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メキシコ中銀は政策金利を据え置きへ、声明に注目

2024/02/08 08:50

【ポイント】
・日銀副総裁が金融緩和策修正のタイミングについての手がかりを示すか
・メキシコ中銀の声明で政策スタンスの変化が示唆されるか

(欧米市場レビュー)

7日の欧米時間の外為市場では、NZドルが堅調に推移。豪ドル/NZドルは一時1.06616NZドルへと下落し、23年12月7日以来、およそ2カ月ぶりの安値を記録。NZドル/円は90.626円、NZドル/米ドルは0.61191米ドルへと上昇する場面がありました。日本時間午前に発表されたNZの10-12月期の雇用統計が堅調な結果となり、それがNZドルの支援材料となりました。

米ドルは対円を除いて軟調。一時、米ドル/カナダドルは1.34544カナダドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.07785ドル、英ポンド/米ドルは1.26363ドルへと上昇しました。特に大きな材料はなく、ポジション調整が中心との見方があります。

(本日の相場見通し)

本日は、内田日銀副総裁が金融経済懇談会で講演し、その後会見します。金融経済懇談会は10時30分から始まり、内田副総裁の会見は14時30分から行われる予定です。講演や会見では、日銀の金融緩和策修正(マイナス金利の解除など)のタイミングについての手がかりが示されるのかどうかに注目です。早期の政策修正の観測が市場で強まる場合、が強含む可能性があります。

米国の先週分の新規失業保険申請件数が本日発表されます(日本時間22:30)。新規失業保険申請件数の市場予想は22.0万件と、前回の22.4万件から減少するとみられています。市場予想よりも良好な結果になれば、FRB(米連邦準備理事会)の早期の利下げ観測が後退する可能性があります。その場合には米ドルが堅調に推移して、米ドル/円や米ドル/カナダドルは上値を試し、一方でユーロ/米ドルや豪ドル/米ドルは下値を試す展開になりそうです。

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BOM(メキシコ中銀)は本日、政策会合を開きます(会合の結果は日本時間9日04:00発表)。

BOMは23年3月に利上げを行った後、前回12月まで6会合連続で政策金利を11.25%に据え置きました。政策金利は今回も据え置かれそうです。

その通りの結果になれば、BOMの声明で金融政策スタンスの変化が示唆されるかどうかに注目です。前回会合時の声明では、政策金利の据え置きは5人の政策メンバー全員一致だったことが明らかとなり、また「政策金利はしばらくの間、現在の水準に維持する必要がある」との見解が示されました。

市場では、早期に利下げが行われるとの観測があります。声明が利下げ観測を後退させるような内容になれば、メキシコペソが堅調に推移しそうです。

※メキシコペソ/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[メキシコペソ/円、もう一段の上値トライとなるか]をご覧ください(マイページへのログインが必要です)。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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