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【PM】豪中銀は0.25%の利下げ決定!

2025/08/12 16:38

【ポイント】
・RBA(豪中銀)総裁は追加利下げを示唆
・RBAは追加利下げの見通しについて慎重な姿勢を維持
・2会合に1回の利下げペースは継続か

RBAは本日政策会合を開き、0.25%の利下げを行うことを決定。政策金利を3.85%から3.60%に引き下げました。利下げは25年2月以降で3回目。0.25%の利下げは全会一致で決定され、より大幅な利下げは議論されませんでした。

会合後のブロック総裁の会見では追加利下げが示唆され、連続利下げの可能性も排除しないとされました。

ただし、RBAはこれまで2月・5月・8月と3カ月(2会合)ごとに0.25%の利下げを実施してきたほか、今回の声明では「(今後の利下げの)見通しについて慎重な姿勢を維持している」と改めて表明されました。また、豪州の7-9月期CPI(消費者物価指数)が10月下旬に発表されます。RBAが追加利下げを行うとすれば、次回9月29-30日の会合ではなく、次々回11月3-4日の会合になる可能性が高そうです。

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RBAは声明で利下げについて「(豪州の)基調的なインフレ率は2~3%の目標レンジ中間値(2.5%)に向かって引き続き低下しており、労働市場の状況も若干緩和しているため」と説明しました。

声明では、需要と供給の双方について不確実性が高まっていると指摘し、「見通しについて慎重な姿勢を維持している」と改めて表明。また、前回と同様に「国際情勢が豪州の経済活動やインフレに重大な影響を及ぼす場合、金融政策は断固対応できる態勢にある」としました。

四半期に一度公表されるRBAの経済予測では、総合CPI(消費者物価指数)やCPIトリム平均値の上昇率、失業率の予測が前回5月時点から据え置かれる一方で、GDP(国内総生産)成長率の予測は下方修正されました。

RBAの経済予測

ブロック総裁は会合後の会見で、「物価安定のためには、さらなる利下げが必要となる可能性がある」、「RBAの経済予測は複数回の利下げが前提だ(※)」などと述べ、追加利下げを示唆。「会合ごとにデータを評価していく」とし、「連続利下げの可能性は排除していない」と語りました。

(※)RBAによると、経済予測は政策金利が25年末に3.4%・26年末に2.9%・27年末に3.1%になるとの前提で作成されました。政策金利の前提は8月6日時点の市場金利に基づいたとのこと。FRB(米連邦準備制度理事会)やRBNZ(NZ中銀)のように将来の政策金利についての見通しをRBAは公表していません。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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