オーストラリアドルの特徴や変動の傾向
オーストラリアドルの特徴
オーストラリアは鉄鉱石や石炭など豊富な資源を持ち、全輸出の5割以上を鉱物資源が占めていることから、オーストラリアドル(以下、豪ドル)は資源国通貨という側面を持っています。豪ドルは鉄鉱石や石炭などの資源価格の動向に反応しやすいという特徴があります。
また、オーストラリアは中国が最大の輸出先です。そのため、オーストラリア経済は中国景気の影響を受けやすい傾向があり、豪ドルをみるうえでは、中国の経済指標にも目を向ける必要があります。中国の経済指標が良ければ豪ドルにとってプラス材料、景気鈍化が示唆されれば豪ドルにとってマイナス材料です。
RBA(オーストラリア準備銀行)の金融政策も重要です。RBAはインフレ目標を採用しており、前年比の消費者物価指数(CPI)上昇率が中期的に2~3%の範囲内に収まるように政策運営を行っています。RBAの利上げ(利上げ観測が高まること)は、豪ドルにとってプラス材料です。
一方で、豪ドルは市場のリスクオン、リスクオフの影響を受けやすい傾向があります。投資家がリスク選好を強める(リスクオン)場合には豪ドルは上昇しやすく、逆に投資家が回避姿勢を強める(リスクオフ)場合には豪ドルは下落しやすい通貨です。米国など主要国の株価動向、地政学リスクなどの国際情勢に注意が必要でしょう。
オーストラリアドルの為替動向
オーストラリアドル/円の月足チャート
オーストラリアドルの変動要因
主な上昇要因
国際情勢 | 地政学リスクや金融不安の後退 |
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金融政策 | 金融引き締め(観測の高まり) |
経済指標 | オーストラリアの経済指標(雇用統計、小売売上高、CPIなど)や中国の経済指標が市場予想を上回る良い数字の場合 |
その他 | 鉄鉱石や石炭などの資源価格の上昇 |
主な下落要因
国際情勢 | 地政学リスクや金融不安の高まり |
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金融政策 | RBAの金融緩和(観測の高まり) |
経済指標 | オーストラリアや中国の経済指標が市場予想を下回る悪い数字の場合 |
その他 | 農産物や鉄鉱石などの資源価格の下落 |
※上昇要因・下落要因は現在の環境による一般的な目安であり、市場の注目度や見方により真逆の値動きになることがあります。
オーストラリアの概要
国・地域名 | オーストラリア連邦(Australia) |
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首都 | キャンベラ |
位置 | 南緯35度18分、東経149度07分(キャンベラ) |
面積 | 769万2,024km² |
人口 | 2,574万人(2021年 世界銀行) |
主要言語 | 英語 |
オーストラリアの主な祝祭日
2023年 | |
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1月1日 | ニューイヤーズ・デー(New Year’s Day) |
1月26日 | 建国記念日(Australia Day) |
4月7日 | 聖金曜日(Good Friday) |
4月10日 | 復活祭月曜日(Easter Monday) |
4月25日 | アンザック・デー(ANZAC Day) |
12月25日 | クリスマス(Christmas) |
12月26日 | ボクシング・デー(Boxing Day) |
(データ出所:リフィニティブ)
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