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豪ドル:RBAは利上げか!?

2023/11/07 08:54

【ポイント】
・RBA(豪中銀)が利上げするかどうか
・利上げした場合、RBAの声明で今後の追加利上げ観測が高まるか
・米FRB当局者の講演で金融政策の先行きについてのヒントが示されるか

(欧米市場レビュー)

6日の欧米時間の外為市場では、米ドルが堅調に推移。一時、米ドル/円は150.015円、米ドル/カナダドルは1.36973カナダドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.07119ドル、豪ドル/米ドルは0.64847米ドルへと下落しました。米国の長期金利(10年物国債利回り)が上昇したことが、米ドルの支援材料となりました。

本日7日の『ファンダメ・ポイント』は、[日米長期金利の上昇傾向は続くか]です。

(本日の相場見通し)

本日は、RBA(豪中銀)の政策会合が開かれます。会合の結果は日本時間12時30分に発表されます。

RBAは前回10月まで4会合連続で政策金利を4.10%に据え置きました。ただ、10月のRBA会合の議事録やブロックRBA総裁の発言はタカ派的であり、豪州の7-9月期CPI(消費者物価指数)は市場予想を上回りました(※)。

(※)10月の会合の議事録では、「インフレ率の目標への回帰が現在の(RBAの)予想よりも遅れることに対する理事会の許容度は低い」が追加されました。また、ブロック総裁は10月24日の講演で「インフレ見通しに大幅な上方修正があれば、追加利上げを躊躇(ちゅうちょ)しない」と述べました。豪州のCPIは前年比5.4%(市場予想:5.3%)、トリム平均値は同5.2%(同5.0%)でした。

これらを受けて、市場では本日の会合で0.25%の利上げが行われるとの見方が有力。利上げが決定されれば、豪ドルにとってプラスと考えられます。

RBAの声明の内容にも注目です。市場では、RBAは本日利上げして、12月以降にさらに利上げするとの観測もあります。声明がこの観測を高めるような内容になれば、豪ドルは上値を試す展開となり、豪ドル/円や豪ドル/米ドル、豪ドル/NZドルは上昇する可能性があります。

※豪ドル/NZドルのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[注目の豪中銀会合!豪ドル/NZドルの動向は?]をご覧ください(マイページへのログインが必要です)。

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本日は、FRB(米連邦準備制度理事会)当局者の発言機会が多くあります。ウォラーFRB理事やシュミッド・カンザスシティー連銀総裁、ローガン・ダラス連銀総裁、ウィリアムズNY連銀総裁が講演する予定です。

ウォラー理事らが講演でFRBの金融政策の先行きについてのヒントを示せば、市場が反応する可能性があります。FRBの利上げはすでに打ち止めとの市場の観測を一段と高めるような発言をウォラー理事らがすれば、米ドルが軟調に推移しそうです。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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