。

追加報道により、関税が課される可能性が高まる国・地域の通貨には下落圧力が加わりそうです。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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