米雇用統計に市場が反応しそう、ユーロは対米ドルで1年5カ月ぶりの安値
2026/10/02 09:10
【ポイント】
・フランスとドイツの国債利回り差が拡大し、ユーロに下押し圧力
・米雇用統計で市場のFRB金融政策見通しがどのように変化するか
(欧米市場レビュー)
1日、欧米時間の外為市場ではユーロが軟調に推移し、一時ユーロ/円は176.728円、ユーロ/米ドルは1.12139ドル、ユーロ/英ポンドは0.85076ポンドへと下落。ユーロ/円は25年11月上旬以来約11カ月ぶり、ユーロ/米ドルは25年5月中旬以来およそ1年5カ月ぶりの安値をつけました。フランスの財政状況をめぐる懸念から同国の長期金利(10年物国債利回り)が上昇し、ドイツの長期金利とのスプレッド(利回り差)が拡大。そのことがユーロに対する下押し圧力となりました。ユーロに関しては引き続きフランスの長期金利の動向に反応する可能性があります。
ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは一時1.04497スウェーデンクローナへと上昇。原油価格が上昇したことが、ノルウェークローネにとってのプラス材料となりました。
WTI原油先物の中心限月11月物は1日、前日比2.45ドル高(2.7%)の1バレル=92.87ドルで取引を終了。米紙WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)の報道を受けて中東情勢の先行き不透明感が強まったことが、WTI原油先物の主な上昇要因となりました。
WSJは1日、複数の米政府当局者の話として「米国は中東に3隻目の空母打撃群と海兵隊の艦船を追加派遣する。トランプ米大統領は中間選挙後のイラン攻撃再開を検討している」と報じました。
(本日の相場見通し)
米国の9月雇用統計が本日発表されます(日本時間21:30)。その結果に市場が反応しそうです。
雇用統計の市場予想は、非農業部門雇用者数が前月比8.8万人増、失業率が4.1%。前者は前月の16.2万人から伸びが減速する一方、後者は前月と同じになるとみられています。
NY連銀のウィリアムズ総裁やFRB(米連邦準備制度理事会)のジェファーソン副議長が追加利上げを急ぐ必要はないとの認識を示したこと(※)などを受け、市場ではFRBによる追加利上げ観測が後退しています。CMEのFedWatchツールに基づくと、1日時点で市場が織り込むFRBが次回10月27-28日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げを行う確率は3割弱。1週間前の9月24日時点の利上げ確率は約7割でした。
(※)ウィリアムズ総裁は9月29日の講演で、「FRBは9月のFOMCで利上げを行ったため、急いで行動する必要はない」とし、「さらにデータを集めることによって米経済の状況をより明確に把握できる」と語りました。ジェファーソン副議長は10月1日の講演で、「経済指標の動向、見通しの変化、リスクのバランスを慎重に見極めたうえで今後の政策調整を決定する必要がある」とし、「次の政策変更を判断するにはもう少し時間がかかる可能性がある」と述べました。
雇用統計が市場予想と比べて強い結果になれば、FRBによる追加利上げ観測が再び強まると考えられます。その場合、米ドル/円や米ドル/カナダドル/米ドル/シンガポールドルには上昇圧力が、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドルには下落圧力が加わりそう。豪ドル/米ドルは、3月31日安値の0.68313米ドルを下回る可能性があります。
※米ドル/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[米ドル/円、200日MAを意識する相場付き!上値抵抗帯超えとなるか]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。
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