米国の7-9月期GDPは好調、10-12月期は?
2025/12/24 08:08
【ポイント】
・25年7-9月期GDPは前期比年率4.3%と高い伸び
・10-12月期GDPの発表時期は未定
・アトランタ連銀は10-12月期GDPを3.0%と予測も、今後下方修正されそう
米国の7-9月期GDPは前期比年率4.3%と市場予想(同3.3%)を上回り、好調だった前期(同3.8%)から伸びが高まりました。これを好感してS&P500株価指数は上昇して最高値を更新。長期金利(10年物国債利回り)や米ドル/円も上昇しましたが、その後に発表された12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数が市場予想を下回ったことで低下に転じました。
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個人消費が前期比年率3.5%と堅調で、GDPを2.4%分押し上げました(=寄与度)。純輸出(=輸出-輸入)が引き続き改善してGDPへの寄与度は1.6%。前期はトランプ関税により輸入が大幅に減少してGDPを5.0%押し上げましたが、今回も輸入は減少してGDPを0.7%押し上げました(※)。輸出の寄与度は0.9%。
※輸入はGDPの控除項目なので、輸入が減少すればGDPは増加します。
国内の景気実勢をみるうえで重要な民間国内最終需要(PDFP)はGDP2.6%分に寄与しました。これは24年7-9月期(2.9%)以来の高水準です。

7-9月期GDPの発表を受けて、アトランタ連銀のGDPNow(短期予測モデル)は10-12月期GDPを前期比年率3.0%と予測しています。もっとも、10-12月期GDPの予測はスタートしたばかりで、新たなデータが投入されて修正されていくもの。今後は下方修正されていく可能性が高そうですが、どう修正されていくか要注目です。
なお、シャットダウンの影響で同一期間のGDP発表は従来の3回(速報値⇒暫定値⇒確報値)から2回になりました。今回は初期値で、26年1月22日に改定値が発表されます。また、10-12月期GDPの発表は、当初予定の26年1月29日から未定(リスケ中)に変更されています。
外為市場では、クリスマス休暇などに伴う取引参加者の減少により、特に海外時間を中心に流動性が低下すると考えられます。そんな中、突発的な材料や仕掛け的な動きが出てきた場合には、値動きが増幅するケースもあり得るため、注意が必要です。お取引に際してはリスク管理を第一に行っていただくようお願いします。
■「『大予想』 2026年の為替・株」が公開されています。ぜひご覧ください。
・25年7-9月期GDPは前期比年率4.3%と高い伸び
・10-12月期GDPの発表時期は未定
・アトランタ連銀は10-12月期GDPを3.0%と予測も、今後下方修正されそう
米国の7-9月期GDPは前期比年率4.3%と市場予想(同3.3%)を上回り、好調だった前期(同3.8%)から伸びが高まりました。これを好感してS&P500株価指数は上昇して最高値を更新。長期金利(10年物国債利回り)や米ドル/円も上昇しましたが、その後に発表された12月のコンファレンスボード消費者信頼感指数が市場予想を下回ったことで低下に転じました。
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個人消費が前期比年率3.5%と堅調で、GDPを2.4%分押し上げました(=寄与度)。純輸出(=輸出-輸入)が引き続き改善してGDPへの寄与度は1.6%。前期はトランプ関税により輸入が大幅に減少してGDPを5.0%押し上げましたが、今回も輸入は減少してGDPを0.7%押し上げました(※)。輸出の寄与度は0.9%。
※輸入はGDPの控除項目なので、輸入が減少すればGDPは増加します。
国内の景気実勢をみるうえで重要な民間国内最終需要(PDFP)はGDP2.6%分に寄与しました。これは24年7-9月期(2.9%)以来の高水準です。

7-9月期GDPの発表を受けて、アトランタ連銀のGDPNow(短期予測モデル)は10-12月期GDPを前期比年率3.0%と予測しています。もっとも、10-12月期GDPの予測はスタートしたばかりで、新たなデータが投入されて修正されていくもの。今後は下方修正されていく可能性が高そうですが、どう修正されていくか要注目です。
なお、シャットダウンの影響で同一期間のGDP発表は従来の3回(速報値⇒暫定値⇒確報値)から2回になりました。今回は初期値で、26年1月22日に改定値が発表されます。また、10-12月期GDPの発表は、当初予定の26年1月29日から未定(リスケ中)に変更されています。
外為市場では、クリスマス休暇などに伴う取引参加者の減少により、特に海外時間を中心に流動性が低下すると考えられます。そんな中、突発的な材料や仕掛け的な動きが出てきた場合には、値動きが増幅するケースもあり得るため、注意が必要です。お取引に際してはリスク管理を第一に行っていただくようお願いします。
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