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【PM】RBAは政策金利を据え置き、豪ドル堅調

2024/08/06 15:40

【ポイント】
・RBA(豪中銀)は会合で“利上げ”を検討
・RBA総裁は市場の“利下げ観測”をけん制

本日、RBA(豪中銀)は政策会合を開き、政策金利を4.35%に据え置くことを決定しました。据え置きは6会合連続です。

政策金利の据え置きは市場予想通りだったものの、RBA会合の結果発表後は豪ドルが堅調に推移して、豪ドル/円や豪ドル/米ドル、豪ドル/NZドルは上昇しました。RBAの声明や総裁会見がタカ派的な内容だったことで、RBAの利下げ観測が市場で後退したためと考えられます。

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RBAは声明で、「最近のデータは、(豪州の)インフレ率を目標に戻すプロセスは緩慢で不均一なことを示している」と指摘。「基調的なインフレ率(CPIトリム平均値)は依然として高過ぎる」とし、「インフレ率が目標レンジ内で持続的に推移するまでには、まだしばらく時間がかかる」との見方を示しました。

豪経済については、「経済活動の勢いは弱い」との見方が示され、また「家計消費の回復が予想よりも遅く、生産の伸びが引き続き鈍化し、労働市場が著しく悪化するリスクもある」とされました。

声明はまた、「経済データは、インフレの上振れリスクに引き続き警戒する必要性を裏付けている」とし、「(RBA)理事会は何も決定しておらず、何も排除していない」と改めて表明。今回新たに「インフレ率が目標レンジに向かって持続的に鈍化しているとの確信が得られるまで、政策は十分に(景気)抑制的である必要がある」が加えられました。

ブロックRBA総裁は会合後の会見で、「インフレ率が目標レンジに戻るまでに時間がかかりすぎるリスクは依然としてあり、(政策)金利はより長く高水準にとどまる必要がある」と指摘。本日の会合では「利上げを検討した」とし、「必要なら利上げを行う用意がある」と述べました。

ブロック総裁はまた、市場の利下げ(早ければ11月?)観測をけん制。「利下げは当面の議題ではない」、「近い将来の利下げは、理事会の考えと一致しない」、「今後6カ月のうちに利下げするとの市場の見方は、理事会とは一致しない」、「市場は先走っている」などと述べました。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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