東日本大震災の経験
2024/01/03 07:37
この度の能登半島地震に際しまして、被害に遭われた方々、そして関係者の方々に謹んでお見舞い申し上げます。
お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、 一日も早い復旧・復興をお祈りいたします。
大規模な災害に際してマーケットの視点で語ることには大変心苦しいところがあります。ですが、マーケットはリアルタイムで動いているので、以下では東日本大震災の経験を確認しておきたいと思います。
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東日本大震災が発生したのは、11年3月11日14時46分です。日本の金曜日であり、株式および債券市場の終了直前でした。
米ドル/円は地震発生直後に一瞬上昇したものの、すぐに反転しました。震災発生前は83円近辺で推移していましたが、3月17日には一時76円近くまで下落。震災の被害に対して保険会社が補償金をねん出するために海外資産を売却して円転するとの観測が背景にありました。その後は米ドル/円はいったん反発したものの、80円近辺で推移しました(米ドル/円は11年11月4日に75円台前半で最安値をつけました)。


日経平均が大きく動いたのは、被害状況が徐々に明らかになった週明け14日と15日でした。15日に安値をつけた後は反発したものの、その後も震災発生前を下回る水準で推移しました。

日本の長期金利は地震発生直後から低下し、いったん反発した後は低下基調が続きました。13年4月の異次元の緩和により0.3%近くまで低下、さらには16年1月のマイナス金利導入により、長期金利もマイナスとなる場面がありました。

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今回の地震は元旦という、ある意味特殊な状況で発生しました。翌2日の海外市場は概ね「円安」で反応したようですが、そうした状況が継続するかどうか。4日以降に日本の市場がどう反応するか次第かもしれません。
東日本大震災では、原発が大きく被害を受けた点、民主党政権の対応が必ずしも適切でなかった点で、現在との比較にどの程度の意味があるのか不明です。ただ、「歴史は繰り返さないが韻を踏む(作家マーク・トウェインの言葉とされる)」を念頭に置いて今後の状況を見守りたいと思います。
お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、 一日も早い復旧・復興をお祈りいたします。
大規模な災害に際してマーケットの視点で語ることには大変心苦しいところがあります。ですが、マーケットはリアルタイムで動いているので、以下では東日本大震災の経験を確認しておきたいと思います。
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東日本大震災が発生したのは、11年3月11日14時46分です。日本の金曜日であり、株式および債券市場の終了直前でした。
米ドル/円は地震発生直後に一瞬上昇したものの、すぐに反転しました。震災発生前は83円近辺で推移していましたが、3月17日には一時76円近くまで下落。震災の被害に対して保険会社が補償金をねん出するために海外資産を売却して円転するとの観測が背景にありました。その後は米ドル/円はいったん反発したものの、80円近辺で推移しました(米ドル/円は11年11月4日に75円台前半で最安値をつけました)。


日経平均が大きく動いたのは、被害状況が徐々に明らかになった週明け14日と15日でした。15日に安値をつけた後は反発したものの、その後も震災発生前を下回る水準で推移しました。

日本の長期金利は地震発生直後から低下し、いったん反発した後は低下基調が続きました。13年4月の異次元の緩和により0.3%近くまで低下、さらには16年1月のマイナス金利導入により、長期金利もマイナスとなる場面がありました。

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今回の地震は元旦という、ある意味特殊な状況で発生しました。翌2日の海外市場は概ね「円安」で反応したようですが、そうした状況が継続するかどうか。4日以降に日本の市場がどう反応するか次第かもしれません。
東日本大震災では、原発が大きく被害を受けた点、民主党政権の対応が必ずしも適切でなかった点で、現在との比較にどの程度の意味があるのか不明です。ただ、「歴史は繰り返さないが韻を踏む(作家マーク・トウェインの言葉とされる)」を念頭に置いて今後の状況を見守りたいと思います。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
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