ECB理事会の注目ポイント
2024/01/25 07:56
【ポイント】
・3会合連続で現状維持が決定される可能性が高い
・ラガルド総裁らは夏場の利下げを示唆
・市場の早期利下げ観測をけん制か
本日25日、22:15にECB理事会の結果が判明、22:45からラガルド総裁の記者会見が始まります。
ECB理事会は3会合連続での現状維持を決定しそうです。24日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場が予想する今回の利下げ確率はほぼゼロ(2%程度)。利下げは1回につき0.25%幅を想定(以下同じ)。
同じくOISに基づけば、3月7日は15%、4月11日は63%、6月6日は179%(2回目の利下げを79%織り込み)。これまで多くのECB関係者が市場の利下げ観測をけん制する発言をしてきました。したがって、今回の理事会や総裁会見が改めて利下げ観測をけん制するかどうかが注目されます。
なお、ラガルド総裁は、17日にダボスで行われたBloombergのインタビューで、数人のECB関係者が夏の利下げを示唆していると水を向けられて、「その可能性は高いと思うが、データ次第なので明言はできない」と述べました。
■ユーロ/円のテクニカル分析は「ユーロ/円、『160.000円』を意識する相場付き」をご覧ください(マイページへのログインが必要です)。
18日に公表された前回理事会(12月13-14日開催)の議事要旨から当時の論点を確認しておきます。
*******
(市場の利下げ期待による)金融環境の緩和がインフレ抑制のプロセスを頓挫しかねないとの懸念が表明されました。
市場が予想する金利やインフレの軌道は、ECBスタッフの予測とはかなり食い違っているとの説明がありました。
これまでの利上げの効果は徐々に現れてきているが、その影響は24年序盤にピークを迎えると予想されていました。
足もとの経済データは予想を上回り、景気が大きく失速するとの懸念は緩和されました。しかし、引き続きテクニカル・リセッション(GDPが2四半期連続でマイナスとなること)の可能性は認識されていました(※)。
※ユーロ圏の昨年7-9月期GDPは前期比マイナス0.1%。1月30日に発表される10-12月期もマイナスが予想されています。
・3会合連続で現状維持が決定される可能性が高い
・ラガルド総裁らは夏場の利下げを示唆
・市場の早期利下げ観測をけん制か
本日25日、22:15にECB理事会の結果が判明、22:45からラガルド総裁の記者会見が始まります。
ECB理事会は3会合連続での現状維持を決定しそうです。24日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場が予想する今回の利下げ確率はほぼゼロ(2%程度)。利下げは1回につき0.25%幅を想定(以下同じ)。
同じくOISに基づけば、3月7日は15%、4月11日は63%、6月6日は179%(2回目の利下げを79%織り込み)。これまで多くのECB関係者が市場の利下げ観測をけん制する発言をしてきました。したがって、今回の理事会や総裁会見が改めて利下げ観測をけん制するかどうかが注目されます。
なお、ラガルド総裁は、17日にダボスで行われたBloombergのインタビューで、数人のECB関係者が夏の利下げを示唆していると水を向けられて、「その可能性は高いと思うが、データ次第なので明言はできない」と述べました。
■ユーロ/円のテクニカル分析は「ユーロ/円、『160.000円』を意識する相場付き」をご覧ください(マイページへのログインが必要です)。
18日に公表された前回理事会(12月13-14日開催)の議事要旨から当時の論点を確認しておきます。
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(市場の利下げ期待による)金融環境の緩和がインフレ抑制のプロセスを頓挫しかねないとの懸念が表明されました。
市場が予想する金利やインフレの軌道は、ECBスタッフの予測とはかなり食い違っているとの説明がありました。
これまでの利上げの効果は徐々に現れてきているが、その影響は24年序盤にピークを迎えると予想されていました。
足もとの経済データは予想を上回り、景気が大きく失速するとの懸念は緩和されました。しかし、引き続きテクニカル・リセッション(GDPが2四半期連続でマイナスとなること)の可能性は認識されていました(※)。
※ユーロ圏の昨年7-9月期GDPは前期比マイナス0.1%。1月30日に発表される10-12月期もマイナスが予想されています。
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- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
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