【PM】RBAは政策金利の据え置きを決定
2023/09/05 14:20
【ポイント】
・政策金利の据え置きは市場予想通りの結果
・RBA声明の内容は、8月会合時から大きな変化なし
RBA(豪中銀)は本日、政策金利を4.10%に据え置くことを決定。据え置きは3会合連続です。今回の会合は、17日に任期満了を迎えるロウRBA総裁にとって最後の会合でした。
政策金利の据え置きは市場予想通りの結果だったこともあり、豪ドル/円や豪ドル/NZドルの初期反応は限定的でした。
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RBAの声明の内容は、前回8月1日の政策会合時から大きな変化はありませんでした。
声明では、政策金利を据え置く理由として以下のことが挙げられました。前回会合時と同じです。
・金利の上昇が経済の需給バランスをより持続可能なものにすることに寄与しており、今後もこれが続くとみられる。
・経済見通しをめぐる不確実性。
・政策金利を据え置くことにより、これまでの利上げの影響と経済見通しを評価するためのさらなる時間が得られる。
声明は「豪州のインフレはピークを過ぎ、7月の月次CPI(消費者物価指数)は一段と鈍化したが、インフレ率(CPI上昇率)は依然として高すぎ、今後もしばらくこの状態が続く」と指摘。「製品価格のインフレは鈍化したものの、サービス価格の多くは急激に上昇しており、家賃の伸びも高水準だ」としました。また、「CPI上昇率は、25年終盤に2~3%の目標レンジ内に戻る」との見通しを改めて示しました。
声明はまた、「インフレ率が妥当な期間内に確実に目標値に戻るようにするため、ある程度の金融政策のさらなる引き締めが必要になるかもしれないが、それはデータとリスク評価次第だ」と改めて表明。利上げの再開に含みを持たせました。
声明では一方で、「最近のデータは、インフレ率が予測期間中に2~3%の目標レンジ内に戻り、生産と雇用が増加し続けることと整合的」との見方が維持されました。また、「先行きをめぐる不確実性は大きい」とされ、今回は新たに「不動産市場のストレスによって中国経済の先行き不透明感が増している」との認識が示されました。これらをみると、RBAは今後も政策金利を据え置く確率が高そうです。
豪州の4-6月期GDP(国内総生産)が明日6日に発表されます(日本時間10:30)。この結果に豪ドルが反応する可能性があります。
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