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BOEレビューとBOJプレビュー

2026/09/18 06:16

【ポイント】
・英BOEは6対3で据え置き、市場はやや「ハト派的」と判断!?
・英BOEは国債売却計画を見直し、長期金利が大きく低下
・日銀会合の注目点は?

17日の欧米市場で、英ポンドがほぼ全面安の展開でした。BOE(英中銀)が政策金利を据え置いて「ハト派的」と判断された面もあったようですが、国債売却計画が見直されて、英長期金利(10年物国債利回り)が低下したことが大きく影響したようです。

英BOE:6対3で政策金利据え置き
BOE(英中銀)は17日のMPC(金融政策委員会)で、政策金利を3.75%に据え置く決定をしました。前回7月と同様に3人の委員が0.25%の利上げを支持しました。

声明では、「長引く中東の紛争がエネルギー価格の上昇につながっている。CPIは8月に3.1%へと伸びが高まっており、さらに高まる可能性が高い」とされました。また、「物価や賃金への二次的効果はほとんどみられていない」との判断を示しつつも、「(インフレの)リスクは上振れ方向に傾いており、その度合いは7月より高まった」と指摘されました。

ベイリー総裁は準備原稿で、「(エネルギーショックの)不安定な状況が長引くほどインフレへの影響は大きくなり、政策金利を引き上げる必要性も高まる」と述べました。

利上げを主張する委員が前回同様に3人にとどまったことで、市場では「ハト派的」との受け止めもあったようです。17日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場が織り込む次回11月会合での利上げ確率は前日からわずかに低下(83%←93%)。ただ、27年6月までに4回の利上げが実施される確率は6割弱から8割強へと上昇しました。

英BOE:国債売却計画の見直し
MPCの結果を受けて、英長期金利(10年物国債利回り)は大きく低下しました。ただし、それは利上げ観測が後退したというより、国債売却計画が見直された結果でしょう。MPCは、金融緩和目的で保有する4,880億ポンドの国債をゼロにする計画でした。しかし、今回、35~49年に満期を迎える国債は市場へ売却せずにDMO(債務管理局)に移管、残る3,680億ポンド分を34年9月末までに売却することとしました。また、それらの準備が整う27年4月まで現状を維持するとしました。

日銀会合の注目点は?
本日18日の金融政策決定会合で、日銀は0.25%の利上げを決定しそうです。17日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場は98%の確率で利上げを予想しています。仮に、日銀が据え置きを決定すれば、市場は大きく反応しそうです。日銀はビハインド・ザ・カーブ(利上げが後手に回っている)だとの批判があるなかで、さらに利上げを見送れば、長期金利が一段と上昇し(国債価格は下落)、株価にも下押し圧力が加わるかもしれません。そして、円が全面的に売られる、いわゆるトリプル安が示現する可能性もあるでしょう。

票決はどうなるか前回7月会合では8対1で据え置きが決定されました。高田委員が0.25%の利上げを主張して反対票を投じました(高田委員は0.25%利上げを提案して「反対多数」で否決されました)。注目は、据え置きを主張する委員がいるかどうか。一方で、高田委員は0.50%の利上げを提案するかもしれませんが、その場合は否決されるでしょう。ただ、賛同する委員(田村委員?)がいるかどうか。なお、6月会合での利上げ(0.75%⇒1.00%)は7対1で決定浅田委員が据え置きを主張。植田総裁は欠席でした。

声明はどうなるか。6月会合(利上げ)では、「(利上げ後も)緩和的な金融環境は維持される」とされ、「金融緩和の度合いを調整することが適切であると判断した」と述べられました。ただ、今回利上げすれば、政策金利は1.25%となり、日銀が中立水準と考える1.1%~2.5%のレンジ下限近辺に入ってきます。表現はどう変わるでしょうか。

植田総裁の記者会見はどうなるか。7月会合(据え置き)後の会見で、植田総裁は「これまで以上に物価の上振れリスクを意識する必要がある」と述べ、追加利上げを示唆しました。現在、市場は利上げの継続を想定しているので、総裁がそれを裏付けるようなタカ派発言をするかどうか。追加利上げへの意欲が見えないと市場が判断すれば、円が売られる展開もありえるでしょう。総裁の記者会見は日本時間18日午後3時30分から約1時間。ちょうど、ロンドン市場が本格的に動き始める時間だけに為替相場への影響が注目されます。
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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