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日銀の金融政策決定会合:米ドル/円の初期反応は?

2024/03/19 07:30

【ポイント】
・植田総裁就任後の7回の会合での初期反応をチェック
・前回は「物価目標達成の確度は・・高まっている」で米ドル/円下落
・欧州時間は「緩和的環境は続く」を重視して米ドル/円反発

本日19日の正午前後に日銀の金融政策決定会合の結果が判明、同午後3時30分から植田総裁の記者会見が行われます。植田総裁が就任した昨年4月以降今年1月までの7回の会合について、結果判明直後と総裁会見に対する市場の反応をみておきましょう。

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以下、会合当日とその前後日の計3営業日の米ドル/円のティック・チャートを逆時系列でみたもの。例外はあるものの、大まかにまとめると、「結果判明直後は米ドル/円が上昇、その後に反落するケースはあるものの、記者会見を受けて米ドル/円が上昇。記者会見前後から欧米市場が動き出すと、米ドル/円がさらに上昇」というパターン。

今年1月は、金融緩和継続の結果を受けて米ドル/円は上昇したものの、すぐに反落。植田総裁が会見で「物価目標達成の確度は少しずつ高まっている」と述べたことで米ドル/円は下落しました。ただ、欧州時間が始まってからは植田総裁の「マイナス金利解除後も緩和的環境は続く」との発言が重視されて、米ドル/円は反発しました。


今回は金融緩和修正の第一歩を踏み出す可能性が高く、市場がどう反応するか、要注目です。

※米ドル/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[注目の日銀会合!米ドル/円は方向性模索の相場付き]をご覧ください(マイページへのログインが必要です)。

◆24年1月23日
(植田総裁「マイナス金利解除後も緩和的環境は続く」)
米ドル円 24年1月

◆23年12月19日
(植田総裁が会見で「チャレンジング」の真意を説明)

米ドル円 23年12月

◆10月31日(長期金利の上限1.0%を「上限の目途(めど)」に)
米ドル円 23年10月

◆9月22日
米ドル円 23年9月

◆7月28日(長期金利の上限を0.5%から1.0%に引き上げ)
米ドル円 23年7月

◆6月16日
米ドル円 23年6月

◆4月28日(植田総裁就任後初の会合。結果判明は異例の13:00)
米ドル円 23年4月
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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