米ドル=160円台で為替介入??
2024/04/30 07:44
【ポイント】
・29日午前10時30分ごろに米ドル/円が160円を突破
・直後に155円ちょうど近辺まで下落
・神田財務官は「ノーコメント」
・米FOMCや雇用統計に対する反応に要注目
日本時間29日午前10時30分ごろに米ドル/円が160.135円をつけました。午後1時ごろに急落し、午後4時30分ごろに154.443円をつけました。
本邦当局が米ドル売り円買いの為替介入を実施したとの見方があるものの、神田財務官は介入の有無については「ノーコメント」としました。ただ、「投機による激しい、異常ともいえる変動が国民経済にもたらす悪影響には看過しがたいものがある。引き続き必要に応じて、適切な対応をして参りたい」と述べ、円安の動きをこれまで以上に強くけん制しました。
米ドル/円は29日朝の数時間で2円超上昇したため、当局の言う「過度な変動」に該当したのかもしれません。ただ、本邦当局が為替介入を行ったかどうかは、5月末に公表される「外国為替平衡操作の実施状況」を待つ必要がありそうです。
もっとも、日銀が緩和的な金融政策を継続する意向を表明し、一方で米FRBの利下げ観測は後退しています。「日米金融政策の違い」あるいは「金利差」というファンダメンタルズを反映すれば、米ドル/円に上昇圧力が加わるのは自然なことかもしれません。

米ドル/円の水準が日米のファンダメンタルズを正しく反映しているかどうかという議論はありえます。ただし、本邦当局が「水準ではない」と明言している以上、米ドル/円が改めて急激に上昇しなければ、為替介入を実施するのは難しいのかもしれません。
今週は、米FOMCや雇用統計の発表があり、米国サイドから米ドル/円の相場材料が出てきます。それらに米ドル/円がどう反応するのか。また、米ドル/円が上げ足を速めた場合に本邦当局がどう対応するのか。引き続き要注目でしょう。
・29日午前10時30分ごろに米ドル/円が160円を突破
・直後に155円ちょうど近辺まで下落
・神田財務官は「ノーコメント」
・米FOMCや雇用統計に対する反応に要注目
日本時間29日午前10時30分ごろに米ドル/円が160.135円をつけました。午後1時ごろに急落し、午後4時30分ごろに154.443円をつけました。
本邦当局が米ドル売り円買いの為替介入を実施したとの見方があるものの、神田財務官は介入の有無については「ノーコメント」としました。ただ、「投機による激しい、異常ともいえる変動が国民経済にもたらす悪影響には看過しがたいものがある。引き続き必要に応じて、適切な対応をして参りたい」と述べ、円安の動きをこれまで以上に強くけん制しました。
米ドル/円は29日朝の数時間で2円超上昇したため、当局の言う「過度な変動」に該当したのかもしれません。ただ、本邦当局が為替介入を行ったかどうかは、5月末に公表される「外国為替平衡操作の実施状況」を待つ必要がありそうです。
もっとも、日銀が緩和的な金融政策を継続する意向を表明し、一方で米FRBの利下げ観測は後退しています。「日米金融政策の違い」あるいは「金利差」というファンダメンタルズを反映すれば、米ドル/円に上昇圧力が加わるのは自然なことかもしれません。

米ドル/円の水準が日米のファンダメンタルズを正しく反映しているかどうかという議論はありえます。ただし、本邦当局が「水準ではない」と明言している以上、米ドル/円が改めて急激に上昇しなければ、為替介入を実施するのは難しいのかもしれません。
今週は、米FOMCや雇用統計の発表があり、米国サイドから米ドル/円の相場材料が出てきます。それらに米ドル/円がどう反応するのか。また、米ドル/円が上げ足を速めた場合に本邦当局がどう対応するのか。引き続き要注目でしょう。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
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