ECBはタカ派的利下げ!? 次にはコミットせず
2024/06/07 07:15
【ポイント】
・ECB理事会は0.25%利下げ。次の利下げにはコミットせず
・必要な限り抑制的政策を続ける意向
・7月の利下げは議論せず!? 9月利下げを疑問視も
・スタッフのインフレ・経済見通しは上方修正
ECBは5-6日の理事会で0.25%の利下げを決定。中銀預金金利は4.00%から3.75%に下がりました。1人を除く全会一致で、関係者によればホルツマン・オーストリア中銀総裁が据え置きを支持したとのこと。
声明文では、インフレが25年になっても目標を上回り続けるとのスタッフ見通しが紹介され、「政策金利を必要な期間、十分に抑制的とする」意向が表明されました。また、今後の政策については、「データ次第で会合ごとに判断する」とし、「政策金利の特定の軌道に事前にコミットしない」と強調されました。

ラガルド総裁も会見で、「段階的な利下げのフェーズに入ったとは確信できない」と述べました。
関係者によれば、次回7月17-18日の理事会での利下げについてはほとんど議論されず、また(新たなスタッフ見通しが提供される)次々回9月11-12日の理事会での利下げについても、現時点では疑問視する声があったとのことでした。
*******
理事会後のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場は9月までの追加利下げを9割以上の確率で織り込んでいます。年内の3回目の利下げについては6割強の確率にとどまっています。

CPIが想定通り鈍化せず、また賃金の伸びが高止まりした状況が続けば、ECBの利下げ観測は一段と後退するかもしれません。
・ECB理事会は0.25%利下げ。次の利下げにはコミットせず
・必要な限り抑制的政策を続ける意向
・7月の利下げは議論せず!? 9月利下げを疑問視も
・スタッフのインフレ・経済見通しは上方修正
ECBは5-6日の理事会で0.25%の利下げを決定。中銀預金金利は4.00%から3.75%に下がりました。1人を除く全会一致で、関係者によればホルツマン・オーストリア中銀総裁が据え置きを支持したとのこと。
声明文では、インフレが25年になっても目標を上回り続けるとのスタッフ見通しが紹介され、「政策金利を必要な期間、十分に抑制的とする」意向が表明されました。また、今後の政策については、「データ次第で会合ごとに判断する」とし、「政策金利の特定の軌道に事前にコミットしない」と強調されました。

ラガルド総裁も会見で、「段階的な利下げのフェーズに入ったとは確信できない」と述べました。
関係者によれば、次回7月17-18日の理事会での利下げについてはほとんど議論されず、また(新たなスタッフ見通しが提供される)次々回9月11-12日の理事会での利下げについても、現時点では疑問視する声があったとのことでした。
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理事会後のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場は9月までの追加利下げを9割以上の確率で織り込んでいます。年内の3回目の利下げについては6割強の確率にとどまっています。

CPIが想定通り鈍化せず、また賃金の伸びが高止まりした状況が続けば、ECBの利下げ観測は一段と後退するかもしれません。
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