パウエル議長の反撃!
2026/01/13 08:27
【ポイント】
・司法省からパウエルFRB議長に召喚状
・議長はトランプ政権からの「威嚇」と糾弾
・「トランプ政権vs FRB」は市場のかく乱要因となりうる
米FRBのパウエル議長は11日、ビデオで声明を発表し、9日に司法省から召喚状を受け取ったことを明らかにしました。そして、それは、トランプ政権が金融政策に対して影響力を強めようとする「威嚇(threat)」であると指摘し、そうした圧力に負けずに金融政策を運営する強い意志があると表明しました。
今年5月のパウエル議長の任期満了を控えて、トランプ政権とFRBの「戦い」はこれまで以上にヒートアップする可能性があります。今のところ、金融市場は落ち着いているようにみえますがFRBの独立性が阻害されると判断されれば、株安・国債安(金利高)・米ドル安をもたらす可能性があり、今後の展開には要注意でしょう。
*******
パウエル議長はこれまでトランプ政権からの様々な圧力に対して、政治的発言を控えてきました。しかし、今回はよほどの危機感を持ったのか(腹に据えかねたのか)、相当に強い言葉で反撃を試みています。
召喚状は、FRB本部(ワシントン)の改修プロジェクトとそれに関するパウエル議長の議会証言(25年6月)を対象としたものです。しかし、議長は、「これは私の証言や改修プロジェクト、議会の監督権限に関するものではなく・・」「FRBが、大統領の望みに沿うのではなく、何が公共に資するかという判断に基づいて政策金利を設定してきたことがもたらしたものだ」と指摘。
そのうえで、議長は「FRBが、引き続き経済情勢やデータに基づいて金融政策を運営することができるか、それとも金融政策が政治的圧力や脅迫によって方向付けられるかの問題だ」と述べました。
最後に、議長は「公共に資するためには、時として脅威に真っ向から立ち向かう必要がある」と強い口調で話しました。
共和党からも援軍!?
トランプ大統領は本件に関与していないと述べています。しかし、一部報道では、ベッセント財務長官が大統領に対して、FRBへの捜査は市場に混乱を招き、悪影響があると忠告したとのこと。また、上院銀行委員会のティリス議員(共和党)は「この法的問題が完全に解決するまで、次期FRB議長候補を含めていかなるFRB人事の承認に反対する」と述べています。
FRB議長や理事の候補は大統領が指名し、上院が承認して正式に就任します。銀行委員会が承認しなければ、上院本会議での承認はかなり困難になります。上院銀行委員会は共和党13人、民主党11人なので、ティリス議員が反対すれば人事は前に進まない可能性があります。また、銀行委員会には属していないものの、マカウスキ議員(共和党)はティリス議員の判断を支持すると表明しています。
これとは別に、直近3人のFRB元議長と複数の元財務長官は、司法省によるパウエル議長捜査を非難する声明を発表しています。
今後のイベント:
1月21日 クック理事解任に関する最高裁の口頭弁論⇒2月?に最高裁判断へ
(1月27-28日 FOMC)
1月31日 ミラン理事の任期満了(25年9月にトランプ大統領が指名)
1月下旬~2月中旬 パウエル議長の議会証言(上院&下院)
2月28日 12地区連銀全ての総裁の任期満了(再任あり)
(3月17-18日 FOMC)
(4月28-29日 FOMC)
5月15日 パウエル議長の任期満了(理事として28年まで留任可能)
(6月16-17日 FOMC)
・司法省からパウエルFRB議長に召喚状
・議長はトランプ政権からの「威嚇」と糾弾
・「トランプ政権vs FRB」は市場のかく乱要因となりうる
米FRBのパウエル議長は11日、ビデオで声明を発表し、9日に司法省から召喚状を受け取ったことを明らかにしました。そして、それは、トランプ政権が金融政策に対して影響力を強めようとする「威嚇(threat)」であると指摘し、そうした圧力に負けずに金融政策を運営する強い意志があると表明しました。
今年5月のパウエル議長の任期満了を控えて、トランプ政権とFRBの「戦い」はこれまで以上にヒートアップする可能性があります。今のところ、金融市場は落ち着いているようにみえますがFRBの独立性が阻害されると判断されれば、株安・国債安(金利高)・米ドル安をもたらす可能性があり、今後の展開には要注意でしょう。
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パウエル議長はこれまでトランプ政権からの様々な圧力に対して、政治的発言を控えてきました。しかし、今回はよほどの危機感を持ったのか(腹に据えかねたのか)、相当に強い言葉で反撃を試みています。
召喚状は、FRB本部(ワシントン)の改修プロジェクトとそれに関するパウエル議長の議会証言(25年6月)を対象としたものです。しかし、議長は、「これは私の証言や改修プロジェクト、議会の監督権限に関するものではなく・・」「FRBが、大統領の望みに沿うのではなく、何が公共に資するかという判断に基づいて政策金利を設定してきたことがもたらしたものだ」と指摘。
そのうえで、議長は「FRBが、引き続き経済情勢やデータに基づいて金融政策を運営することができるか、それとも金融政策が政治的圧力や脅迫によって方向付けられるかの問題だ」と述べました。
最後に、議長は「公共に資するためには、時として脅威に真っ向から立ち向かう必要がある」と強い口調で話しました。
共和党からも援軍!?
トランプ大統領は本件に関与していないと述べています。しかし、一部報道では、ベッセント財務長官が大統領に対して、FRBへの捜査は市場に混乱を招き、悪影響があると忠告したとのこと。また、上院銀行委員会のティリス議員(共和党)は「この法的問題が完全に解決するまで、次期FRB議長候補を含めていかなるFRB人事の承認に反対する」と述べています。
FRB議長や理事の候補は大統領が指名し、上院が承認して正式に就任します。銀行委員会が承認しなければ、上院本会議での承認はかなり困難になります。上院銀行委員会は共和党13人、民主党11人なので、ティリス議員が反対すれば人事は前に進まない可能性があります。また、銀行委員会には属していないものの、マカウスキ議員(共和党)はティリス議員の判断を支持すると表明しています。
これとは別に、直近3人のFRB元議長と複数の元財務長官は、司法省によるパウエル議長捜査を非難する声明を発表しています。
今後のイベント:
1月21日 クック理事解任に関する最高裁の口頭弁論⇒2月?に最高裁判断へ
(1月27-28日 FOMC)
1月31日 ミラン理事の任期満了(25年9月にトランプ大統領が指名)
1月下旬~2月中旬 パウエル議長の議会証言(上院&下院)
2月28日 12地区連銀全ての総裁の任期満了(再任あり)
(3月17-18日 FOMC)
(4月28-29日 FOMC)
5月15日 パウエル議長の任期満了(理事として28年まで留任可能)
(6月16-17日 FOMC)
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