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今週は中銀会合の結果待ち?

2025/09/15 06:41

【ポイント】
・12日は米ドルやメキシコペソが堅調
・今週は週後半に中央銀行の政策会合が多く、その結果待ちか
・本日15日のNY連銀指数は大きく下振れても市場の反応は限定的か

(欧米市場レビュー)

12日の欧米時間の外為市場で、メキシコペソが堅調。米ドル/メキシコペソは米国の景気後退懸念が強まった24年7月以来の安値をつけました。米国の利下げ観測から中南米株が堅調に推移しており、IPC(メキシコの主要株価指数)も先週高値を更新して、力強く上昇しました。メキシコペソ/円は大きな節目である8.000円に接近して週を終えました。

米ドルも堅調。トランプ政権がG7各国に対して中国とインドに関税を課すように求める方針との報道で米ドルが一時対ユーロなどで上昇しました。両国がロシア産原油を購入しているための措置。ただし、今週に米FOMCなどの重要イベントを控えて、明確な方向感は出ませんでした。

米国の9月ミシガン大学消費者信頼感指数は55.4と前月(58.2)から低下。「現況」は小幅の低下でしたが、「期待」の低下が目立ちました。1年先の期待インフレ率は4.8%と、前月から変わらず。5年先の期待インフレ率は3.9%と、前月(3.5%)から上昇しました。


(今週の相場材料)

今週は中央銀行ウィーク。多くの中央銀行が週後半に政策会合を開きます。市場予想は以下の通り。

17日 BOC(カナダ中銀):利下げ(2.75%⇒2.50%)
   米FOMC:利下げ(4.25~4.50%⇒4.00~4.25%)
18日 ノルゲバンク(ノルウェー中銀):利下げ(4.25%⇒4.00%)
   BOE(英中銀):据え置き(4.00%)
   SARB(南アフリカ中銀):わずかに据え置き優勢?(7.00%)
19日 日銀:据え置き(0.50%)

FOMCの利下げ幅拡大(0.50%)などサプライズを除けば、FOMCのドット・プロットなどで金融政策の先行きに関してどのようなシグナルが出されるかが注目されます。

また、金融政策見通しに関連して、総じて堅調な株価がどう展開するか。そして、低下基調にある米長期金利(10年物国債利回り)や逆に上昇傾向にある日本の長期金利の動向にも要注意。後者は自民党総裁選の情勢からも影響も受けそうです。

本日15日の主な経済指標は、米国の9月NY連銀製造業景況指数。市場予想は前月の11.9から5.0への低下。同指数は変動が大きくマイナスの領域に落ち込む可能性もあるでしょう。もっとも、FOMCを控えており市場反応は限定的となりそうです。

本日は日本が休日のため、外為市場では参加者が減少して流動性が低下します。突発的なニュースや仕掛け的な動きが出てきた場合には値動きが増幅する可能性があり、注意は必要です。
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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