マネースクエア マーケット情報

トランプ大統領とプーチン大統領が本日18日に会談

2025/03/18 09:16

【ポイント】
・米ロ首脳会談では停戦に向けて進展が見られるか
・豪中銀総裁補が市場の追加利下げ観測をけん制

(欧米市場レビュー)

17日、欧米時間の外為市場ではが軟調に推移。ユーロ/円は一時162.985円へと上昇し、1月27日以来の高値を記録。米ドル/円は149.248円、豪ドル/円は95.299円、NZドル/円は86.844円へと上昇する場面がありました。米国の主要な株価指数が堅調に推移するなか、リスクオン(リスク選好)が強まったことが、円の重石となりました。

対円を除いて米ドルも軟調。リスクオンや米国の長期金利(10年物国債利回り)の低下が米ドルの重石となり、一時米ドル/カナダドルは1.42723カナダドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.09243ドル、豪ドル/米ドルは0.63859米ドル、NZドル/米ドルは0.58223米ドルへと上昇。豪ドル/米ドルは2月24日以来、NZドル/米ドルは24年12月10日以来の高値をつけました。

(本日の相場見通し)

米国のトランプ大統領とロシアのプーチン大統領の電話会談が本日行われる予定です。会談では米国が提案したウクライナとの停戦案について協議されるとみられます。

トランプ大統領は17日、SNSに「明日の朝、ウクライナ戦争についてプーチン大統領と話す予定だ。最終提案の多くに合意しているが、まだ問題は残っている」と投稿しました。

会談でウクライナとロシアの停戦に向けて進展が見られるかどうかに注目。進展が見られた場合、欧州の地政学リスクが後退するとともに、ユーロが堅調に推移しそうです。

また、リスクオンが一段と強まる可能性があります。その場合にはが軟調に推移して、豪ドル/円やNZドル/円などのクロス円は上値を試す展開になりそうです。

***

米国の2月の住宅着工件数や建設許可件数、鉱工業生産が本日発表されます。

市場予想は以下の通り。( )は前回の実績です。
・住宅着工件数(年率換算):138.5万件(136.6万件)
・建設許可件数(年率換算):145.0万件(148.3万件)
・鉱工業生産(前月比):0.2%(0.5%)

これらの経済指標が市場予想からかい離する結果になれば、材料になる可能性があります。市場予想を下回る結果だった場合、米景気の先行きへの懸念が強まるとともに、米ドルにとってマイナスになるかもしれません。

***

RBA(豪中銀)は前回2月17-18日の政策会合で0.25%利下げすることを決定し、政策金利を4.35%から4.10%へと引き下げました。市場では、RBAは5月に追加利下げを実施して12月末までに5月を含めて3回利下げを行うとの観測があります。

RBAのハンター総裁補は18日のシドニーでの講演で「RBAは追加利下げについて市場(の見方)よりも依然として慎重だ」と述べ、市場の追加利下げ観測をけん制しました。このことは、豪ドルにとってプラスになりそうです。

ハンター総裁補はまた、「豪州の24年10-12月期の家計消費の回復は一時的なものではない」との認識を示しました。ただし、「RBAが2月の金融政策報告で示した(経済やインフレの)中心的な予測には高い不確実性がある」とし、「米国の(トランプ政権の)政策決定が世界経済や豪州の経済活動・インフレに及ぼす影響を注視している」と語りました。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

  • 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
  • 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
  • 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
  • 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。
topへ