【株価指数】NYダウは史上初の4万ドルを達成するか
2024/05/13 07:30
【ポイント】
・米利下げ観測の高まりが株高を演出
・NYダウは史上初の4万ドルを達成するか
・日経平均は為替介入警戒感もあって出遅れ
・英FTSE100は最高値を更新中
先週(5/6- )のレビュー
先週は内外の株式市場で明暗を分けました。日経平均は6日休場の後に高く始まったものの、その後は揉み合い、やや軟調でした。他方、米国のNYダウ、S&P500、ナスダック100は堅調に推移。英国のFTSE100は最高値の更新を続けました。
3日に発表された4月の米雇用統計がやや弱めだったことでFRBの利下げ観測が改めて高まったため、米株は上昇してスタート。決算発表後のマイクロソフトやメタ(フェイスブック)などのIT株が引き続き相場をけん引しました。その後も、米新規失業保険申請件数の増加や消費者信頼感の低下などによりFRBの利下げ観測が高まり、米長期金利(10年物国債利回り)の低下もあって、米株が堅調でした。
FTSE100はエネルギー関連や医薬品、日用品など、景気循環に作用されにくいディフェンシブな銘柄が多いため、IT株がけん引した世界的な株高に出遅れ気味でした。しかし、ここにきて他の欧州株と同様に好調な米株などにキャッチアップしつつあるようです。
日経平均は欧米株価の上昇にけん引される形で底堅く推移したものの、為替介入に対する警戒感が重石になったようです。
今週(5/13- )の相場材料
NYダウは3月下旬に4万ドルに接近しましたが、手前ではね返されました。今週は史上初の4万ドルを示現できるでしょうか。カギを握るのが15日発表の米CPI(消費者物価指数)かもしれません。CPIの他にも、PPI(生産者物価指数)、小売売上高、鉱工業生産、住宅着工などと多くの経済指標が発表されます。
米CPIは今年1-3月分がいずれも市場予想を上振れし、都度利下げ観測の後退に繋がりました。インフレ率の低下に歯止めがかかりつつあるようにみえるだけに、4月CPIが大きな相場材料になるかもしれません。
市場では、FRBが今年9月と12月に利下げするとの見方が有力ですが、利下げ開始のタイミングや年内の利下げ回数に関する市場予想は変化しやすいだけに、今後の米経済指標を受けて市場予想がどう変化するか、要注目でしょう。米経済指標は、CPIの他にも、PPI(生産者物価指数)、小売売上高、鉱工業生産、住宅着工などと多く、金融政策の見通しに影響を与える可能性があります。
先週は堅調だった英米株に比べて揉み合いに終始した日本株が今週はキャッチアップできるかが注目されます。先週に続いて決算発表を受けた銘柄の選別が進みそうです。今週は、ソフトバンク、楽天、MUFGなど大手銀行グループの決算発表があります。そして、米ドル/円が上値を追う展開になった場合に、本邦当局が為替介入に踏み切るのかどうかも注目されます。
・米利下げ観測の高まりが株高を演出
・NYダウは史上初の4万ドルを達成するか
・日経平均は為替介入警戒感もあって出遅れ
・英FTSE100は最高値を更新中
先週(5/6- )のレビュー
先週は内外の株式市場で明暗を分けました。日経平均は6日休場の後に高く始まったものの、その後は揉み合い、やや軟調でした。他方、米国のNYダウ、S&P500、ナスダック100は堅調に推移。英国のFTSE100は最高値の更新を続けました。
3日に発表された4月の米雇用統計がやや弱めだったことでFRBの利下げ観測が改めて高まったため、米株は上昇してスタート。決算発表後のマイクロソフトやメタ(フェイスブック)などのIT株が引き続き相場をけん引しました。その後も、米新規失業保険申請件数の増加や消費者信頼感の低下などによりFRBの利下げ観測が高まり、米長期金利(10年物国債利回り)の低下もあって、米株が堅調でした。
FTSE100はエネルギー関連や医薬品、日用品など、景気循環に作用されにくいディフェンシブな銘柄が多いため、IT株がけん引した世界的な株高に出遅れ気味でした。しかし、ここにきて他の欧州株と同様に好調な米株などにキャッチアップしつつあるようです。
日経平均は欧米株価の上昇にけん引される形で底堅く推移したものの、為替介入に対する警戒感が重石になったようです。
今週(5/13- )の相場材料
NYダウは3月下旬に4万ドルに接近しましたが、手前ではね返されました。今週は史上初の4万ドルを示現できるでしょうか。カギを握るのが15日発表の米CPI(消費者物価指数)かもしれません。CPIの他にも、PPI(生産者物価指数)、小売売上高、鉱工業生産、住宅着工などと多くの経済指標が発表されます。
米CPIは今年1-3月分がいずれも市場予想を上振れし、都度利下げ観測の後退に繋がりました。インフレ率の低下に歯止めがかかりつつあるようにみえるだけに、4月CPIが大きな相場材料になるかもしれません。
市場では、FRBが今年9月と12月に利下げするとの見方が有力ですが、利下げ開始のタイミングや年内の利下げ回数に関する市場予想は変化しやすいだけに、今後の米経済指標を受けて市場予想がどう変化するか、要注目でしょう。米経済指標は、CPIの他にも、PPI(生産者物価指数)、小売売上高、鉱工業生産、住宅着工などと多く、金融政策の見通しに影響を与える可能性があります。
先週は堅調だった英米株に比べて揉み合いに終始した日本株が今週はキャッチアップできるかが注目されます。先週に続いて決算発表を受けた銘柄の選別が進みそうです。今週は、ソフトバンク、楽天、MUFGなど大手銀行グループの決算発表があります。そして、米ドル/円が上値を追う展開になった場合に、本邦当局が為替介入に踏み切るのかどうかも注目されます。
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- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
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