エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※2月21日更新
2025/02/21 09:35
宮田レポート(短期アップデート)/250221_miyata.pdf
[日経平均]
【当面の想定レンジ】 35,000~42,000円
[NYダウ・S&P500]
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 38,000~45,000ドル
(S&P500) 5000~6200
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 18,000~20,200
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 139.000~154.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 99.578~109.881
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
2025年に日経平均は、インターミディエイト級第(5)波の上昇によって最高値を更新するでしょう。そのターゲットは[4万3000円-4万5000円]です※。
この第(5)波上昇を以て、コロナショック底以来5年間にわたる強気相場(プライマリー第➂波)は完成し(『黄金の3年間』完結)、その後はプライマリー第➃波による停滞局面に移るでしょう。
24年7月以来のインターミディエイト級第(4)波の調整は続いているとみられます。
この見方によると、第(5)波上昇が始まる前に、日経平均は(4)-C波によって下押しし、24年8月底に次ぐ二番底を付けるでしょう。38,401円を割ると、C波による下げが鮮明になるでしょう(後述)。
※2025年の日経平均予想レンジは[3万5000円-4万5000円]です。

[予想PER別の日経平均水準]

2月20日の日経平均予想EPSは2553円。過去最高は2564円(2/13)です。

【時間足 エリオット波動分析】
40,398円(12/27高値)からは、第(4)波「シンメトリカル・トライアングル」(A-B-C-D-E)における、C波の下落に当たります。このC波によって、日経平均は24年8月底に次ぐ二番底を付ける、と見込まれます。
38,401円(2/3安値)を割ると弱気トリガーが発動されます(2月20日は一時38,468まで下げる場面がありました)。そうなると日経平均の下落基調はさらに強まり、次は38,055円(1/17安値)を試す展開となりそうです。
24年10月初旬から今年1月まで日経平均の安値は切り上がってきました。この「安値切り上げ」基調は38,055円を下回ると途切れ、そうなると日経平均の下振れリスクはさらに高まるでしょう。3月中にも24年9月安値の35,247円を一時的に下回る可能性があります。
ただし38,401を維持しつつ39,681円を上回ると、弱気見通しはいったんキャンセルされます。
さらに40,279円をも上抜くと、24年8月安値から既に第(5)波による上昇が進行中、というカウントに変更します(チャート下部に、[Alt]で表示しています)。
[NYダウ・S&P500]

【日足 エリオット波動分析】
NYダウは、22年10月安値(28,660ドル)以来の上昇(B)波を45,073ドル(12/4高値)で完成し、(C)波の下落局面に突入した可能性が高い、とみています。それは先々、22年10月以降で一度もなかった大きなスケールの調整に発展していくでしょう。
22年1月~10月の(A)波は22.4%下げました。(C)波はそれと同等か、あるいはより大きな下落スケールになると思われます。
今後数カ月内の下値ターゲットとして注目される水準は、24年4月安値(37,611ドル)です。これは[エンディング・ダイアゴナル]開始点の水準のことで、この時点におけるNYダウの高値からの下げ率は16.5%です。
[オルタナティブ・カウント]
41,844ドル(1/13安値)から第(ⅴ)波による上昇が進行中です。この見方によるとNYダウは今後、[45,244ドル]、[45,575ドル]、さらに[46,456ドル]へ上昇する可能性があります。これら上値メドを達成後に調整局面が始まるでしょう。

【S&P500日足 エリオット波動分析】
2月18日、S&P500は過去最高値を更新しました。この動きにより、直近の波動カウントを以下のように改めます。
24年12月高値・6099からは「トライアングル」による第(iv)波とみられます。このもみ合いパターンは、6003(2/12安値)を以て完成し、そこからの上昇は第(v)波に位置付けられます。
2月19日には一時6147と連日で最高値を更新しました。なおこの水準は、想定上値レンジ[6145-6161]内に収まっており、短期的にもS&P500がピークアウトするかに注目です。
[6145]…22年1月~10月の下げ幅に対し倍返し水準のこと
[6161]…1929年天井からの長期レジスタンスライン
今後6003を一時的にも下回ると弱気トリガー。第(v)波終了及び、調整局面入りの暗示となります。
一方6003を維持する限り、上値試しの地合いは続くでしょう。

【時間足 エリオット波動分析】
S&P500は最高値を更新しましたが、ダウ30種平均はまだそうなっていません。ダウ30の最高値は24年12月4日です。このような「未確認」は他にも、ダウ輸送株平均(最高値11月25日)、ダウ公共株平均(同11月27日)、 NYSE総合指数(最高値24年11月29日)、などにみられます。「未確認」は、米株相場が天井圏にあることを示唆するものです。
NYダウに戻ると、45,054ドル(1/31高値)からマルiii波による下落が始まった可能性があります。この可能性は、短期的に43,879ドル(2/3安値)を終値ベースで下回ることにより高められます。
(オルタナティブ・カウント)
41,844ドル(1/13安値)から第(v)波による上昇が進行中です。第(v)波-第i波を45,054ドル(1/31高値)で終え、足元は第ii波の調整にあります。この調整を終えるとNYダウは、第iii波の上昇により最高値を更新するでしょう。
[ナスダック]

【週足 エリオット波動分析】
22年12月安値(10,207)以来の上昇は、プライマリー級の第➄波とカウントされます。
この波動カウントによれば、第➄波は五波構成((1)~(5))です。24年8月安値15,708からの第➄-(5)波による上昇が完了すると、長期上昇トレンド自体も終了します。
24年7月に頭打ちとなったSOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)は足元、「上昇ウェッジ」(弱気パターン)下辺からの下放れ局面に入っています。それは遠からず24年8月安値を下回るでしょう。
ナスダックは19,415(2/12安値)から第5波上昇局面、とみられます(後述)。
この「最後の上昇」を終えるとナスダックは、サイクル級の調整に入っていくでしょう。ひとたびサイクル級の調整に入れば、調整規模は大きく、期間は長くなることが想定されます。



【時間足 エリオット波動分析】
直近、ナスダック100が史上最高値を更新しました。ナスダック100の強地合いが継続すれば、ナスダック総合指数の高値更新も視野に入ります。
ナスダック総合指数において、24年12月高値(20,204)から19,415(2/12安値)までの保ち合いを、「トライアングル」(=第(5)波中の第4波) と読めます(24年8月~9月の第2波「ジグザグ」と交互になりました)。今は19,415を起点とする、第5波の上昇が進行中です。
するとナスダック総合指数は、第5波により20,204を上回り、[20,459]を試す展開となりそうです。
[20,459]…24年8月からの第(5)波(インターミディエイト級)の長さが、第(3)の長さの0.618倍になる水準
この先19,415を維持する限り、第5波による上値試しの展開は続くでしょう。
一方19,415を下回ると弱気トリガー、本格的な調整スタートの可能性が高まります。
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
151.899円(22/10/21)からⓍ波「円高局面」が進行中です。このⓍ波により米ドル/円(ドル/円)は、2028年4月頃までレンジ相場を形成する、というのが基本シナリオ。なお24年7月の161.938円は、15年6月・125.860円から9年目に付けた「8年サイクル高値」とみられます。
22年10月以来のⓍ波が描くパターンとして大きくは、➀[ランニング・トライアングル]、➁[エクスパンディッド・フラット]、これら二通りの可能性があります。
➀の場合、現行C波はA波安値(127.158円)を下回りません。C波は三波で構成され、2011年からの上昇チャネルのセンターライン(➀)が強いサポートになるでしょう。
➀の水準は135.910円(2月)に位置します。
➁の場合は、現行C波(五波構成)はチャネル下限(➁)を目指すような、より大きなドル安・円高が見込まれます。➁の水準は116.280円(2月)です。

【週足 エリオット波動分析】
161.938円(7/3)からはC波によるドル安・円高トレンドです。月足分析で記したB波[トライアングル]仮説によれば、C波は三波構成(ⓐ-ⓑ-ⓒ)になります。
今週足は、一目均衡表(週足ベース)の雲から明確に下放れています。週足が雲を下回るのは24年9月下旬以来初めてのことで、中期的な円高トレンド入りが示されています。
158.825円(1/10)からⓒ波によるドル安・円高が進行中、とみられます。
ドル/円はおそらく今後数カ月内に、24年9月の139.565円を下抜くことが予想されます。その際は以下がⓒ波ターゲットとして注目できます。
[138.517円]…ⓐ波とⓒ波が等しく下がる水準
[136.452円]…24年7月から9月までドル/円下落幅と、今年1月からのドル/円下落幅が等しい

【日足 エリオット波動分析】
直近、1ドル=149円台前半までドル安・円高が進んでいます。
目先的にも148.621円(12/3)を試す局面となっていますが、それを割ると、次は[146.922円] (9月からのドル/円上昇の61.8%戻り)試しが視野に入ります。

金利差からのドル/円推計値
2月20日、日本国債10年物(JGB10年)は一時1.440%(約15年ぶり高水準)へ一段と上昇しました。引き続き1.515%-1.615%へ上昇する可能性があります。今後も日米金利差の縮小が想定されます。
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[146.613円]です。

投機筋の円買い持ち高は2週連続増加(2025年2月11日時点)
IMM通貨先物市場で、投機筋(非商業部門)の円買い持ち高は、前週の15.5億ドルから44.8億ドルへ増えました。円買い持ち高の増加は2週連続です。
ちなみに足元の米ドル/円は、52週MA(152.470円)を明確に下回っています。それをきっかけに、投機筋は今後も円買いポジションを積み上げるかもしれません。

[ドルインデックス(ドル指数)]

【週足 エリオット波動分析】
110.176(1/13高値)を以て24年9月からのB波-ⓒ波は終わり、C波によるドル安トレンドが始まった、とみられます。
109.881(2/3高値)からマルiii波によるドル安が進行中です。2月20日には一時106.338まで下げ、B波-ⓒ波の38.2%押し[106.349]を達成しました。
ドル指数の下値試しは今後も続き、次は24年12月6日安値の[105.420]を試すとみられます。
22年9月~23年7月のA波において、ドルは10カ月で13.2%減価しました。このA波の期間と下落率は、C波を考える上で参考になるでしょう。
筆者はドル指数が今年中に、23年安値[99.578]を大きく下回る可能性をみています。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
[日経平均]
【当面の想定レンジ】 35,000~42,000円
[NYダウ・S&P500]
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 38,000~45,000ドル
(S&P500) 5000~6200
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 18,000~20,200
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 139.000~154.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 99.578~109.881
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
2025年に日経平均は、インターミディエイト級第(5)波の上昇によって最高値を更新するでしょう。そのターゲットは[4万3000円-4万5000円]です※。
この第(5)波上昇を以て、コロナショック底以来5年間にわたる強気相場(プライマリー第➂波)は完成し(『黄金の3年間』完結)、その後はプライマリー第➃波による停滞局面に移るでしょう。
24年7月以来のインターミディエイト級第(4)波の調整は続いているとみられます。
この見方によると、第(5)波上昇が始まる前に、日経平均は(4)-C波によって下押しし、24年8月底に次ぐ二番底を付けるでしょう。38,401円を割ると、C波による下げが鮮明になるでしょう(後述)。
※2025年の日経平均予想レンジは[3万5000円-4万5000円]です。

[予想PER別の日経平均水準]

2月20日の日経平均予想EPSは2553円。過去最高は2564円(2/13)です。

【時間足 エリオット波動分析】
40,398円(12/27高値)からは、第(4)波「シンメトリカル・トライアングル」(A-B-C-D-E)における、C波の下落に当たります。このC波によって、日経平均は24年8月底に次ぐ二番底を付ける、と見込まれます。
38,401円(2/3安値)を割ると弱気トリガーが発動されます(2月20日は一時38,468まで下げる場面がありました)。そうなると日経平均の下落基調はさらに強まり、次は38,055円(1/17安値)を試す展開となりそうです。
24年10月初旬から今年1月まで日経平均の安値は切り上がってきました。この「安値切り上げ」基調は38,055円を下回ると途切れ、そうなると日経平均の下振れリスクはさらに高まるでしょう。3月中にも24年9月安値の35,247円を一時的に下回る可能性があります。
ただし38,401を維持しつつ39,681円を上回ると、弱気見通しはいったんキャンセルされます。
さらに40,279円をも上抜くと、24年8月安値から既に第(5)波による上昇が進行中、というカウントに変更します(チャート下部に、[Alt]で表示しています)。
[NYダウ・S&P500]

【日足 エリオット波動分析】
NYダウは、22年10月安値(28,660ドル)以来の上昇(B)波を45,073ドル(12/4高値)で完成し、(C)波の下落局面に突入した可能性が高い、とみています。それは先々、22年10月以降で一度もなかった大きなスケールの調整に発展していくでしょう。
22年1月~10月の(A)波は22.4%下げました。(C)波はそれと同等か、あるいはより大きな下落スケールになると思われます。
今後数カ月内の下値ターゲットとして注目される水準は、24年4月安値(37,611ドル)です。これは[エンディング・ダイアゴナル]開始点の水準のことで、この時点におけるNYダウの高値からの下げ率は16.5%です。
[オルタナティブ・カウント]
41,844ドル(1/13安値)から第(ⅴ)波による上昇が進行中です。この見方によるとNYダウは今後、[45,244ドル]、[45,575ドル]、さらに[46,456ドル]へ上昇する可能性があります。これら上値メドを達成後に調整局面が始まるでしょう。

【S&P500日足 エリオット波動分析】
2月18日、S&P500は過去最高値を更新しました。この動きにより、直近の波動カウントを以下のように改めます。
24年12月高値・6099からは「トライアングル」による第(iv)波とみられます。このもみ合いパターンは、6003(2/12安値)を以て完成し、そこからの上昇は第(v)波に位置付けられます。
2月19日には一時6147と連日で最高値を更新しました。なおこの水準は、想定上値レンジ[6145-6161]内に収まっており、短期的にもS&P500がピークアウトするかに注目です。
[6145]…22年1月~10月の下げ幅に対し倍返し水準のこと
[6161]…1929年天井からの長期レジスタンスライン
今後6003を一時的にも下回ると弱気トリガー。第(v)波終了及び、調整局面入りの暗示となります。
一方6003を維持する限り、上値試しの地合いは続くでしょう。

【時間足 エリオット波動分析】
S&P500は最高値を更新しましたが、ダウ30種平均はまだそうなっていません。ダウ30の最高値は24年12月4日です。このような「未確認」は他にも、ダウ輸送株平均(最高値11月25日)、ダウ公共株平均(同11月27日)、 NYSE総合指数(最高値24年11月29日)、などにみられます。「未確認」は、米株相場が天井圏にあることを示唆するものです。
NYダウに戻ると、45,054ドル(1/31高値)からマルiii波による下落が始まった可能性があります。この可能性は、短期的に43,879ドル(2/3安値)を終値ベースで下回ることにより高められます。
(オルタナティブ・カウント)
41,844ドル(1/13安値)から第(v)波による上昇が進行中です。第(v)波-第i波を45,054ドル(1/31高値)で終え、足元は第ii波の調整にあります。この調整を終えるとNYダウは、第iii波の上昇により最高値を更新するでしょう。
[ナスダック]

【週足 エリオット波動分析】
22年12月安値(10,207)以来の上昇は、プライマリー級の第➄波とカウントされます。
この波動カウントによれば、第➄波は五波構成((1)~(5))です。24年8月安値15,708からの第➄-(5)波による上昇が完了すると、長期上昇トレンド自体も終了します。
24年7月に頭打ちとなったSOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)は足元、「上昇ウェッジ」(弱気パターン)下辺からの下放れ局面に入っています。それは遠からず24年8月安値を下回るでしょう。
ナスダックは19,415(2/12安値)から第5波上昇局面、とみられます(後述)。
この「最後の上昇」を終えるとナスダックは、サイクル級の調整に入っていくでしょう。ひとたびサイクル級の調整に入れば、調整規模は大きく、期間は長くなることが想定されます。



【時間足 エリオット波動分析】
直近、ナスダック100が史上最高値を更新しました。ナスダック100の強地合いが継続すれば、ナスダック総合指数の高値更新も視野に入ります。
ナスダック総合指数において、24年12月高値(20,204)から19,415(2/12安値)までの保ち合いを、「トライアングル」(=第(5)波中の第4波) と読めます(24年8月~9月の第2波「ジグザグ」と交互になりました)。今は19,415を起点とする、第5波の上昇が進行中です。
するとナスダック総合指数は、第5波により20,204を上回り、[20,459]を試す展開となりそうです。
[20,459]…24年8月からの第(5)波(インターミディエイト級)の長さが、第(3)の長さの0.618倍になる水準
この先19,415を維持する限り、第5波による上値試しの展開は続くでしょう。
一方19,415を下回ると弱気トリガー、本格的な調整スタートの可能性が高まります。
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
151.899円(22/10/21)からⓍ波「円高局面」が進行中です。このⓍ波により米ドル/円(ドル/円)は、2028年4月頃までレンジ相場を形成する、というのが基本シナリオ。なお24年7月の161.938円は、15年6月・125.860円から9年目に付けた「8年サイクル高値」とみられます。
22年10月以来のⓍ波が描くパターンとして大きくは、➀[ランニング・トライアングル]、➁[エクスパンディッド・フラット]、これら二通りの可能性があります。
➀の場合、現行C波はA波安値(127.158円)を下回りません。C波は三波で構成され、2011年からの上昇チャネルのセンターライン(➀)が強いサポートになるでしょう。
➀の水準は135.910円(2月)に位置します。
➁の場合は、現行C波(五波構成)はチャネル下限(➁)を目指すような、より大きなドル安・円高が見込まれます。➁の水準は116.280円(2月)です。

【週足 エリオット波動分析】
161.938円(7/3)からはC波によるドル安・円高トレンドです。月足分析で記したB波[トライアングル]仮説によれば、C波は三波構成(ⓐ-ⓑ-ⓒ)になります。
今週足は、一目均衡表(週足ベース)の雲から明確に下放れています。週足が雲を下回るのは24年9月下旬以来初めてのことで、中期的な円高トレンド入りが示されています。
158.825円(1/10)からⓒ波によるドル安・円高が進行中、とみられます。
ドル/円はおそらく今後数カ月内に、24年9月の139.565円を下抜くことが予想されます。その際は以下がⓒ波ターゲットとして注目できます。
[138.517円]…ⓐ波とⓒ波が等しく下がる水準
[136.452円]…24年7月から9月までドル/円下落幅と、今年1月からのドル/円下落幅が等しい

【日足 エリオット波動分析】
直近、1ドル=149円台前半までドル安・円高が進んでいます。
目先的にも148.621円(12/3)を試す局面となっていますが、それを割ると、次は[146.922円] (9月からのドル/円上昇の61.8%戻り)試しが視野に入ります。

金利差からのドル/円推計値
2月20日、日本国債10年物(JGB10年)は一時1.440%(約15年ぶり高水準)へ一段と上昇しました。引き続き1.515%-1.615%へ上昇する可能性があります。今後も日米金利差の縮小が想定されます。
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[146.613円]です。

投機筋の円買い持ち高は2週連続増加(2025年2月11日時点)
IMM通貨先物市場で、投機筋(非商業部門)の円買い持ち高は、前週の15.5億ドルから44.8億ドルへ増えました。円買い持ち高の増加は2週連続です。
ちなみに足元の米ドル/円は、52週MA(152.470円)を明確に下回っています。それをきっかけに、投機筋は今後も円買いポジションを積み上げるかもしれません。

[ドルインデックス(ドル指数)]

【週足 エリオット波動分析】
110.176(1/13高値)を以て24年9月からのB波-ⓒ波は終わり、C波によるドル安トレンドが始まった、とみられます。
109.881(2/3高値)からマルiii波によるドル安が進行中です。2月20日には一時106.338まで下げ、B波-ⓒ波の38.2%押し[106.349]を達成しました。
ドル指数の下値試しは今後も続き、次は24年12月6日安値の[105.420]を試すとみられます。
22年9月~23年7月のA波において、ドルは10カ月で13.2%減価しました。このA波の期間と下落率は、C波を考える上で参考になるでしょう。
筆者はドル指数が今年中に、23年安値[99.578]を大きく下回る可能性をみています。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
- 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
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