片山財務相と三村財務官が“円安”をけん制、円は反発
2026/01/15 08:45
【ポイント】
・片山財務相や三村財務官が「行き過ぎた動きには、あらゆる手段を排除せず適切に対応する」と表明
・米ドル/円など対円の通貨ペアはいったん上値が重くなる可能性も
・米経済指標で市場のFRB金融政策見通しが変化するか
(欧米市場レビュー)
14日、欧米時間の外為市場では円が反発。一時米ドル/円は158.096円、ユーロ/円は184.269円、英ポンド/円は212.540円、豪ドル/円は105.543円へと下落しました。片山財務相と三村財務官が足もとの“円安”をけん制したことが、円の支援材料となりました。
片山財務相は足もとの円安について「実需やファンダメンタルズとは関係のない動きであり、極めて遺憾で憂慮している」とし、「行き過ぎた動きには、あらゆる手段を排除せず適切な対応をとる」と述べました。三村財務官は「先週後半以降の為替の動きは一方向で急激であり、極めて憂慮している」、「この動きを裏打ちするようなファンダメンタルズがあるようには見えない」とし「行き過ぎた動きに対しては、あらゆる手段を排除せず適切な対応をとっていく」と語りました。
米国のベッセント財務長官はSNSに「12日に具潤哲(ク・ユンチョル)・韓国企画財政相と会談し、市場動向について議論した。これには、韓国の強い経済ファンダメンタルズと整合しない最近の韓国ウォン安も含まれる」と投稿。これを受けて韓国ウォンが対米ドルで上昇し、円は韓国ウォンに連れ高したとの見方もあります。
(本日の相場見通し)
上述のとおり、片山財務相と三村財務官は円安をけん制しました。
また、米財務省は米東部時間14日(日本時間15日午前)、「ベッセント財務長官は12日の片山財務相との会談で、為替相場の過度な変動は望ましくないと指摘し、金融政策の健全な策定と伝達の必要性を強調した」ことを明らかにしました。
足もとの円安の主な要因として、衆院選で自民党が勝利すれば高市政権の積極財政が加速(財政状況が悪化)するとの思惑が挙げられます。円安圧力は依然として強いとみられるものの、米ドル/円やユーロ/円など対円の通貨ペアは、いったん上値が重くなるかもしれません。
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本日は、米国の先週分の新規失業保険申請件数、1月のフィラデルフィア連銀とNY連銀の製造業景気指数が発表されます(いずれも日本時間22:30)。
市場予想は以下のとおり。( )は前回の実績です。
・新規失業保険申請件数:21.5万件(20.8万件)
・フィラデルフィア連銀製造業景気指数:マイナス1.0(マイナス10.2)
・NY連銀製造業景気指数:プラス1.0(マイナス3.9)
市場では、FRB(米連邦準備制度理事会)は6月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で追加利下げを行うとの見方が優勢です。新規失業保険申請件数などが市場予想と比べて強い結果になれば、FRBによる追加利下げ観測が後退するとともに、米ドルにとってのプラス材料になりそう。その場合、米ドル/カナダドルや米ドル/シンガポールドルは上値を試し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは下値を試す展開になる可能性があります。米ドル/シンガポールドルは引き続き200日移動平均線(15日時点で1.29290シンガポールドル)が上値メドです。
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