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NY連銀製造業景気指数に市場が反応!?

2024/09/16 08:48

【ポイント】
・米経済指標で市場のFRB利下げ観測が変化するか
・講演でECBの追加利下げ時期についての手がかりが提供されるか
・日本の祝日で市場の流動性が低下

(欧米市場レビュー)

13日、欧米時間の外為市場では、米ドルが軟調に推移。米ドル/円は一時140.260円へと下落し、23年12月下旬以来の安値を記録。ユーロ/米ドルは1.10967ドル、英ポンド/米ドルは1.31529ドルへと上昇する場面がありました。米WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)紙と英FT(フィナンシャル・タイムズ)紙が17-18日のFOMC(米連邦公開市場委員会)について、「利下げ幅が0.25%になるか、0.50%になるか予断を許さない」と報じました。0.50%幅の利下げ観測が市場で再び強まり、そのことが米ドルの重石となりました。

(本日の相場見通し)

FRB(米連邦準備制度理事会)は17-18日のFOMCで利下げすると市場は予想しています。利下げ幅について市場の見方は割れており、CMEのFedWatchツールによると、13日時時点で市場が織り込む利下げの確率は、0.25%幅が50%、0.50%幅が50%です。

米国の9月NY連銀製造業景気指数が本日発表されます(日本時間21:30)。NY連銀製造業景気指数の市場予想はマイナス4.0と、8月のマイナス4.7から改善するものの、業況判断の分れ目であるゼロを引き続き下回るとみられています。市場予想を下回る結果になれば、FOMCでの0.50%幅の利下げ観測が市場で強まるかもしれません。その場合には米ドルが軟調に推移して、米ドル/円や米ドル/カナダドルは下値を試し、一方でユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは上値を試す展開になりそう。英ポンド/米ドルは、1.32638ドル(8/27高値)が上値メドです。

本日、ECB(欧州中銀)のデギンドス副総裁とレーン専務理事イタリア中銀のパネッタ総裁が講演します。講演でECBの追加利下げのタイミングについての手がかりが提供されれば、ユーロが反応しそうです。

15日にトランプ氏の近くで発砲音があり、FBI(米連邦捜査局)は暗殺未遂として捜査しているもようです。状況次第では大統領選挙や為替相場に影響を与える可能性もあります。

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本日は日本が祝日のため、外為市場では参加者が減少して流動性が低下します。突発的なニュースや仕掛け的な動きなどが出てきた場合には値動きが増幅する可能性があり、注意は必要です

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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