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【速報】米雇用統計、NFPは30.3万人増で景気堅調を示唆

2024/04/05 22:29

【ポイント】
・3月NFPは大幅増加、失業率は小幅低下
・長期金利は上昇し、6月利下げ観測はやや後退
・米ドル/円は上昇し、為替介入警戒感が高まりそう

米国の3月雇用統計は引き続き景気の堅調を示唆しました。長期金利(10年物国債利回り)は上昇し、米ドル/円も堅調でした。市場では引き続き「6月利下げ開始」との見方が根強いものの、今後の経済データ次第では、市場のメインシナリオが「FOMCは7月以降に利下げ開始」に変化するかもしれません。その場合は、長期金利や米ドル/円に上昇圧力が加わりやすくなりそう。ただ一方で、本邦当局による口先介入や実弾介入の可能性も高まりそうです。

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3月の雇用統計は、事業所調査のNFP(非農業部門雇用者数)が前月比30.3万人増と、市場予想(21.4 万人増)を大きく上回り、昨年5月以来の30万人超の増加幅となりました。

雇用統計NFP

時間当たり賃金は前年比4.1%増で、前月の4.3%増から伸びが鈍化。それでも、引き続きインフレ率(2月PCEコアは前年比2.8%)を上回りました(=実質賃金の伸びはプラス)。また、<雇用者数×週平均労働時間×時間当たり賃金>で求められる総賃金指数は前年比5.9%と、前月の5.3%から伸びが高まりました。


総賃金


家計調査に基づく失業率は3.8%と前月の3.9%から低下。ただ、失業率は昨年4月の3.4%を底にジリジリと上昇傾向にあるように見えます。労働参加率は62.7%と、2月まで3カ月連続での横ばいから上昇しました。

失業率

労働参加率
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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